前回の続き・・・。
前回に続いて、 2007 年(平成 19 年)能登半島地震について深堀してみる。
3 月 25 日 9 時 42 分頃、能登半島沖の深さ 11km を震源とする M6.9 の地震が発生。
この地震により北陸地方を中心に強い揺れが各地を襲い、石川県の七尾市、輪島市、穴水町で震度 6 強を記録した。
・震度:
震度 6 強(七尾市、輪島市、穴水町)、震度 6 弱(志賀町、中能登町、能登町)、震度 5 強(珠洲市)
・津波情報:
⇒ 9 時 43 分、津波注意報発表
金沢市 20cm ( 11 時 08 分)、珠洲市長橋 20cm ( 11 時 13 分)
⇒ 11時30分、津波注意報解除
・人的被害:死者 1 人、重傷者 88 人、軽傷者 250 人(合計 339 人)
・住家被害:全壊 686 戸、半壊 1,740 戸、一部損壊 26,959 戸(合計 29,385戸)
・非住家被害: 4,484 棟
・土砂災害:天然ダム 3 件、地すべり 10 件、がけ崩れ 51 件
計測震度の最大地点は輪島市門前町で、震度 7 (計測震度 6.5 以上)に近い計測震度 6.4 を観測。
石川県内で震度 6 を観測したのは観測史上初めてのことだった。
また、富山県でも震度 5 を観測したが、 1930 年(昭和 5 年)の大聖寺地震以来 77 年ぶりの測史上 2 回目となった。
本震の後、余震が長く続き、有感地震は 500 回以上観測された。
3 月 25 日 18 時 11 分 45 秒に、輪島市と穴水町で震度 5 弱を観測する M5.3 の最大余震が発生。
3 月 26 日 14 時 46 分 35 秒に、志賀町で震度 5 弱を観測する M4.8 の余震。
3 月 28 日 8 時 8 分 15 秒に、輪島市で震度 5 弱を観測する M4.9 の余震。
2008 年(平成 20 年) 1 月 26 日 4 時 33 分頃に、輪島市で震度 5 弱を観測する M4.8 の余震。
以上の 4 余震で、最大震度 5 弱を観測した。
また、2020 年 3 月 13 日に、輪島市で震度 5 強を観測する M5.5 の地震があり、この地震は本震の余震域の東側で発生した逆断層型の地震であり、本震と似たタイプで、 2007 年(平成 19 年)能登半島地震の余震と考えられ、本震の後で最も規模が大きかった。
これらを見ると余震が長いこと続き、最大震度 6.4 を計測した地震の割には被害が少なかったと言えるのであろう。
2007 年(平成 19 年)能登半島地震でも 液状化現象は確認れている。
地図をご覧いただければお分かりいただけるともうが、多くは漁港が被害を受けている。
また、震源に近い輪島市門前町では、沖積地盤にあたる地域が、液状化に伴う地盤沈下や地下構造物の浮上が発生し,建築物の基礎構造にも影響を与えたようだ。
特に、今までの地震による液状化現象から逸脱した特徴は見られなかったようだ。
再び、内閣府から発表されている「都道府県別地震被害想定概要集」に戻ってみる。
私の住む大阪府を見てみる。
関西エリアには、以下のような活断層が分布している。
ご覧の通り、大阪の周辺は断層の集まりで、大阪湾は東西南北すべて活断層で取り囲まれている。
因みに、 2018 年 6 月 18 日に発生した大阪北部地震の発生源は以下の場所で、東西にのびる「有馬-高槻断層帯」、南北にのびる「上町断層帯」及び「生駒断層帯」の境目付近で発生した。
この時、私は震源地から直線距離で 1,733m の茨木市に住んでいた。
その時の被害状況は以下で見て欲しい。
話を戻そう。
内閣府による大阪で地震が発生した場合の被害想定だが、南海トラフ地震ではなく、全て、上町断層帯で発生した地震での想定である。
これを見て如何に感じるだろうか?
私は、「いやいや、分からんよ・・・。」というのが感想である。
次回へ・・・。