前回の続き・・・。
前回、カフェインについて解説した。
何故、栄養ドリンクにカフェインが使用されるのであろうか?
眠気を覚ましたい・・・?
だるい身体をシャキッとさせたい・・・?
カフェインには以下の効果があるらしい。
覚醒作用・・・眠気を覚ます効果
解熱鎮痛作用・・・頭痛の痛みを和らげる効果
強心作用・・・心臓の動きを活発にさせる効果
利尿作用・・・身体の余分な水分の排泄を助ける効果
まあ、栄養ドリンクを手にしようと考え得る効果の数々ではある。
これらの効果を得ようとした結果に、「まさかこんなことになるなんて!」という記事を見つけた!
Yahoo!ニュース『エナジードリンクを飲む子どもたちに起きている「異変」』 2017/11/21(火) 9:39 配信
★「人が変わった」・・・中 3 男子
「テンションのアップダウンが激しすぎて、(飲み続けていたら)包丁持って暴れたりしていたんじゃないかな」
静岡県に住む中学 3 年生のツバサ君(仮名)は、 1 日 1 本以上エナジードリンクを飲んでいた中学 1 〜 2 年生の時を振り返る。
当時は周囲から「人が変わった」と言われていたという。
入学当初はどちらかというとおとなしい生徒だった。
だが、ある時期から、教室中に響き渡るような高笑いをしたり場違いなふざけ方をしたりするなど、周囲が戸惑う行動を繰り返すようになった。
それを注意する教師に激しく食ってかかるようにもなった。
一方で、帰宅すると、ゆううつになり、母親に「頭痛い」「死にたい」と頻繁に訴えていた。
ツバサ君が初めてエナジードリンクを手に取ったのは小学校卒業からまもない時期。
最初は体がだるいと感じた時にときどき飲む程度だったが、中1の冬頃から毎日飲むようになる。
カフェイン量のより多い商品を選ぶことが多くなった。
「モヤモヤした気持ちを消したくて、寝たくないから飲む。夜10時ごろに飲んで1時間くらいして効いてくると、もうじっとしてられない。スマホでチャットしたり、テンションの高い曲を聴いたりして、気づいたら朝という感じ」
この時期のツバサ君の様子を、小学生時代からツバサ君を知る保健室の養護教諭は「彼本来の姿じゃなく、おかしいと感じていた」という。
★「心臓がバクバクした」・・・高 1 男子
新宿から電車で約 30 分の私立の進学校。
高校 1 年生の男子は、中学生の時、先輩が手にしているのを見て興味本位で飲んでみたら「夜遅くまで起きられちゃった」ことから、テスト前夜には連日 2 本飲むことが習慣となった。
今年 5 月、中間テストの前夜、いつものように飲んだところ、突然心臓が痛み始めた。
痛みは 1 時間ほど続き、「1キロくらい猛ダッシュした後みたいに心臓がバクバクして焦った」。
結局、その夜は勉強できないまま、翌日試験に臨んだという。
★「私もやりたい」・・・中 3 女子
東京都内の中学 3 年生の女子生徒は、受験勉強のため、エナジードリンクを 1 日 2 〜 4 本飲んでいた。
頭痛や頻脈が頻繁に起こるようになり、勉強をやめて、夜通しポルノ描写のある映像を見ては「私もやりたい」などと保健室で口にしだした。
「エナジードリンクを飲まないとやってらんない」
その言葉に依存を疑った養護教諭が諭すと、生徒は「それでも手が出ちゃうの!」と叫んだ。
養護教諭や友人らが説得を続け、生徒が飲むのをやめると、次第に異変は落ち着いていったという。
★「経済的に厳しい家庭環境からの依存」・・・中学生
静岡県内の中学校の養護教諭は、経済的に厳しい家庭環境の子どもほどエナジードリンクへの依存性が高い可能性があると指摘した。
2017 年 3 月に卒業した男子 2 人は「多い日は 5 本」と日常的に飲んでいた。
2 人とも母子家庭で、ワイシャツが破けても買い換えずに着続けるなど、経済的に苦しいところがあったが、どちらも親から食費として渡されるお金までエナジードリンクに費やしていた。
また、夜中まで起き続けることで 2 人とも睡眠時間が短く、そのせいか学校でささいなことにもイライラするような態度が続いていた。
荒れた生活を心配していた養護教諭は 2 人と保健室で話をするようにした。
「受験勉強が手につかず、自己肯定感も著しく低下していた」という。
★「過剰摂取後に救急搬送」・・・短大生
東京都内の短大。
養護教諭によると、 4 年前、男子学生がテストの最中に過呼吸状態になった。
学生は「心臓のあたりにドンと衝撃が走った」と語り、さらに手足のしびれも訴えたため、救急車を呼んだ。
男子学生は前日あまり食事を取らずに、テスト勉強のために一晩でエナジードリンクを 5 本飲み、さらに朝登校してテスト前にもう 1 本飲んでいたという。
24 時間のカフェイン摂取量は合計 840mg になっていた。
養護教諭はカフェイン中毒を疑い、学生にその可能性を指摘した。
「しかし、このことを学生自身が搬送先の医師に伝えても、カフェインに対する検査はされなかった。結局、『原因不明』ということで終わったそうです」
★「授業中に救急搬送」・・・中学生
都内の中学校でもエナジードリンクを 1 日 4 本(カフェイン計 560mg )ほど飲んでいるという男子生徒が授業中に倒れて救急搬送された。
検査が行われたが、内容としては異常なし。
診断は原因不明とされたという。
「診断する医師にカフェイン中毒という観点がなく、見逃されている症例がたくさんあると思う」
「カフェインは昔からコーヒーなどの嗜好品に入っている天然の成分だから、たいしたものじゃないという先入観が一般にある」
・・・と語るのは、上條吉人・埼玉医科大教授。
今回、取り上げたのは、栄養ドリンク( or エナジードリンク)の過剰摂取が原因と思われる例だが・・・。
栄養ドリンクは安易に購入しやすい。
コンビニ、自動販売機・・・。
米国精神医学会の医師らによる医学書『アディクション・ケースブック』によると・・・。
カフェイン中毒の特徴的な症状として・・・。
・興奮
・不安
・ふるえ
・頻脈
・利尿
・胃腸系の障害・
・痙攣
・不眠
さらには・・・。
黙っていることができず、話し続けたり・・・。
異常な妄想にとらわれたり・・・。
躁(そう)病に似た症状も見られるという・・・(((( ;゚д゚)))アワワワワ
カフェインの血中濃度が最大になるのは摂取から 1 時間以内で、その濃度が半減するまでの「半減期」は、成人でおおむね 2 〜 7 時間かかるらしい・・・。
では、子どもの場合は・・・?
国立成育医療研究センターの和田友香医師によると・・・。
「代謝酵素が未熟な子どもの場合、カフェインの半減期はもっと長く、新生児の場合は 100 時間以上かかる」
子供の栄養ドリンク( or エナジードリンク)には注意が必要なようだ・・・!
次回へ・・・。