前回の続き・・・。
《冷凍食品・第 3 話》
前回は不本意ながら添加物について寄稿したのだが、本題に入りたいと思う。
お弁当のおかずとしての人気ベスト 10 では、唐揚げ、エビフライ、生姜焼き、麻婆茄子、肉餃子、チキンカツ、シューマイというものがランキングしていた・・・。
私の予想では、子供に人気のコロッケ、ハンバーグ、ミートボール、チキンナゲット等も入っているのではないだろうかと予測していたのだが・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
早速調べてみた・・・■_ヾ(・・*)カタカタ
今回も登場・・・欲しいものをランキング!みんなで作る G ランキング
子どものお弁当で完食間違いなし!美味しい冷凍食品を知りたいです
1 位・・・ニッスイ 口どけなめらかかにクリームコロッケ
2 位・・・テーブルマーク サクうまっ! えびフライ
3 位・・・プライフーズ 国産チキンナゲット 1kg
4 位・・・味の素 エビ寄せフライ
5 位・・・テーブルマーク のりっこチキン
6 位・・・ニッスイ 業務用 若鶏の唐揚げ 1kg
7 位・・・日本ハム 黒豚やわらかひとくちかつ
8 位・・・ドゥマン 業務用 ミニハンバーグ
9 位・・・トリゼンフーズ 国産チキンナゲット 400g
10 位・・・ファミリーネットワークシステムズ 旬の手作りおかずセット健幸ディナーお試しセット 15 品入
今回は、原産地・原材料名は省くので、気になる方はご自身で調べて欲しい・・・。
予想通り、コロッケ、チキンナゲット、ハンバーグは入っていた・・・(^▽^)=3 ホッ
子供に人気の冷凍食品の製造法を知ったら子供に食べさせられるだろうか?
★コロッケ
コロッケには、大きく分けてジャガイモをつなぎとしたポテトコロッケと白いソースをつなぎとしたクリームコロッケがある。
通常、コロッケを作る場合、ジャガイモを茹でて、水分を飛ばして、それを潰して、具材を混ぜて成型する。
しかし、市販のコロッケの場合は少し違う。
ジャガイモを乾燥させた“ポテトフレーク”あるいは“マッシュポテト”という粉をご存じだろうか?
A〇a〇o〇で、ポテトフレークとマッシュポテトを検索してみた。
以下の商品は、検索の一番目にあったものをたまたまピックアップしたに過ぎないので邪推しないで欲しい・・・。
◆富澤商店 マッシュポテトフレーク
【原材料】 馬鈴薯(北海道)、グリセリン脂肪酸エステル、ピロリン酸Na、クエン酸
◆カルビーポテト 北海道じゃがマッシュプレーン
【原材料】 じゃがいも(北海道・遺伝子組み換えでない)、グリセリンエステル、ピロリン酸Na、クエン酸
主原料であるジャガイモが北海道産だから安心と思わない方が良い・・・Σ(゜Д゜lll)エッ!?
日本で流通しているじゃがいもの 8 割は北海道産と言われている。
ジャガイモはハウスで作るわけでもないのに、一年中、流通していて不思議に思わないだろうか?
ジャガイモの芽に毒があるのは誰でもご存知のことだと思う。
数年前、ジャガイモの芽が出ないようするために、北海道士幌農協が、放射線コバルト 60 を照射しているということが分かり、消費者団体が、士幌農協のジャガイモの販売中止を訴える騒動になったのを覚えているだろうか?
北海道の士幌町農業協同組合の士幌アイソトープ照射センターは、 1974 年から、「食品照射」が出来る国内唯一の施設として運用されてきたのだが・・・。
ガンマ線を照射されたジャガイモが、「芽どめジャガイモ」として、取引先の注文に応じて出荷され、放射線を当てたものであることを袋に明示していることから群馬県で大騒ぎになったのが発端だった。
その流通量は、平成 29 年度のジャガイモの国内生産量は約 239.5 万トンで、照射された量は約 4 千トンで約 0.17% 程度なので、左程の量でないと言える。
ここ数年は 4 ~ 6 千トンの間で推移しているようだ。
では、安全なのか?
当然、現在でもジャガイモへ芽止めの為の放射線照射は行われているので、国は安全と言う立場を取っている。
『食品安全委員会では食品の安全性に関する情報を収集していますが、これまでに我が国でばれいしょに放射線を照射したことを原因とする健康被害の情報や安全性に懸念があるといった情報は、入手していません。』
士幌町農協では、食品科学広報センターが監修した、“芽止めじゃがってなに”という資料を作成している。
FAO (国際連合食糧農業機関)、 IAEA (国際原子力機関)、 WHO (世界保健機構)の食品照射合同専門家委員会は、 1980 年に 10 キログレイ以下の照射食品の安全宣言を行っている。
まあ、現在は別の問題が起きているようだが・・・(笑)
興味があったら読んで欲しい・・・。
➡衆議院議員大河原雅子君提出放射線照射ジャガイモに関する質問に対する答弁書
後の判断は貴方の感性に任せる・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛
私が懸念しているのは、放射線照射の問題ではない・・・。
北海道の広大なジャガイモ畑で、どのようにしてジャガイモを栽培しているかということである。
ジャガイモ栽培の天敵は、アブラムシを筆頭とする“害虫”と“雑草”である!
アブラムシは、当然の如く、茎や葉に付き、汁液をエサとする厄介者である。
雑草は、成長すればジャガイモに行くべき栄養を奪い、伸びた雑草はジャガイモに当たるはずの日光を遮ってしまうこれまた厄介者である。
更に、繁茂したじゃがいもの葉、茎、蔓は収穫の際には、厄介な存在となる。
これらを一挙に解決する方法がある。
そう・・・、除草剤である!
