「真実の口」2,038 トコジラミ ②

前回の続き・・・。

前回、東京での‟トコジラミ”の相談件数が増加していることをお伝えした。

海外では、‟トコジラミは”、英語で Bed Bug (=ベッドの虫)というため、「 Bed Bug Map 」という複数のサイトがヒットまる。

北米・カナダ地域で特に多く利用されているらしい。

これらの‟トコジラミ”マップは、宿泊客が閲覧したり、自身が宿泊したときのレポートを登録したりできる仕組みになっているそうだ。

あくまで過去のレポートがまとめられているマップのため、現時点では改善されている地域・ホテルもあるのだが、ユーザーは一定の参考情報として利用しているようだ。

The Bedbug Registry

ニューヨーク


ニューヨークの大都市圏は米国で最も蔓延がひどい地域で、トコジラミの報告数は 4,000 件を超えている。

サンフランシスコ


サンフランシスコには約 450 件のレポートがあり、テンダーロイン地区に集中しています。

ロサンゼルス


ロサンゼルスには 403 件の報告があります。


シカゴにはトコジラミの報告が 500 件近くあります。

トロント


トロントはカナダのトコジラミ首都であり、 2,270 件の報告があります。

バンクーバー


バンクーバーには 2,000 件を超えるレポートがあり、その多くは市内のウエストエンドにあります。

結構な数が報告されているのが分かる。

日本ではこのマップは見つからないので、北米・カナダに比べれば、被害が少ないのであろう。

東京都では、東京都福祉保健局から以下のような注意喚起の案内がされている。

東京都福祉保健局のトコジラミに対する注意喚起
(クリックで拡大)

大阪市でも注意喚起がされているので参考までに・・・。

トコジラミについて

対策法

外出先から家に持ち込まない!

➡宿泊施設などを利用する際、‟トコジラミ”がいる可能性を考えて、部屋の四つ角や天井などを見て、‟トコジラミ”の黒いふんのような物がついていないかを確認する。

➡荷物を入り口付近にまとめて置く。

➡可能であれば、荷物を大きな袋などに入れる。

もし、家に持ち込んでしまったら・・・?

駆除法

➡プロポクスルやメトキサジアゾンなどの有効な成分が入った殺虫剤を入手。

➡部屋の四つ角や天井、家具の裏側など、‟トコジラミ”が生息していたり、通ったりする可能性が高い場所にまいて駆除する

もし、刺咬されたら・・・?

対処法

➡市販のかゆみ止めを塗って様子を見る。

➡症状がひどくなったり、大量に刺された場合はかゆみで不眠になったりするので皮膚科を受診する。

宿泊業者も駆除法を模索しているようだが、我々も自身で出来得ることは可能な限り実践したほうが良いだろう。

最近では、‟トコジラミ”探知犬なるものも存在するらしい。

トコジラミ探知犬

‟トコジラミ”は、人間が嗅ぎわけることができないかすかな匂いがするらしく、探知犬がその匂いに反応して知らせてくれるらしい。

‟トコジラミ”探知犬は、トコジラミの「におい」を嗅ぎ分けられるように専門のドッグトレーナーの訓練を受けており、トコジラミを探知すると首をタテに振って知らせ、優れた嗅覚で、少数のトコジラミでも約 95% の確率で探知可能だという。

人間の目視調査による発見率が 30%未 満といわれていることから、圧倒的に探知精度が高いといえる。

また、ホテル 1 室の調査につきかかる時間は 3 ~ 7 分とスピーディーで、 1 日あたり最大 5 時間で 80 室程度の調査が可能だというから凄いものだ。

菌、ウィルス、害虫、etc・・・。

コロナ後、人の移動により、様々な‟モノ”の一緒に移動するわけである。

我々は共存共栄を図れるのか?