前回の続き・・・。
2 月 22 日、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客だった栃木県内の 60 代の無職女性が、ウイルス検査で陰性と判断され下船後、発熱し、陽性が確認されたと栃木県が発表。
2 月 23 日、横浜港で検疫中のクルーズ船に関連した患者の 3 人目になる死亡が確認された。
【概要 3 例目】
●年代: 80 代
●性別:男性
●国籍:日本
●基礎疾患:該当あり
●死因:肺炎
●経過:
・ 2 月 3 日、横浜港検疫錨地にて検疫開始。
・ 2 月 5 日、クルーズ船が横浜に帰港。以降、有症者として、医療機関に搬送。
・ 2 月 23 日、死亡確認。
同日、英スカイニューズ・テレビ(電子版)は、ダイヤモンド・プリンセス号から下船し英国に戻った英国人とアイルランド人の計 4 人から、帰国後の検査で陽性の結果が出たと報じた。
同日、香港の衛生当局は、ダイヤモンド・プリンセス号から下船し、香港に戻った乗客に関して、 68 歳の男性の感染を確認したと発表。
下船された方の動向が気になる方もいらっしゃると思うが、各自治体には、下船された方の情報が提供されている。
私の住んでいる大阪で言えば・・・。
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クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の下船者の健康観察について
提供日: 2020 年 2 月 23 日
提供時間: 15 時 30 分
内容:厚生労働省からの依頼に基づき、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の下船者(府民)について、以下のとおり、健康観察を行っていますので、お知らせします(観察期間は、厚生労働省から下船者の情報を得た日から、下船 2 週間を経過した日)。
・ 2 月 19 日(水曜日)下船者: 26 人
観察期間: 2 月 22 日(土曜日)から 3 月 4日(水曜日)まで
・ 2 月 20 日(木曜日)下船者:12人
観察期間: 2 月 23 日(日曜日)から 3 月 5 日(木曜日)まで
・ 2 月 21 日(金曜日)下船者: 8 人
観察期間: 2 月 23 日(日曜日)から 3 月 6 日(金曜日)まで
※なお、 2 月 19 日下船者のうち 3 人については、船内での感染防止策が講じられて以降( 2 月 5 日以降)に検査が行われていなかったことが判明しています。この3 人については、厚生労働省が検査を実施する予定です(健康観察期間中は不要不急の外出を控えるようお願いしていますが、特にこの 3 人については検査結果が判明するまでは、自宅待機をお願いしています)。
【府民の皆様へ】
・引き続き、咳エチケットや手洗いの徹底などの通常の感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
・なお、大阪府では、府民からの健康相談に応えるため、専用の府民相談窓口を設置しています。
・また、新型コロナウイルス感染症に感染が疑われる方を対象に、府内各保健所に、帰国者・接触者相談センターを設置しています。
・詳しくは、関連ホームページをご参照ください。
関連ホームページ:
大阪府新型コロナウイルス関連肺炎について
新型コロナウイルスに係る厚生労働省電話相談窓口の設置について
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上記のような感じだ・・・。
声:「この程度の情報を公開されても対策の打ちようがないんだが・・・(笑)。」
気になられる方は、お住まいの自治体の HP をご覧になれば、同様の情報を得られることと思う。
因みに、下船された方には、以下のような健康カードが配られている。
これによると・・・。
☆咳や発熱などの症状が出た場合
・学校や会社を休み、不要不急の外出を控えてください。やむを得ず外出する場合は、必ず、公共交通機関の使用はお控えください。
・マスクを着用し、あらかじめクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船していたことを電話連絡し、すみやかに医療機関を受診してください。
・受信した場合は、厚生労働省フォローアップセンターにご連絡ください。
・・・となっている。
咳や発熱が無ければ、今までの変わらない日常生活に戻ってよいと言う訳だったのだが・・・。
一転・・・。
下船後に陽性となった例が出たことから、厚生労働省は、下船者に対し、下船後も、さらに 2 週間は不要不急の外出を控えるよう、 23 日になって、方針を変更した。
船内で 2 週間の隔離を余儀なくされた上に、更に、 2 週間の経過観察になるとは言葉の掛けようもない・・・。
日曜日に見ていたフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」の中でもダイヤモンド・プリンセス号を下船された方への対応について、テレビアンケートが取られていたのだが・・・。
自由でかまわない: 4%
何らかの制限すべき: 46%
隔離すべき: 50%
上記のような結果になっていた。
番組に出演していた橋下徹氏は、「凄い結果がでましたね、サンデーモーニングなら逆の結果が出ていると思いますよ。」とコメントしていたが・・・(笑)。
私は、「自由でかまわない」に投票したのだが・・・。
やはり、世間での見方は違っていたようだ・・・。
これだけ感染経路不明の感染者が増えているのだから、市中感染はごく一般的なものだと考えれば、下船者のみを特別視するのはどうかなあと思うのだが・・・。
2 月 24 日、“新型コロナウイルス感染症対策専門家会議”から、『新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解』が示された。
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1. 緒言
この専門家会議は、新型コロナウイルス感染症の対策について、医学的な見地から助言等を行うため、適宜、政府に助言をしてきました。
我々は、現在、感染の完全な防御が極めて難しいウイルスと闘っています。このウイルスの特徴上、一人一人の感染を完全に防止することは不可能です。
ただし、感染の拡大のスピードを抑制することは可能だと考えられます。そのためには、これから 1 ~ 2 週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります。仮に感染の拡大が急速に進むと、患者数の爆発的な増加、医療従事者への感染リスクの増大、医療提供体制の破綻が起こりかねず、社会・経済活動の混乱なども深刻化する恐れがあります。
これからとるべき対策の最大の目標は、感染の拡大のスピードを抑制し、可能な限り重症者の発生と死亡数を減らすことです。
現在までに明らかになってきた情報をもとに、我々がどのように現状を分析し、どのような考えを持っているのかについて、市民に直接お伝えすることが専門家としての責務だと考え、この見解をとりまとめることとしました。なお、この内容はあくまでも現時点の見解であり、随時、変更される可能性があります。
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2.本国内の感染状況の評価