クロルプロファムという薬剤である。
クロルプロファムは、ジャガイモの生産が盛んな殆どの欧米諸国で、ポストハーベストの手法として多用されているものである。
収穫したジャガイモを倉庫に貯蔵した後に、サーマルフォグ(加熱噴霧)によって、ジャガイモの塊茎に直接吹き付ける方法、生食用のジャガイモを出荷前に塊茎に、直接噴霧したり、薬剤溶液にドブ漬け・通過させる方法等がある。
ジャガイモはこの薬品を表皮から直接吸収し、その結果、ジャガイモの芽の細胞分裂が阻害されて発芽しなくなるという代物である。
そう・・・、欧米では発芽抑制剤として使用されているのである。
日本では、 1954 年に除草剤として登録されている農薬である。
通常、ジャガイモは葉や茎が枯れた後(新ジャガは前)に収穫が行われる。
クロルプロファムを除草剤として使うことにより、雑草や葉、茎は枯れて、それをエサとする害虫も寄ってこなくなり、雑草、ジャガイモの葉・茎・蔓を抜く手間が省け、葉や茎が枯れた時点で、トラクターを入れるわけである。
更に、ジャガイモの皮が硬くなるようで、傷みにくくなり、発芽も少し遅れるため、より長く収穫後も貯蔵することが出来るというメリットが出てくるのである。
除草が出来て・・・。
収穫が楽になって・・・。
害虫にも悩まさなくなって・・・。
長期保存が可能になって・・・。
一石四鳥である・・・(笑)
そして、毎年、毎年、これを繰り返す農地は安全なのか?
しかしながら、当然、弊害は起きる・・・ヾ(*>∀<)ノ゙キャハハッ
クロルプロファムは、日本人に比べて、ジャガイモを食べる機会の多い欧米において非常に大きな問題になっている。
日常の食生活において、ジャガイモを食べる機会が多いということは、残留基準値がどうのこうのでは無く、絶対量として、他の農薬より遥かに体内に取り入れている言うことになるのだ。
EU では、クロルプロファムの残留基準値を 50ppm から 10ppm に引き下げ、アメリカでも、 50ppm から 30ppm に引き下げへとクロルプロファム摂取に対して警鐘を鳴らしている。
日本でも、 2015 年 4 月 10 日に開催された『第 122回 農薬専門調査会幹事会』で“クロルプロファム農薬評価書(案)”が提出されている。
『クロルプロファムの単回経口投与等により生ずる可能性のある毒性影響に対する無毒性量のうち最小値は、イヌを用いた単回経口投与毒性試験の 50 mg/kgであったことから、これを根拠として、安全係数 100 で除した 0.5 mg/kgを急性参照用量(ARfD)(※注 1 )と設定した。』
(※注 1 ) 食品中の残留農薬などの基準値の一つ。Acute Reference Dose(略称:ARfD)。 24 時間以内に摂取した食品や飲料に含まれる物質が、ヒトの健康に有害な影響を及ぼさないと考えられる一日当りの摂取量。
0.5 mg/kg=0.5ppm
2016 年 11 月 21 日、食品安全委員会において検討されたクロルプロファムの食品健康影響評価の残留基準については以下のようになっている。
一覧を分かりやすくすると・・・。
ばれいしょ残留基準・・・30ppm/日
_〆(-∧-;)ん~・・・ ワカラナイィ・・・・・・・・。
その他の作物は、0.01ppm ~ 0.05ppm なのに、何故、ジャガイモだけだ 30ppm と突出しているのだろうか?
アメリカ・ミシガン州のコーネル大学の研究では、以下のような結果が出ている。
『動物実験での中毒の徴候は、惰気、協調運動障害、鼻血、眼球突出、結膜下出血、呼吸困難、衰弱、排尿不全、高熱、死が現れた。』
また、「クロロプロファム ― つじつま合わせの安全基準」というサイトでは、以下のような例も紹介されている。
1992 年 7 月 23 日に米国のコーネル・クロニクルという新聞に掲載された記事とあるのだが・・・。
これはコーネル大学の編年史だと思うのだが、検索しても見つからなかった。
http://news.cornell.edu/search?search_api_fulltext=Chlorpropham
『穏やかな毒性のある発芽防止剤クロルプロファムがジャガイモの皮には相当量残留しており、ジャガイモの皮は有害である可能性を示す証拠が提示された。研究によると、ジャガイモの皮にはジャガイモの果肉部分の 20 倍ものクロルプロファムが含まれていることが確認された。これは生であろうと加熱してあるものであろうと結果に違いがなかったという。ジャガイモの皮には米国食品医薬品局(USDA)が定めている残留基準値 50ppm/gの4倍にも相当するクロルプロファムが含まれていた。果肉で最も高い残留量が検出されたのは皮をむかずに煮たジャガイモにおいてであり、これは明らかに皮の部分の農薬が果肉に移動したせいであるとしている。皮をむいたジャガイモにおいてはこのような問題はほとんど取り除かれるとしているが、皮付きのまま調理されるジャガイモにおいては、農薬はそのまま皮に残っていることになる。』
コロッケからポテトフレークへ飛んで、更に、クロルプロファムという農薬の話に飛んだでしまったが・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
ポテトフレークに使われるジャガイモが取れたての筈がないと思うのは私だけだろうか?
ポテトチップス、フライドポテト、ポテトサラダ、etc・・・。
勿論、信じるか信じないかは貴方次第である・・・ ε=ε=ε=(;^・_・^)
次回へ・・