「真実の口」1,294 遺伝子組み換え問題に朗報・・・⑨

前回の続き・・・。

前回、山●元農林水産大臣が、度々口にする「 3 0 年前まで野菜の種子は全て国産でしたが、今では 90% 以上が外国産です。」という発言を農林水産省のデータを元に検証してみた・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…

勿論、そのデータをどう捉えるか自由である・・・( ̄ー ̄)ニヤリ

今回は、山●元農林水産大臣の「遺伝子組み換えのコメの種子『 WRKY45 』等 70 種が政府に認められ、作付の申請があれば、承認されるばかりになっている。」という発言を検証してみよう!!

以前にも GMO 作物を取り扱った際に、軽く触れたのだが・・・。

今回は農林水産省の GMO 作物に対する姿勢を見てみよう!

◆遺伝子組換えとは

遺伝子の本体は、細胞の核の中の「 DNA (デオキシリボ核酸)」と呼ばれる化学物質です。遺伝子組換え技術とは、ある生物が持つ遺伝子( DNA )の一部を、他の生物の細胞に導入して、その遺伝子を発現(遺伝子の情報を本にしてタンパク質が合成されること)させる技術のことです。

この遺伝子組換え技術を活用して、様々な性質を持つよう改良した農作物のことを遺伝子組換え農作物といいます。例えば、除草剤に耐性を持つセイヨウナタネ、害虫に抵抗性を持つトウモロコシ、有用成分を多く含むダイズ、花の色を変化させたバラ等の遺伝子組み換え農作物が開発されています。

◆日本での規制について

日本に遺伝子組換え生物を輸入、流通、栽培その他の使用をする場合には、事前に、組み換えられた生物の品種と組み換えられた遺伝子との組合せごとに、事前に、使用の目的に従って、次のような法律に基づき、科学的に安全性を審査し、問題が生じないと評価されて初めて使用できる仕組みとなっています。

食品としての安全性➡「食品衛生法」
飼料としての安全性➡「飼料安全法」
生物多様性への影響➡「カルタヘナ法」

図解すると、こんな感じらしい・・・。

遺伝子組み換え食品の日本の規制について

声:「結構、複雑そうには見える・・・。」

食品安全に関する評価の詳細については・・・?

厚生労働省から、このようなパンフレットが配布されている・・・。

遺伝子組み換え食品の安全性について

その中で注目したいのは・・・。

『遺伝子組換え食品を食べても大丈夫ですか? ―食品としての安全性についての質問―』

Q.食品としての安全性が心配されます。食べ続けても大丈夫ですか?

A.さまざまなデータに基づき、組み込んだ遺伝子によって作られるタンパク質の安全性や組み込んだ遺伝子が間接的に作用し、有害物質などを作る可能性がないことが確認されていますので、食べ続けても問題はありません。

≪チェックポイント≫

❶組み込む前の作物(既存の食品)、組み込む遺伝子、ベクター(遺伝子の運び屋)などはよく解明されたものか、人が食べた経験はあるか。
❷組み込まれた遺伝子はどのように働くか。
❸組み込んだ遺伝子からできるタンパク質はヒトに有害でないか、ア レルギーを起こさないか。
❹組み込まれた遺伝子が間接的に作用し、有害物質などを作る可能性はないか。
❺食品中の栄養素などが大きく変わらないか。

・・・等々について科学的なデータを基に評価し、総合的に判断しています。

※以上のデータを総合的に評価しても、なお安全が確認できない場合は、必要に応じて動物を使った毒性試験などを行います。

※新たな科学的な知見が生じた場合は再評価を行います。

Q.害虫が食べて死ぬものもあるそうですが、人が食べても大丈夫ですか?

A.例えば、Btタンパク質(※注 1 )を含むとうもろこしを特定の害虫が食べると死にますが、 その仕組みは、害虫の消化管がアルカリ性のため、Btタンパク質が活性化して、害 虫の消化管の受容体と結合して作用を発揮するものです。人の胃は酸性で、消化管にBtタンパク質の受容体もないので、人が食べても影響はありません。

(※注 1 )  Btタンパク質とは、Bt(バチルス・チューリンゲンシス)と呼ばれる微生物に含まれる殺虫成分で、これを作る遺伝子が組み込まれて害虫に強い農作物ができます。

≪チェックポイント≫

遺伝子組み換え食品の安全性への図解

(図解)

Q.アレルギーの原因となりませんか?

A.アレルギーの原因は主にタンパク質ですが、組み込んだ遺伝子からできるタンパク質がアレルギーの原因にならないか厳しくチェックしています。

特に・・・。

① 胃や腸できちんと消化されるか。
② 熱に弱いか(加熱処理で分解されるか)。
③ 既に知られているアレルゲン(アレルギーの原因物質)と似ていないか。
④ その食品の主要なタンパク質にはならないか。

等々をチェックしています。

このようにして、アレルギーを起こすものは市場に出ない仕組みになっています。

≪チェックポイント≫

組み込んだ遺伝子によって作られるタンパク質がアレルギーを起こさないかチェックしています。具体的には次のことをチェックし総合的に判断しています。
❶人の胃液や腸液、加熱処理で速やかに分解されるか、分析して確認する(アレルゲン(※注 2 )は胃液や腸液で消化されにくく、加熱しても安定的とされている)。
❷アミノ酸配列の構造が既に知られている食物アレルゲンと似ていないかどうかを最新のデータベースで確認する。

(※注 2 ) アレルギー症状を引き起こす原因となるもの

胃液での分解例(※注3)
(※注 3 ) 上記の結果は胃液に入れて 30 秒ですばやく分解されていることを示します。

Q.安全性のチェックは適切に行われていますか?

A.安全性のチェックに際しては、試験方法が科学的に適切かどうか、データ不足がないかなど、専門家がさまざまな角度からチェックしています。

厚生労働省では遺伝子組換え食品の安全性に関連するさまざまな研究を行ってきています。

●遺伝子組換え体の検知法に関する研究
●遺伝子の安全性に関する研究
●新規タンパク質のアレルギー性評価に関する研究
●慢性毒性試験に関する研究
●リスクコミュニケーションに関する研究

声:「本当に安全なのかは煙に巻かれたような感じがしないでもないが・・・。」

国の基本的スタイルは、以下のようなものだと思って良い!

DNAはすべての生物が持っています。

➡私たちは、食べ物を介して、 DNA を毎日大量に食べています。

➡➡私たちの体では、食べたものが一度分解され、用途に合わせて再構成されています。

➡➡➡ DNA も消化器官で分解されます。

➡➡➡➡食品に由来する DNA 上の遺伝子がそのまま吸収され、体内で作用したりすることはありません。

➡➡➡➡➡ DNA の構造は、従来の農作物でも、遺伝子組換え 農作物でも同じです。

➡➡➡➡➡➡遺伝子組換え農作物に組み込まれた DNA も、そのまま吸収され、体内で作用することはありません!!!!!

如何かな?

不安になった??

次回へ・・・。