前回の続き・・・。
栄養ドリンクを調べていると別件で気になる“ネタ”を見つけてしまった。
栄養ドリンクの保存料に、人体のホルモンの働きを狂わせてしまう「環境ホルモン」作用が指摘される添加物“パラベン”が使われている商品があり危険度大というのだ・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
“パラベン”とは何ぞや・・・?
《Wikipediaより》
『パラオキシ安息香酸エステル( para-hydroxybenzoate )は、安息香酸エステルのパラ位(※注 1 )にフェノール性ヒドロキシ基(※注 2 )を持つ有機化合物群の呼び名である。
(※注 1 ) ベンゼン環における、向かい合う位置の炭素のこと。
(※注 2 ) ベンゼンに直接結合しているヒドロキシ基のこと(※注 3 )。
(※注 3 ) 分子に含まれる -OH のこと。水酸基とも呼ばれる。
主に飲料向けの防腐剤として使用されているが食品・医薬品あるいは化粧品の防腐剤成分名として掲示する場合に、製品に複数種含まれるパラオキシ安息香酸エステルを総称して“パラベン( paraben )”と呼称される。
フェノール部分は、塩を形成するためナトリウム塩(※注 4 )などの形で使用される場合もある。
(※注 4 ) 塩とは、一般に、酸の水素イオンが他の陽イオンで置き換わった化合物、または、塩基の水酸化物イオンが他の陰イオンで置き換わった化合物のことで、ナトリウム塩はNa+を含む化合物のこと。
防腐剤として使用される製品名を次に挙げる
パラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン、 methyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸エチル(エチルパラベン、 ethyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸プロピル(プロピルパラベン、 propyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸イソプロピル(イソプロピルパラベン、 isopropyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸ブチル(ブチルパラベン、 butyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸イソブチル(イソブチルパラベン、 isobutyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸ベンジル(ベンジルパラベン、 benzyl 4-hydroxybenzoate )
パラオキシ安息香酸エステルは広い菌種に対して、静菌作用を示し通常はエステル部分の異なるパラオキシ安息香酸エステルを組み合わせて使用される。
抗菌活性の強さは、ベンジル > ブチル > プロピル > エチル > メチルエステルの順といわれている。
消毒剤や感染症の治療剤としては用いられない。』
注釈は分かりやすいように私が解説しているが、そのままを転記しさせていただいた・・・m(_ _)m
パラベンの特性として以下のようなものが挙げられるらしい・・・。
➡非常に広範囲の微生物に抗菌力をもっている。
➡少量で有効、かつ持続性がある。
➡効果は pH (ペーハー)に影響されない。
➡各エステル間に相乗作用を有する。
➡毒性はきわめて少ない。
➡価格が比較的安価で経済的。
Yah〇〇!で“パラベン”を検索すると・・・■_ヾ(・・*)カタカタ
『パラベン事情(商品安定剤パラベン)▽△化粧品』
・・・というサイトがいちばんにHitする!
常に穿った見方をしてしまう私にとって、“〇〇事情”という字面を見てしまうと、何やら言い訳をしなければいけないのかと邪推してしまう。
そして、案の定・・・(^-^)/
『★もっと知って欲しいパラベン(防腐剤)
「パラベン抜きの商品を作って欲しい」「微量でも毎日使うと、体の中に蓄積される」、このようなお問い合わせが後を絶ちません。
たしかに防腐剤に使われるパラベンは、アレルギーを起こしやすい物質として知られています。
そして、全成分開示以前は、厚生労働省によって定められた表示指定成分にもなっていて、多くの化粧品に使われているため、不安を感じる人も少なくありません。
もちろん、刺激となる可能性のある物質は、使わないにこしたことはありませんが、はたしてパラベンはそんなに肌に害を与える、怖いものなのでしょうか?』
・・・とあり、
『★パラベンを配合する目的
合成界面活性剤のように、バリア層を壊して皮膚内部に入ることはありません。
化粧品が工場で製造され、消費者の手にわたり、それを使い終わるまでの間、混入する微生物によって起こりうる、製品の変質・変臭・カビの発生など防止する目的で配合されています。
微生物の増殖を抑制する静菌作用を目的とした物質であり、決して殺菌作用の物質が入っているわけではありません。 パラベンを含め薬事法で「アレルギーなどの皮膚障害を起こす恐れのある物質」として、 102 品目の表示が義務付けられていますが、他の防腐剤に比べ刺激が少ないという報告も出ています。
(後略)。』
・・・と続く。
防腐剤等を使用せずに化粧品を作っている私にとって、苦しい言い訳にしか聞こえない・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
私は化粧をするわけでもないので、無頓着で知らなかったのだが、化粧品業界(?)、あるいは化粧を使用する女性の間では、“パラベンフリー”という言葉があるくらいバラベン未使用の化粧品が注目されているようだ。
パラベンは、 1924 年に初めて医薬品の防腐剤として使用され、結構、長い間使用されてきており、安定性が高いと評価されていた。
そのパラベンの安全性が疑われだしたのは、アメリカとイギリスの学者の研究によるものを発端とするようだ・・・。
2003 年、米・ノースウェスタン大学ファインバーグ医科大学のクリス・マクグラス( Chris McGrath )博士が、乳がんの女性 437 人を対象とした研究を発表した。
マクグラス博士は、乳がんと診断された時に、患者の発汗抑制剤、消臭剤、脇の下のシェービング習慣、年齢を調べたそうだ。
「最も頻繁に剃毛をして発汗抑制剤・消臭剤を最も頻繁に使用した女性群では、シェービングを始めて 16 歳までに発汗抑制剤を使用した女性は、 16 歳以降に発症した女性よりも 9 年早く乳がんが診断された。」と発表した。
これに対して、発汗抑制剤に対する懸念の対象は、化粧品内で細菌が成長するのを防ぐために使用される“パラベン”ではないかと嫌疑がかけられたようだ・・・。
2004年、英・レディング大学の生体分子科学腫瘍学研究者の上級講師であるフィリッパ・ダーバー( Phillipa Darbre )博士が、パラベンに関する重大な発表をした。
元々、ダーバー博士は、エストロゲンが乳がんに与える影響を専門に扱っているらしい・・・。
そして、「乳房腫瘍生検からの組織の 20 サンプルのうち 18 サンプルでパラベンが検出された。」と発表した。
どうやら、このことにより“パラベン=悪”説が広まっていったようだ・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
ただし、この研究発表には矛盾もあるようだ。
マクグラス博士の研究では、対照群を使用しておらず、フレッドハッチンソン癌研究センターとワシントン大学の大規模な研究では、乳がんのある女性 813 人と乳がんのない女性 793 人を対象に、女性の脇の下のケア習慣も調べた結果、乳がんと発汗抑制剤・消臭剤に関連はなかったと発表している・・・。
また、ダーバー博士の研究でも、癌細胞の中でパラベンが容易に検出されたといううだけで、乳がん感染乳房組織のパラベン濃度と健康な乳房組織のパラベン濃度の比較さえしておらず、パラベンが癌を引き起こすという証明にはならないと、米国国立がん研究所では、現在、パラベンが乳がんと関連していると結論づける決定的な証拠はないと主張している・・・。
どちらが正しいのやら・・・(笑)。
次回へ・・・。