2019 年 12 月初旬には、中国の武漢で第 1 例目の感染者が公式に報告されていますが、武漢の封鎖は 2020 年 1 月 23 日でした。したがって、その間、武漢と日本の間では多数の人々の往来があり、そのなかにはこのウイルスに感染していた人がいたと考えられます。
既に、国内の複数の地域から、いつ、どこで、誰から感染したかわからない感染例が報告されてきており、国内の感染が急速に拡大しかねない状況にあります。したがって、中国の一部地域への渡航歴に関わらず、一層の警戒が必要な状況になってきました。
このウイルスの特徴として、現在、感染を拡大させるリスクが高いのは、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境だと考えられます。我々が最も懸念していることは、こうした環境での感染を通じ、一人の人から多数の人に感染するような事態が、様々な場所で、続けて起きることです。
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3.これまでに判明してきた事実
( 1 )感染者の状況
新型コロナウイルスに感染した人は、ほとんどが無症状ないし軽症であり、既に回復している人もいます。
国内の症例を分析すると、発熱や呼吸器症状が 1 週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多いです。
しかしながら、一部の症例は、人工呼吸器など集中治療を要する、重篤な肺炎症状を呈しており、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。現時点までの調査では、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高いと考えられます。
( 2 )感染経路などについて
これまでに判明している感染経路は、咳やくしゃみなどの飛沫感染と接触感染が主体です。空気感染は起きていないと考えています。ただし、例外的に、至近距離で、相対することにより、咳やくしゃみなどがなくても、感染する可能性が否定できません。
無症状や軽症の人であっても、他の人に感染を広げる例があるなど、感染力と重症度は必ずしも相関していません。このことが、この感染症への対応を極めて難しくしています。
( 3 ) PCR 検査について
PCR 検査は、現状では、新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法であり、必要とされる場合に適切に実施する必要があります。
国内で感染が進行している現在、感染症を予防する政策の観点からは、全ての人に PCR 検査をすることは、このウイルスの対策として有効ではありません。また、既に産官学が懸命に努力していますが、設備や人員の制約のため、全ての人に PCR 検査をすることはできません。急激な感染拡大に備え、限られた PCR 検査の資源を、重症化のおそれがある方の検査のために集中させる必要があると考えます。
なお、迅速診断キットの開発も、現在、鋭意、進められています。
( 4 )医療機関の状況
首都圏を中心とした医療機関の多くの感染症病床は、ダイヤモンド・プリンセス号の状況を受けて、既に利用されている状況にあります。感染を心配した多くの人々が医療機関に殺到すると、医療提供体制がさらに混乱する恐れがあります。また、医療機関が感染を急速に拡大させる場所になりかねません。
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4.みなさまにお願いしたいこと
この 1 ~ 2 週間の動向が、国内で急速に感染が拡大するかどうかの瀬戸際であると考えています。そのため、我々市民がそれぞれできることを実践していかねばなりません。
特に、風邪や発熱などの軽い症状が出た場合には、外出をせず、自宅で療養してください。ただし、以下のような場合には、決して我慢することなく、直ちに都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」にご相談下さい。
●風邪の症状や 37.5℃ 以上の発熱が 4 日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
※高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が 2 日程度続く場合
また、症状のない人も、それぞれが一日の行動パターンを見直し、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされるような環境に行くことをできる限り、回避して下さい。症状がなくても感染している可能性がありますが、心配だからといって、すぐに医療機関を受診しないで下さい。医療従事者や患者に感染を拡大させないよう、また医療機関に過重な負担とならないよう、ご留意ください。
教育機関、企業など事業者の皆様も、感染の急速な拡大を防ぐために大切な役割を担っています。それぞれの活動の特徴を踏まえ、集会や行事の開催方法の変更、移動方法の分散、リモートワーク、オンライン会議などのできうる限りの工夫を講じるなど、協力してください。
以上
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【厚生労働省より】
◆国民の皆様へのメッセージ
〇国民の皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
〇次の症状がある方は「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。
・風邪の症状や 37.5℃ 以上の発熱が 4 日以上続いている。
(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。
※ 高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が 2 日程度続く場合
センターでご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、専門の「帰国者・接触者外来」をご紹介しています。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診してください。
なお、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、インフルエンザ等の心配があるときには、通常と同様に、かかりつけ医等に御相談ください。
【相談後、医療機関にかかるときのお願い】
〇帰国者・接触者相談センターから受診を勧められた医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することはお控えください。
〇医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや 咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)の徹底をお願いします。
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次回へ・・・。