「真実の口」1,482 新型コロナウィルス・・・㉑

前回の続き・・・。

感染拡大が止まらない中、各国政府は非常事態宣言を出す状況に陥っているということを前述した。

各国の対応を追ってみよう。

3 月 5 日パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は、新型コロナウィルスの感染拡大への懸念から「非常事態宣言」を出し、今後 1 ケ月にわたり、ヨルダン川西岸で外国人旅行客の受け入れを禁止し、すべての学校を休校にするなど、対策の強化に乗り出した。

3 月 7 日イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は緊急事態法令を発表。更に、 9 日夜、翌 10 日の朝より、中・北部地域に限定してきた移動制限措置をイタリア全土に拡大すると発表。更に、 3 月 11 日夜、テレビ放送で食品など必需品の店と薬局以外のすべての店を翌 12 日から 25 日まで閉鎖すると発表。

3 月 8 日、フィリピンのドゥテルテ大統領は、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて公衆衛生上の非常事態を宣言し、地方政府を含む財政出動や強制隔離、大規模集会の禁止、渡航制限などがより迅速に決定できるようにした。

3 月 10 日、オーストリアのセバスチャン・クルツ首相はイタリアとの国境を閉鎖すると発表。

3 月 11 日、世界保健機関( WHO )が、新型コロナウィルスの感染拡大に対して「パンデミック」であると表明。

同日、ハンガリーのオルバン政権は、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐためとして、非常事態宣言を発表し、イタリア、中国、韓国、イランの 4 ケ国からは、入国を禁止する措置を発表。

同日、ボリビアのイェルコ・ヌニェス内務相が、全国緊急事態宣言を発令し、コロナウィルス対策のための各種予算措置を講じると、また、全ての感染国からの渡航者に対しては、自主的に感染予防のための 14 日間の自宅等での待機を要請。

3 月 12 日モルディブのアミーン保健相は、新型コロナウィルス感染症を抑制するため、 30 日間有効の緊急事態を宣言。

同日、エクアドル政府は、『保健衛生上の緊急事態宣言』発令し、同日から 60 日間継続すると発表し、諸対策の一つである入国禁止措置は、少なくとも 4 月 5 日まで継続し、 17 日 6 時から,国内における移動制限も実施。

3 月 13日スペインのペドロ・サンチェス首相は 15 日間の「非常事態宣言」をし、14 日午前 0 時より発効。

同日、ポーランドのモラヴィエツキ首相が記者会見を開き、新型コロナウィルスの「感染脅威事態」として、 3 月 14 日から 10 日間、全ての国境地点で国境審査と体温測定などの衛生検査を実施し、また、 3 月 15 日午前 0 時から外国人の入国を一時的に禁止、全ての国際線旅客便、国際鉄道を停止することを発表。

同日、アメリカのトランプ大統領は、国家非常事態を宣言し、約 500 億ドルの連邦政府の支援金提供を行い、様々な経済政策を打ち出すことを表明。

同日、フィリピンのドゥテルテ大統領は、新型コロナウィルスの感染拡大阻止のため、首都圏マニラへの緊急用件、特別例外ケースを除いたすべての人の出入りを制限する事実上の「マニラ封鎖」を宣言。

同日、ブルガリアは、国民評議会において緊急事態宣言が採択し、今後 1 ヶ月間の間の措置として、機関、幼稚園、ナイトクラブ、スポーツイベント等を含む施設の閉鎖、国境・渡航制限、隔離措置違反に対する罰金導入等を発表。

同日、日本においても、新型インフルエンザ対策特別措置法(特措法)の対象に、新型コロナウィルスによる感染症を加える改正法が成立し、新型コロナウィルスのさらなる感染拡大に備え、「緊急事態宣言」が首相権限で発令できるようになった。

同日、スイス政府は、非常事態宣言を出し、 100 人以上の参加が見込まれる大規模イベントを 4 月 30 日まで禁止、全国的に小学校以降の教育機関を 4 月 4 日まで閉鎖、飲食店等の収容人数を 50 人までに制限、イタリア国境について、スイス国民、越境通勤者、運輸及び通過交通等を除き入国制限を実施し、 182 億 2,500 万ユーロ規模の緊急対策を発表。

3 月 14 日リビア暫定政権のシラージュ首相は、新型コロナウィルスを巡り非常事態を宣言。国内で感染者は確認されていないが、ロイター通信によると予防的措置として 16 日から全ての港や空港を閉鎖するという。

3 月 15 日チェコ政府は、新型コロナウィルス感染の更なる拡大を防ぐため、 3 月 16 日午前 0 時から 3 月 24 日午前 6 時までの間、一部の例外を除いて、国内における人の自由な動きを禁止することを決定。

同日、スロバキアのペレグリニ首相は、記者会見で緊急事態宣言を発令し、病院間の人員・物品移送や医者の出勤拒否阻止、ストライキの禁止とした。また、 16 日午前 6 時より 14 日間,全ての小売店及びサービス業の営業を禁止。

