前回、カフェインには以下のような効果がある旨をお伝えした。
覚醒作用・・・眠気を覚ます効果
解熱鎮痛作用・・・頭痛の痛みを和らげる効果
強心作用・・・心臓の動きを活発にさせる効果
利尿作用・・・身体の余分な水分の排泄を助ける効果
ただ、これらの効果も栄養ドリンク( or エナジードリンク)に頼りすぎると、反作用が起こってしまうのは当然のことである。
私たちがリラックスして眠気を感じるときは、脳が活動して生まれたアデノシンという物質がその受容体と一定数結びついたときらしい・・・。
眠い = 疲れ
カフェインは、このアデノシンと構造が似ており、アデノシンの受容体とアデノシンが結合する前に、アデノシン受容体と結びつくらしい・・・。
こうなると、脳が十分なリラックス状態へと導かれず、眠気が生まれてこなくなる。
それどころか、覚醒度が高くなり、興奮状態に入ってしまうのだ・・・。
つまり、脳が体の疲れを察知して、本来、眠らないといけないタイミングで起き続けてしまっている状態を作り出すということになる。
こう考えると、決して、睡眠不足や疲労が解消したわけではないことは理解できる。
何より怖いのは、眠気防止や疲労回復のために、慢性的に栄養ドリンク( or エナジードリンク)に頼っていると、以下のような反作用がおこるらしいのだ・・・。
不眠
吐き気
頭痛
集中力の低下
疲労感
軽いうつ症状
これらは、カフェインの副作用と考えられ、カフェインが切れると同時に反動として現れてくるらしい・・・。
特に、頭痛の際に、栄養ドリンク等を飲むと落ち着くと言って、それに頼り過ぎると、血管を収縮させる効果がどんどん低くなっていき、逆に血管が拡張し頭痛が悪化する事態になるというのだから要注意だ・・・!
また、カフェイン中毒に陥ると、血液中のカリウムが低下する低カリウム血症や、利尿作用でカルシウムの排出が行き過ぎて低カルシウム血症といった深刻な状態になり得る。
低カリウム血症とは、軽度の低カリウム血症であれば、症状はほとんどないそうだが、血清カリウム濃度が 3mEq/L (※注 1 )未満になると、筋力低下が生じて手足が麻痺まひしたり、呼吸するための筋肉がうまく使えず呼吸不全に陥ったりすることがあると言う・・・ヾ(0д0∥)ノ
(※注 1 ) mEq(ミリ当量、ミリ・イクイバレント or メック)は、電解質の量を表す単位で、物質量(mmol))×イオンの価数で計算する。分かりやすい解説はこちら➡http://kensyui.com/entry9.html
要は、死に至る場合もあるということだ!
また、下記のような症状がみられることがあるという。
けいれん
筋肉のぴくつきやこわばり
腸閉塞
低血圧
横紋筋融解症
また、低カルシウム血症は、症状は無症状であることがほとんどだが、症状が出現した際には、神経や筋肉に症状を認めることが多いらしい・・・。
下肢の筋肉がつる
手足のしびれ
顔面の筋肉のけいれん
重篤になると、うつや精神症状を伴うこともあり、全身けいれんや低血圧などの重い症状を引き起こすこともあると言う・・・Σ(・ω・;)
常習的に何本も飲むのはやめたほうが良さそうだ・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛
アルコール、カフェインと来て、次に気になるのは糖分である・・・!
まあ、様々な成分が入っているので飲みやすいようにしている訳なのだろうが・・・?
