「真実の口」1,585 日本のコロナは 11 月以降に消滅、第 3 波も来ない?【後編】

前回の続き・・・。

国立国際医療研究センターの調査では、 6 月 5 日以前は 19.4% だった重症者の死亡割合が 6 月 6 日以降は 10.1% に低下しているようだ。

特に 50 ~ 69 才は 10.9% から 1.4%、 70 才以上は 31.2% から 20.8% と激減している。

これについて、血液内科医の中村幸嗣医師は以下のように推察している。

「重症化しそうな患者に対する医療現場の対応力が向上したことも、致死率低下の一因でしょう。」

日本では、海外と比べると、 1 人の感染者がうつす平均人数を示す「実効再生産数」も低いそうだ。

この数値が 1 以下になると感染が終息に向かっていくとされ、現在の実行再生産数は、東京以外は 1 を下回っている( 9 月 22 日時点)。

米カリフォルニア大学アーバイン校准教授で公衆衛生学を専門とするアンドリュー・ノイマー氏が語るには・・・。

「過信は禁物だが、日本の主要都市で実効再生産数が 1 を下回ったということは、日本は最高レベルの警戒が必要な状態ではなく、第 2 波のピークが過ぎたと言っていい。

日本が諸外国と感染者数、死者数が抑えられているのはマスク使用率の高さにあると私は考えています。

今後もしっかり感染予防を続けていけば、合併症による死亡例も抑えられるはずです。」

アメリカのラ・ホーヤ免疫研究所が注目したのは「ヘルパーT細胞」だそうだ。

同研究所が世界的なライフサイエンス雑誌『セル』で発表した論文では、新型コロナ未感染者の血液の半数から、新型コロナを撃退する「ヘルパーT細胞」が検出された。

簡単にいうと、既存のコロナウィルス、つまり普通の風邪に感染したことがある人も、新型コロナに対する免疫を獲得している可能性があるということだ。

前述の中村医師は以下のように続ける。

「ほかにも BCG 接種による自然免疫の増強や、実際に感染したことによる免疫の獲得などが絡み合うことで、新型コロナに感染する可能性が低下し、感染しても重症化しない割合が高まっています。

引き続きマスク、手洗い、 3 密回避を行えば安心です。」

最近は時短営業の終了やイベント制限緩和が進み、人の動きが活発化することを懸念する声もあがっている

前回紹介した上久保特定教授は、「ウイルスとの共存が必要!」と指摘する。

「何度も新型コロナに感染すると、免疫機能が強化される『ブースター効果』を得られます。

抗体は時間とともに減少するので、一度感染しても隔離状態でいると免疫が薄れ、逆効果になります。

高齢者や持病を持つなどリスクの高い人との接触には注意しつつ、普通の経済活動を再開することが、社会にとっても個人にとっても有益です。」

新型コロナウィルスを正しく理解すれば、恐ろしくない。

・・・と、この時点の NEWS ポストセブンは配信している。

では、現況を見てみよう!

都道府県別新型コロナウィルスの実効再生産数

先に断っておくが、このサイトでは以下のように注意書きがある。

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –  

都道府県ごとの実効再生産数(感染性の指標, Rt )の変化を示しています。

この値は、 1 人の感染者が何人に感染させるかを表しており、 1.0 以上だと感染拡大へ、 1.0 未満だと収束へと向かいます。

値は推定値です。

感染者数のデータが少ない都道府県ほど推定誤差が大きくなる傾向にあります。

【お願い】

当サイトの値を元に、自身の外出活動を再開する目安にしないでください。

1.0 を下回っていることは収束していることを意味しません。(あくまで収束へと向かっているだけであり、この状態をしばらく維持する必要があります。)

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –  

感染拡大が懸念されている地域だけピックアップする。

ただし、出張のため、先週末 11 月 6 日のデータである。

北海道・・・ 1.30
埼玉県・・・ 0.84
東京都・・・ 1.70
神奈川県・・・ 0.76
愛知県・・・ 0.25
大阪府・・・ 1.36
兵庫県・・・ 1.11
福岡県・・・ 0.36

これらのデータを見ると、大都市圏が上昇傾向にあるようだ。

実は、 NEWS ポストセブンがで、当該記事が配信された時期のデータもある。

これは、 10 月 13 日、厚生労働省の新型コロナウィルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所長)第 10 回会合が開かれた際に引用されたデータである。

国立感染症研究所感染症疫学センター長の鈴木基氏が提出した資料によると、 10 月 11 日に算出した 9 月 24 日時点での実効再生産数は以下のようになっている。

沖縄県・・・ 1.58
北海道・・・ 1.27
関東圏(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木)・・・ 1.07
関西圏(大阪、兵庫、京都、奈良)・・・ 1.00
全国平均・・・ 1.09

全国の実効再生産数は 9 月下旬から 1 を超え、微増を続けていたようだ。

更に、同アドバイザリーボードでは、「全国の実効再生産数が直近で 1 を上回る水準となっており、留意が必要。」とし、注意を呼びかけていた。

この時期から比べると、現時点では、若干、数値が下がっているような気がしないでもないのだが・・・。

全国での新規感染者数が 1,000 人/日を超えるが連日続き、東京では、 200 人/日、大阪では 200 人/日、北海道では 150 人/日、愛知では  100 人/日を超える数字が発表されている。

果たして、「日本のコロナは 11 月以降に消滅、第 3 波も来ない!!」説はあたるのだろうか・・・?