「真実の口」2,132 新型コロナウィルス・・・519

前回の続き・・・。

定期的に開催されている「厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」だが、その中でも「超過死亡」が幾度となく取り上げられている。

2021 年 4 月頃から「超過死亡」が増えたと観測された地域では、第 4 波によって、患者がこれまでにない規模で急増して救急医療体制が逼迫した影響があると報告している。

2022 年 2 月 28 日に実施された「第 76 回厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」の資料によると、各地域での「超過死亡」のピークはワクチン接種の増加時期よりも、 1 ケ月以上ずれていると報告されている。

専門家は、 2021 年は、新型コロナの変異ウィルスのアルファ株やデルタ株によって、 2022 年はオミクロン株によって死者が増えたのではないかという解説しているのだが・・・。

朝日新聞では、更に、データを分析して、循環器系の病気や老衰、呼吸器の病気の死者が増えている点に着目しているようだ。

専門家の見解として、医療逼迫による対応の遅れやコロナ感染による合併症にかかったりする例があったのではないかと解説している。

厚労省の人口動態統計によると 2022 年の死者数は 1,569.050 人で、前年より 129,194 人増え、過去最多となった。

そのうち、新型コロナウィルス感染症が原因の死亡者は、 47,638 人である。

国立感染症研究所( NIID )の公式 HP に、「我が国における超過死亡数および過少死亡数( 2023 年 8 月までの死因別のデータ分析)」が掲載されている。

2012 年からの人口動態統計データを用いて、新型コロナ流行期以降( 2020 年 1 月~ )における死因別の超過および過少死亡数( 〜 2023 年 8 月)を、週別、都道府県別に算出したものである。

今回は、日本全体を紹介する。

要約としては・・・。

① 全ての死因のうち、新型コロナウイルス感染症による死亡を除いた死亡
② 呼吸器系の疾患による死亡
③ 循環器系の疾患による死亡
④ 悪性新生物(がん)による死亡
⑤ 老衰による死亡
⑥ 自殺

これらを算出したものである。

【 NIID による死因別のデータ分析】

▶ 2023 年の 8 月の超過死亡については、過去の 8 月と比較して「 ② 呼吸器系の疾患による死亡」を除いて、県により超過死亡が認められた週はありましたが、その規模および期間中の積算値は例年と同程度でした。全国的にも「 ② 呼吸器系の疾患による死亡」を除いて、超過死亡はどの週でも認められていません。

▶ 2023 年の 8 月の超過死亡については、過去の 8 月と比較して「 ⑤ 老衰による死亡」を除いて、県により過少死亡が認められた週はありましたが、その規模および期間中の積算値は例年と同程度でした。全国的にも「 ⑤ 老衰による死亡」を除いて、過少死亡が認められた週はありませんでした。

【新型コロナ流行期以降( 2020 年 1 月~ )における死因別の超過および過少死亡数( 〜 2023 年 8 月)】

新型コロナ流行期以降(2020年1月~)における死因別の超過および過少死亡数(〜2023年8月)

グラフの見方
グラフの見方

【新型コロナウィルスによる国内の死者数(1日ごと)】

新型コロナによる国内の死者数(1日ごと)

二つのグラフを比べてみると、横軸があっていないし、 23 年 5 月以降は、 5 類移行によりデータがないため見ずらいかもしれないが、専門家が答えている「各地域での「超過死亡」のピークはワクチン接種の増加時期よりも、 1 ケ月以上ずれている」という報告は、感染拡大が拡がるとワクチンを打とう頷けなくもない。

また、 23 年 3 月以降は、予測閾値上限を上回る は見当たらなくなっている。

新型コロナウィルス感染症

上のグラフは、 第 8 波、第 9 波、そして、今回の 第 10 波である。

このグラフと超過死亡を重ね合わせると、新型コロナウィルスは感染力を強くなっていっても、弱体化しているのではないかと考えられる。

NIID の分析によると、「 ⑤ 老衰による死亡」は増えている。

これらを考えると、長期の自粛により持病を悪化させた高齢者が多かったのではないだろうか?

ストレスと生活習慣の変化、それに病院控え等々、様々な要因が考えられる。

しかし、高齢者や持病がある人が罹りやすいと言う新型コロナウィルスである。

これらの「超過死亡」は避けられなかったのだろうか?

まあ、まことしやかにささやかれる信憑性のない噂には要注意するべきだろう。