同日、カザフスタンのトカエフ大統領は日、新型コロナウィルスの感染が拡大しているとして非常事態を宣言し、 16 日から 1 ケ月にわたって外交官などをのぞく外国人の入国を制限するほか、映画館や劇場など、大勢の人が集まる施設の営業を停止すること、それにスポーツイベントなどの開催も禁止とした。

同日、レバノンのミシェル・アウン大統領は、国民に向けたテレビ演説の中で、自宅から外出しないよう呼びかけ、また、深夜には、レバノンとシリアの国境を閉鎖する命令を出した。

同日、セルビアのブチッチ大統領は、記者会見を開き、非常事態宣言の発令を宣言し、外国人(外交官及び滞在許可のある者を除く)の入国禁止、保育園から大学までのすべての教育施設の閉鎖、 65 歳以上の方は自宅で待機することを要請。

同日、南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領は、「国家的災害事態」を宣言し、 18 日から米国のほか、欧州、アジアで感染者数の多い国(日本は含まれていない)からの外国人の渡航を禁止し、全土で学校を閉鎖し、 100 人以上が集まるイベント開催も禁止すると発表。

同日、ケニア政府は、感染が確認された国からの外国人の渡航を 30 日間にわたって原則禁止すると発表し、また、それらの国から帰国する自国民に対しても、強制隔離期間を設けることを発表。

同日、エジプト政府は、 19 日から 31 日まで全航空便の運航を停止することを発表。

3月16日フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、テレビ放送で、 17 日の正午 12 時より、全土での旅行・集会を 15 日間制限するほか、シェンゲン圏の辺境を 30 日間閉鎖し、地方選挙も延期すると発表した。

同日、ドイツのメルケル首、フランス、オーストリア、ルクセンブルグ、スイス、デンマークとの国境において暫定的に出入国制限の措置をとり、貨物の輸送や、国境を越えて通勤する人たちを除いて近隣諸国との間で、出入国を原則禁止と発表した。

同日、スーダン政府は、すべての空港と港湾、陸上の国境を閉鎖したと発表した。

同日、ペルーのビスカラ大統領は、 3 月 16 日~ 30 日の 15 日間にわたり国家緊急事態令を発令し、空路、水路、陸路での他国からの人の移動が禁止された。また国内における人の自由移動も禁止されるほか、薬局、銀行、生活必需品以外の店舗は閉店。

同日、パラグアイ政府は、新型コロナウィルス感染症に関する公衆衛生上の非常事態を宣言し,夜間の不要不急の外出を制限する旨発表し、首都アスンシオンのシルビオ・ペティロッシ国際空港において非居住外国人はトランジット及び自家用機での入国も禁止し、3 月 18 日午前 0 時からシウダ・デル・エステ市とブラジル側フォス・ド・イグアス市の間にかかる友情の橋を貨物の通行を除いて完全封鎖した。

同日、コスタリカ大統領府は,新型コロナウィルス対策に関し、国家非常事態宣言を発令し、 3 月 18 日~ 4 月 12 日の間、当国に入国できるのは,コスタリカ人及びコスタリカに居住する者(外国人)のみとし、コスタリカ国内に入国するコスタリカ人及び居住者(外国人)は、 14 日間の予防的隔離措置を受け、 3 月 17 日~ 4 月 4 日の間、全てのレベルにおける全教育機関を閉鎖。

同日、アルメニア共和国政府は、新型コロナウィルス対策についての緊急閣僚会議後、 4 月 16 日までの 1 カ月間の国家非常事態宣言を発し、これによって、期間中は、原則としてアルメニア国民は出国を禁止され、学校、大学、その他の教育機関は閉鎖。

3 月 17 日カナダ・オンタリオ州政府は、緊急事態宣言を出し、屋内レクリエーションプログラムを提供する全ての施設の閉鎖を発表し、また、 50 人以上が参加する全ての公開イベントも禁止とした。

3 月 18 日オーストラリアのモリソン首相は、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて非常事態を宣言したうえで、すべての国民の海外渡航を無期限で禁止し、現在、海外にいる国民に対しても速やかに帰国するよう呼び掛けた。

同日、マレーシアのムヒディン首相は、新型コロナウィルスの感染者数が東南アジアで最大となったことを受け、マレーシア国民の出国と外国人の入国を全面的に2 週間禁止する「事実上の国境封鎖」を宣言。具体的には、国境を越えた移動の禁止、屋内活動の規制、学校と大学の閉鎖、および必要以外の企業の業務停止が指示されている。

3 月 20 日インドネシアの首都ジャカルタのアニス州知事は新型コロナウィルスの感染拡大を受けて非常事態宣言を出した。州内の全企業にオフィス利用の停止を強く求めたほか、娯楽施設の営業を禁止し、公共交通機関の運行も減らすと発表。

ネットで拾っていっただけなので、漏れがあるかもしれないし、非常事態宣言までは出してはいないが、他国間の行き来を制限している国は多数ある。

また、日本からの渡航者、日本人に対する入国制限措置及び入国・入域後の行動制限が設けられている国の一覧が、 3 月 22 日、外務省から発表されているので紹介しよう。

新型コロナウィルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)

世界各国で自国を封鎖し、戦時下ともいえる様相を呈してきたコロナウィルスだが、どのような展開になっていくのだろう・・・。

次回へ・・・。