前回の続き・・・。
年が変わり、今年の初春、電話が掛かってきた・・・。
(トゥルルル~)・・・p(・o・)・・・(トゥルルル~)
携帯電話には K さんの名前が表示されている。
私:「はい。お世話になります。」
K :「ご無沙汰しています。 K です。」
私:「ご無沙汰しています。青森の方、どうでしたか?」
K :「はい。えみなの使い方を伝えるには伝えたんですが、一人で農園をやっているので手が回らないって言われたんです。」
私:「ああ・・・。そうなんですか?」
K :「それと、 K・A さんてご存知ですか?」
私:「ああ。知っていますよ。リンゴの〇様でしょう?」
K :「はい。実は、その K(以降、便宜上K²さんとする) さんの農園が彼女のところから近いらしいんです。」
私:「へ~っ!」
K :「この K² さんの農園がボロボロで、去年は実が一つも収穫できなかったらしんです・・・。」
私:「ああ。そうなんですか?」
K :「はい。」
私:「実は、一昨年、うちの会長の会田が、偶然、 K² さんのリンゴを手に入れることが出来たらしくって、市販のリンゴと実験してみたらしいんです。」
K :「はい。」
私:「市販のリンゴと K² さんのリンゴ、どっちが保ったと思いますか?」
K :「 K² さんのリンゴって、日保ちするって言いますよね?」
私:「はい。比較にならなったらしいです。」
K :「ああ・・・。やっぱり・・・。」
私:「いやいや。奇〇のリンゴと言われている K² さんのリンゴが腐ってしまったんです。」
K :「え~っ!!!そうなんですか!!!!!!」
私:「はい。ただ、それだけじゃないんです(笑)。」
K :「えっ?」
私:「その実験は、北海道の研究所で実験したんです。」
K :「はい。」
私:「 K さんは、いきいきパックとか使っていますよね?」
K :「はい。」
私:「腐ります?」
K :「いえいえ・・・。腐らないです。」
私:「そうですよね。北海道の研究所は、当然ですが、抗酸化工法で建てています。」
K :「はい?」
私:「物は腐らないんですよね。」
K :「ああ・・・。」
私:「通常、水分があるものは、そのまま腐らずに、水分が抜けて、乾物になっていくだけなんです。」
K :「そうなんですか・・・!?」
私:「はい。肉だったらジャーキーみたいになるし、生卵だったら水分が抜けて卵のミイラみたいになります。」
K :「へ~っ!凄いですね!!!」
私:「はい。そんな空間なんです。」
K :「はい。」
私:「その空間で、 K² さんのリンゴは腐ったんです。」
K :「ああ・・・!」
私:「どういうことか想像できますよね?」
K :「はい・・・。」
私:「もちろん、市販のリンゴはミイラみたいになっただけですよ。」
K :「ああ・・・。」
私:「もちろん、環境法回復農法で作った作物は、 K² さんが注目された当時のように、腐らないですよ(笑)。」
K:「そうなんですねぇ・・・。ただ、そんな自然農法の結果を目の当たりにしているんで、それも、抵抗があるみたいなんです。」
私:「ああ・・・。そうなんですねぇ・・・。」
K :「どうしたら良いんでしょうか?」
私:「そうですねぇ・・・。慣行農法をやられている方は、なかなか新しいものを取り入れるのは難しいんですよねぇ・・・。」
K :「はい・・・。」
私:「間違った知識が身についている上に、長年やってきたプライドってのが邪魔するんですよね。」
K :「ああ。なんとなくわかります。」
私:「前にも言いましたけど、あまり、しつこく言い過ぎると、折角の友好な関係が壊れる可能性もあるので、取り組みたいなら取り組むだろうし、そうでなければ、それ以上首を突っ込まない程度で考えていた方が良いですよ。」
K :「そうですねぇ・・・。でも、どうにかしてやらないと体が心配なんですよね。」
私:「お気持ちは分かります。取り敢えず、私に連絡するようにお伝えしてみたら如何ですか?」
K :「電話番号をお教えしていいんですか?」
私:「はい。大丈夫ですよ。」
K :「分かりました。伝えてみます。 M さんって方なので、よろしくお願いします。」
私:「ただ、興味があれば掛けてくるだろうし、なければそこまでですから・・・(笑)。その点はご理解くださいね。」
K :「分かりました。」
次回へ・・・。