「真実の口」1,617 新たな脅威

新型コロナウィルスに罹られて亡くなられる方が急増しているため、その最期を自治体からの情報まで追うことに終われて、新しい情報の提供が出来ずにいる・・・m(_ _)m

ただ、なくられた方たちの情報を追うことによって、分かってきたことがある。

第一波、第二波の時には、 70 歳以上の高齢者、男性、基礎疾患ありの方が多かった。

しかし、この第四波では、 70 歳以上の高齢者の方だけではなく、 60 代の方、 50 代の方がかなり増えてきているように思う。

また、まだまだ、少ないが 40 代の方も随分見られるようになってきた。

そして、男性の比率と女性の比率も拮抗してきているように感じる。

更に、基礎疾患の無い方でも、急変して、死亡される例も数が増えてきている。

これらを考えると、新型コロナウィルスは、高齢者しかも男性というターゲットから、女性、そして若年層へとターゲットを変えてきているように感じる。

イギリス系、アフリカ系の変異種は、若年層でも発症しやすくなっているようだが、更に、低年齢化していくことも考えられる。

私の取り越し苦労であれば良いのだが、ワクチン接種に躍起になっているが、もしかしたら、そのワクチン接種が新たな問題になるやかもしれない?

さて、新型コロナウィルスにばかり気を取られているが、新たな脅威になるニュースがあるので取り上げる。

新型コロナウィルス( COVID-19 )が全世界で猛威を振るう中、あらゆる薬剤に耐性を持つこともある超多剤耐性菌カンジダ・オーリス( Candida auris )の感染が、一部で拡大していると、医師たちが警鐘を鳴らしているそうだ。

カンジダ・オーリスは、特に院内感染で広がりやすく、コロナ患者であふれる医療現場に大きな負担がかかっているらしい。

元々、カンジダ属は、ヒトだけでなく環境やイヌ、猫などの動物からも発見され、ヒトでは常在菌として、皮膚や女性の膣・外陰部、特に口腔内を含む消化管に分布している。

ただ、カンジダ・オーリスは、侵襲性感染症を引き起こす可能性のある真菌であり、高い致死率を示し、複数の抗真菌薬に耐性があるそうだ。

カンジダ・オーリスは、日本の患者の外耳道の浸出液から分離され、 2009 年に初めて報告されたらしい・・・。

それ以降、カンボジア、インド、イスラエル、ケニア、クウェート、パキスタン、南アフリカ、韓国、ベネズエラ、英国など約 40 ケ国から、カンジダ・オーリス感染症(血流感染症を含む)が報告されているそうだ。

日本型のカンジダ・オーリスは、病原性は低いそうなのだが、致死率が 30 ~ 60% にのぼるタイプもあるというのだから無視はできない。

アメリカでは、 2013 年 5 月から 2016 年 8 月までに発生した 7 症例( 2013 年 1 件、 2015 年 1 件、 2016 年 5 件)が CDC (米疾病対策センター)に報告されている。

カンジダ・オーリスによる症例

これらの患者は重篤な基礎疾患があったそうだが、入院してからカンジダ・オーリスが発見されるまでの日数中央値は 18 日(範囲= 0 ~ 231 日)だったようだ。

この時は、 7 人の患者のうち 4 人( 4 人全員に血流感染があった)が、数週間~数ケ月で死亡している・・・。

当然のことだが、薬剤に耐性を持つ菌は、カンジダ・オーリスだけではない。

世界では、既に、数百万人が様々なスーパー耐性菌に感染していると言われているようだ。

2019 年、 CDC は、カンジダ・アウリスを米国の薬剤耐性菌のなかでも最大級の脅威と位置付けたようだ。

2019 年は、 8 月末までに、米国内で 1,364 件の感染が確認されているそうだ。

2018 年全体の感染者数と比較すると 4 倍強だという。

しかし、現在、新型コロナウィルスのパンデミックの陰で見逃されているカンジダ・オーリスのケースも多く、実際の数字はそれよりもはるかに高いと見た方が良いのではないだろうか?

菌が人の皮膚に付着しても、症状を示さない場合があり、「新型コロナウィルスの流行中に急増している超過死亡数の中に、スーパー耐性菌による死者が含まれている可能性もあるのではないか?」と世界中の医師たちが警鐘を鳴らしている。

カンジダ・オーリスは、シーツ、ベッドの手すり、ドア、医療器具などに付着して長時間生存し、そこに人の手が触れると感染が広がるそうだ。

また、カテーテルや人工呼吸器、流動食など、体内へ管を挿入するときに感染するリスクも高くなるという。

新型コロナウィルスで入院した患者は、呼吸器系がやられるため、こうした措置を受ける機会が多い。

こうなると、院内感染が心配になってくる。

カンジダ・オーリスの検査は、皮膚の表面をこするか、血液または尿を採取して行う。

陽性と判定された患者には、 3 種類の抗菌薬の効果で調べられるという。

こうして発見することにより、カンジダ・オーリスのようなスーパー耐性菌による死者数をある程度特定することは可能だが、院内感染しやすいという点が問題を複雑にしているそうだ。

病院では、患者は既にコロナなどほかの病気にかかっているため、死因がその病気によるものなのか、薬剤耐性菌によるものなのかを判断するのが難しいという。

現在のようなコロナ禍の中では、見過ごされていても、致し方ない・・・。

昨年、世界保健機関( WHO )は、薬剤耐性菌を人類の健康に影響を与える 10 大脅威のひとつに挙げた。

以前は治癒が難しいとされていた結核や淋病は、現在では、簡単に治療できるようになっている。

しかし、薬剤耐性菌の登場により、これらの病気すらも制御できない世界へ逆戻りしてしまうのではとの懸念を示している。

世界的に家畜や人間の医療現場で抗菌薬を乱用したことが、スーパー耐性菌を誕生させたといわれている。

しかし、ワシントン D.C. にある疾病動態経済政策センター( CDDEP )の設立者で代表者のラマナン・ラクスミナラヤン氏は、気候変動によって真菌感染症が将来さらに拡大するだろうと予測しているようだ。

米国微生物学会の学術誌「 mBio 」に昨年掲載された論文では、「カンジダ・オーリスはおそらく気候変動によって誕生した初めての真菌感染症かもしれない」との見方が示された。

ラクスミナラヤン氏は、「抗生物質が効かない細菌が増えているように、抗菌薬が効かない真菌も人類を脅かすようになるかもしれません。」と続け・・・。

それを裏付けるように、多剤耐性結核菌や、北米を中心に症例が急激に増えているクロストリディオイデス・ディフィシル( Clostridioides difficile )などの強力な細菌は、米国で年間 280 万件というスーパー耐性菌感染症の 99% を占め、死者はおよそ 35,000 人に上るという。

中国のように野生動物を食する習慣のある国は、今回のように、新型コロナウィルスを生み出し・・・。

中国の次に人口が多いインドは、以前から薬剤耐性を育む温床と言われてきたようだが、気候変動による影響で、それに拍車をかける可能性もある・・・。

仮に、インド系の変異種が出現したら、かなりの脅威になるはずだ。

残念ながら、人類の未来は、人類によって脅威にさらされている。

いつまで、殺す技術に縋りつくのだろうか?

ここには、活かす技術がある。

影響力のある誰かが、全世界の人に気づかせてくれないだろうか?

切に念じてやまない・・・。