今寄稿で幾度も登場させている栄養ドリンクについて、企業 HP 等々も調べるのだが、私が捜す範囲ではカロリー表示が出ていない・・・。
医薬品と食品の違いだろう・・・(笑)
★ユンケル皇帝液・・・情報提供無し
★リポビタンD スーパー・・・情報提供無し
★エスカップC1000・・・情報提供無し
★オロナミンC・・・ 19g/120ml 中
★リアルゴールド・・・ 14g/100ml 中
★Red Bull・・・ 10.8g/100ml 中
★monster・・・ 12.6g/100ml 中
まあ、オロナミンCは飲んでみても甘いと感じるので、それなりなのだろうが・・・(笑)
一般的な成人の摂取カロリーの目安は、だいたい 1,800kcal ~ 2,200kcal 前後と言われているのだが・・・。
その中で、1 日に必要な炭水化物の目標量は、男女とも 1 日に摂取するエネルギーの 50 ~65% に相当する量とされている・・・。
今回はダイエット企画ではないので、 BMI (適正体重)は無視する・・・(笑)
取り敢えず、自身の推定エネルギー必要量を計算してみよう!
まずは、一日の基礎代謝量を算出!
「ハリス-ベネディクトの式(日本人改良版)」という基礎代謝計算式を使ってみる・・・。
以下の計算式で求められるらしい・・・。
男性の場合
66 + ( 13.7 × 体重) + ( 5.0 × 身長) – ( 6.8 × 年齢) = 一日に必要な基礎代謝量
女性: 665 + ( 9.6 × 体重) + ( 1.7 × 身長) – ( 7.0 × 年齢) = 一日に必要な基礎代謝量
〈例 1 〉 40 代男性(今回 45 歳)の平均身長・ 171.4cm 、平均体重・ 70.9kg を当てはめてみる。
66 + ( 13.7 × 70.9 ) + ( 5.0 × 171.4 ) – ( 6.8 × 45 ) = 1,588.33
つまり、 45 歳男性の平均的体型の場合、基礎代謝量は一日に1,588.33Kcalとなる。
〈例 2 〉 40 代女性(今回 45 歳)の平均身長・ 159cm 、平均体重・ 52kg を当てはめてみる。
665+(9.6×52)+(1.7×159)-(7.0×45 ) = 1,119.5
つまり、 40 代女性の平均的体型の場合、基礎代謝は一日に1,119.5Kcal となる。
次に、一日に必要な摂取カロリーは、基礎代謝量に、日常生活における身体活動によるエネルギー消費量をプラスしたものになる。
身体活動レベルにより、推定エネルギー必要量を計算する。
活動レベルの目安
活動レベルⅠ・・・生活の大部分が座位で、静的な活動が中心
活動レベルⅡ・・・座位中心だが、職場内での移動や立位での作業・接客等
通勤・買物・家事、軽いスポーツ等あり
活動レベルⅢ・・・移動や立位の多い仕事をしている。
更に、身体活動レベルの値は年齢により異なる。(下表)
身体活動レベル | 18~69歳 | 70歳以上 |
---|---|---|
低い(I) | 1.50 | 1.30 |
普通(II) | 1.75 | 1.50 |
高い(III) | 2.00 | 1.75 |
推定エネルギー必要量( kcal ) = 1 日の基礎代謝量 × 身体活動レベル
〈例 3 〉40代(上記例:45歳)男性で、身体活動レベルが普通の場合
1,588.33 × 1.75 = 2779.57
45 歳男性で平均体型を持つ身体活動レベルが普通の場合、推定エネルギー必要量( kcal )は2779.57Kcal ということになる。
そこから算出すると、1 日に必要な炭水化物の目標量は・・・?
1 gの炭水化物には 4Kcal のエネルギーがあるので計算式は・・・。
炭水化物 = (推定エネルギー必要量×炭水化物のエネルギーに占める割合) ÷ 4 で求められる
〈例 4 〉 171.4cm・70.9kg の 45歳男性で身体活動レベルふつう(II)の場合
2779.57 × 0.5 ÷ 0.4 = 347g
一般的な 45 歳男性の一日炭水化物必要量は、347g ということになる。
栄養ドリンクに含まれる糖分が多いかどうかを考えるのは貴方次第である・・・(笑)。
次回へ・・・。