令和 2 年7月豪雨と命名され、熊本県南部を流れる球磨川が氾濫して 2 ヶ月半が経過した。
その間、 3 度の被災地入りをした。
当 Blog でも幾度か紹介した梨農家の毎床すなお農園があるのも球磨村である。
災害のたびに、何かできることがないだろうかと各地へ足を運ぶ私だが、これまでに何度となく足を運んだ風景が一変したのを目の当たりにしたのは初めてだった。
高速を降りて、人吉市街地から、球磨村へと向かう人吉街道が全く違う光景なのだ。
道路案内板が取り付けられている鉄塔に枯れた草が絡まっているのである。
最も被害が大きかったとされる渡地区では、襲った水位が 5m 以上とされている。
これが渡地区の浸水被害から 10 日後の写真である。
この先に入所者 14 人が犠牲となった千寿園がある。
また、渡地区には、毎床さんの知人が被害に遭われて、家屋は全壊状態だったのだが、臭気が酷いので何とかならないだろうかという相談を受けて、えみなを一万倍で噴霧することをお勧めした。
翌日には、効果があったようで、臭気が消え喜んでもらった棟の一報が入った。
後日、私が訪れた際の写真である。
農具小屋の屋根にまで流れ着いたものが取り残されている状況を見れば、どのような水位だったのかは想像に難くないと思う。
お住まいになられている N さんご夫妻。
このような状況にも関わらず、遠方から来た私にお気遣いを見せて、笑顔を絶やさないでいたのだから、やっぱり、肥後人は強い・・・。
N さんの自宅の裏の家はご覧の状況だった。
渡地区を進んで行くと、いつも渡っていたはずの鉄橋がない。
いつもここに掛かっていた鉄橋を渡り、毎床さんの農園に行っていたのだが・・・。
また、毎床さんの活動が人吉新聞に取り上げられたのでご紹介する。
拡大すると・・・。
ご縁があって、人吉温泉にある国登録有形文化財に登録されている歴史ある老舗旅館・人吉旅館の社長に会うこともできた。
復旧に際して、カビや臭気への対策として、抗酸化工法の資材を提供する準備がある旨もお伝えした。
その他、被害状況に関しては、以下のレポートを参考にして欲しい。
★国土交通省
〇河川、道路、鉄道に関する最新の状況はこちら(令和 2 年 9 月 3 日(木) 14:00現在)
河川状況(pdf)
道路状況(pdf)
鉄道状況(pdf)
〇道路に関する情報
〇住まいに関する情報
〇土砂災害に関する情報
★一般財団法人国土技術研究センター
★熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センター
2020 年 7 月豪雨に伴う熊本県南部における災害調査速報(第一報 加筆版)
2020 年 7 月豪雨に伴う熊本県南部における災害調査速報(第二報)
熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センターをご覧になれば、どの程度の水位が襲ってきたかは想像が付くと思う。
前週には、人吉・球磨郡地区の建設業界会長にお会いすることが出来た。
球磨川流域だけで、 5,000 戸を超える浸水があった。
人吉・球磨村地域にある工務店の数は限られている。
会長は、「復旧に何年かかるのやら・・・・」と頭を抱えていた。
ASKとして、バックアップできるだけのことをお約束してお別れした。
一日でも早く、被災地の復旧復興を願うばかりである。