前回、林業の被害状況について寄稿した。
ではでは、今回は林業に対しての、抗酸化からの提案と言いたいところだが・・・
農業・水産業と林業とは、対処法が違ってくる。
言うまでもないと思うが、樹木の成長は数ヶ月や数年というサイクルではない。
例えば、日本で単位面積当たりの材積量が一番多い杉であれば、住宅等に使える木材になるまでは50年は優にかかる。
森を作って、管理して行くとなると人一世代では無理な話である。
林業は木材を育てる・作るという側面ばかりではない。
日本の森林面積は約2514.6万haと言われているが、その中には、869万haの“保安林”という我々の生活を守るための目的を持つ森林がある。
水を育み洪水を防ぐ保安林・・・
山崩れや土砂が流れるのを防ぐ保安林・・・
安らぎと潤いを与える保安林・・・
身の回りの災害を防ぐ保安林・・・
名前を列挙してみると、水源かん養保安林、土砂流出防備保安林、土砂崩壊防備保安林、飛砂防備保安林風害防備、水害防備、潮害防備、干害防備、防雪、防霧、なだれ防止、落石防止、防火、魚、航行目標、保健、風致と実に17もの防風林がある。
9月上旬に日本を縦断した台風12号は、日本各地に甚大な被害の爪痕を残した。
死者73人、行方不明者19人、負傷者104人(重傷27人、軽傷77人)という人的被害ももたらした。
特に、奈良・和歌山の両県では、“山津波”とでも表現できそうな濁流が町を呑み込み、住民は帰るべき家もなくし、現在に至っている。
これも、本来であれば、保安林の成すべき仕事だったはずである。
では、どうすればいいのか?
以前、林業に関しては寄稿しているので、これを読んで欲しい。
津波対策で書いたものではないのだが、国の施策として、林業を考えなければいけない。
話は変わるが、日本は、3月11日、大津波に襲われた。
7月26日~30日にかけて、新潟・福島を記録的集中豪雨が襲った。
9月上旬、台風12号が日本全土を襲い甚大な被害をもたらした。
9月下旬、台風12号の爪痕も癒えないうちに、台風15号によって、全国各地で避難勧告が相次いだ。
タイでは、7月下旬から続く大雨で、北部や東北部を中心に大規模な洪水被害が発生し、250人以上が死亡し、現在も収拾がついていない。
同様に、カンボジアでは、過去10年で最悪の洪水に見舞われ、250人近い死者が出て、27万世帯が被災している。
パキスタンでは、昨年7月、モンスーンによる大洪水によって、建国史上最悪と言われる死者2,000人を超える被害を出したが、今年9月にも、8月後半から続く豪雨による洪水被害が拡大し、少なくとも250人が死亡している
南半球のオーストラリアでは、1月には、記録的な大洪水が観測され、2月2日深夜から3日未明にかけて上陸した超大型サイクロン「ヤシ」は大きな被害を出し、10,000人以上の避難民を出した。
標高が低いところの水害は、なんとなく納得が出来るのだが・・・
今年5月、標高2,600mにあるコロンビアで、大水害が発生し、120人が死亡している。
私は、ことあるごとに、“水”は不思議な存在であるということを言っている。
地球上で、“気体”・“液体”・“固体”という全ての形態で、自然界に存在出来得るのは“水”だけである。
本来、森林は水分を蓄えて、地球を冷やすために存在している。
その森林が伐採され、更には、石油エネルギーの使用で“水”を大量発生させ、“水”が行き場を失い、災害をもたらしているのではないだろうか???
地球表面が水で覆われてしまっているため、地球の温度が上がっている(?)のではないのか?
“水”をコントロールできるものが、地球を支配する(笑)
抗酸化なら簡単じゃないの・・・って、抗酸化ファンなら、安易に発想できるのではないだろうか?
現在、二酸化炭素が原因で、地球温暖化が進んでいると世界各国首脳あるいは学者は声高に叫んでいる。
本当にそうなのか?(笑)
もう一度言う、林業をもう一度国策として考え直さねばならない。
安易に中国人に、森林を売却している報道を目にするが、国を滅ぼす一因になりかねない・・・