前回の続き・・・。
新型コロナウィルスへの感染後、しばらく時間がたってから、「発熱」、「おう吐」、「目の痛み」のような症状を訴える子どもが相次いでいるらしい。
診断名は「 MIS-C (ミスシー)・小児多系統炎症性症候群」というらしい。
小児の新型コロナウィルス感染症は重症化することはまれと考えられているが、重症例の報告は数は少ないとはいえ報告されている。
成人と同様に肺炎の重症化による呼吸不全のため、小児集中治療室での加療を要する重症例のほかに、最近、前述の MIS-C が注目されているそうだ。
MIS-C は、新型コロナウィルス感染症に続発して毒素性ショック症候群または川崎病を疑わせるような多臓器系に
わたる強い炎症を起こす病態で、 2020 年 4 月から報告が相次いでいる。
米国での発症頻度は、 21 歳未満の新型コロナウィルス感染症感染者 100 万人当たり 316 人が報告されている。
その病態にはサイトカインストームや血管内皮障害等が深く関わっていると考えられているようだ。
MIS-C は、新型コロナウィルス感染症感染の 2 〜 6 週後に発症し、発症時にはすでに PCR 陰性であることが多い。
米国からの MIS-C 患者 1,733 例の報告によると、発症年齢の中央値は 9 歳と年長児に多く、男児が 57.6% で、ヒスパニック系もしくは非ヒスパニック系黒人が 71.3% を占めた。
発熱はほぼ必発で、胃腸症状、発疹、眼球結膜充血が 53 〜 67% と多く認められ、過半数( 54% )で低血圧やショックを伴っていた。
58.2% の患者が集中治療室での治療を要し、 31.0% に心機能障害が認められた。
一部に川崎病の診断基準を満たす例が存在するものの、MIS-C と川崎病には症状や検査所見に多く
の相違点が認められる。
両者に共通する発症メカニズムが存在するかどうか、さまざまな検討がなされているが、現時点では結論は得られていない。
3 月に入ると、子供らのマスク着用も緩和される。
子供の罹患について寛容になってはいけないと思うのだが・・・?
危惧するのは私だけなのだろうか?
先週、土曜日、日曜日の感染動向を追う。
次回へ・・・。