前回の続き・・・。
私 :「それと、もし、可能であれば、この散水車も塗った方が良いと思うんですが・・・。」
M :「どういう風にすればいいんですか?」
私:「いや、さっきのバケツと一緒です。塗料に抗酸化溶液を入れて塗布するだけなので・・・。」
M :「なんか変わるんですよね?」
私:「はい。やるとやらないじゃかなり違いが出ると思いますよ。」
M:「そうなんですね?」
私:「はい。環境回復農法の基本は、土、水、空気を還元型に変えることにあるんです。」
M :「ああ。そうなんですね・・・。」
私:「さっき榊の説明をしましたけど、通常は、水を変えるために、セラミックの変わりに、抗酸化のセメントを作るんです。」
M :「はい。」
私:「ホームセンターとかで速乾性のセメントを置いてあるのはご存知ですか?」
M:「ああ。はい。」
私:「農業用に改良したバイオシーラーという接着剤があるんですけど、それを少しずつ混ぜ合わせながら、ミカンくらいの大きさに丸めていくんです。だいたい、一缶で 70 ~ 80 個位は作れると思うんで、それをタンク等に入れたり、水路の取水口に設置して還元水に変えるんです。」
M:「はい。」
私:「ただ、散水車の中はステンレスだと思うので、コンクリートで傷がつくと、錆の原因になると思うのでやめた方が良いと思います。」
M :「ああ。そうなんですね。」
私:「だから、塗料で抗酸化仕様にした方が良いかなと思います。」
M :「はい。」
私:「もし可能であれば、内部もエポキシ樹脂で加工してみてください。」
M :「はい。中は出来るかどうか分からないですけど、やってみます。」
私:「環境回復農法の取り組み方は、だいたいこんなところですが、何か質問ありますか?」
M :「青森は昨年、ほとんどのリンゴ畑が黒星病にやられたんですけど、効果はどうですかね?」
私:「病気の原因は、人間が作っているだけなので、それに対して即効性があるかどうかは分かりません。」
M :「・・・。」
私:「農薬や肥料でどのくらい自然とかけ離れたものになっているかは、その土地土地で変わってくるんですよね。」
M :「そうですね・・・。」
私:「例えば、私たちの作る商品はアトピーの治癒にも効果があるんです。」
M :「そうですか!?」
私:「はい。アトピーで悩まれている方やそのご両親が、色んな治療法を経て、私たちのところへ来られる方が多いんです。」
M :「そうなんですね?」
私:「はい。そして、口を揃えたように聞いてくることがあるんです。」
M :「?」
私:「『どのくらいで効果がありますか?』って・・・。」
M :「ああ・・・。」
私:「私は、その人たちにお伝えするのは、『住環境、飲食、衣服、洗剤、シャンプー等で、長い時間をかけて体内に蓄積した化学物質等を除去するのは人それぞれ生活環境も違いますし、摂取度合いも変わってきますよね?一概にどれくらいで効果があるという答えは出せないんです。ただ、間違いなく、商品を使用していけば、症状は軽くなってくるようですし、治癒した人の症例は数限りなくあります。根気強く使用を続けてみてください。』ということなんです。」
M :「ああ・・・。」
私:「人間も農地ひいては地球環境も一緒でしょ?」
M :「そうですね。」
私:「だから、私はどのくらいで効果があるということは言えないんです。」
M :「そうですね・・・。」
私:「ただ、この環境回復の方に取り組んで 20 年弱になりますが、失敗したことはないんです。」
M :「そうなんですか?」
私:「あっ・・・。一件だけありました・・・(^-^;)。」
M :「えっ?」
私 :「ああ。韓国での話なんですけど・・・。」
M :「はい。」
私:「韓国のリンゴ農家で、年も私と近いんですが、凄く情熱的な方だったんです。」
M :「はい。」
私:「通常、私は、環境回復農法に取り組んでもらうにあたって、農地を 1/4 区画で考えてもうんです。」
M :「はい。」
私:「2区画は、今までと同じ栽培法。1区画を、今までの肥料と農薬を 2/3 の使用で栽培。最後の一つは、肥料と農薬を半分程度とできるだけ肥料と農薬を制限して栽培。そして、これらを比較して、自信が出来たら、環境回復農法栽培を徐々に増やしていきましょうと言う風に進めるんですが・・・。」
M :「はい。」
私:「ただ、その農園主は、『最初から 100% 無農薬・無肥料で取り組みたい。』と熱く語って来たんです。」
M :「ああ。その気持ちは分かります。」
私:「そうなんですよね。ついつい、私もその情熱に負けて、一年目から100% 無農薬・無肥料に取り組んじゃったんですよ・・・(^-^;)。」
M :「結果はどうだったんですか?」
私:「 1 年目から無農薬・無肥料でリンゴは出来るに出来たんですが、収量が惨憺たるものでした・・・。」
M :「ああ・・・。」
私:「更に、ショック療法が過ぎたのか、 2 年目から、病気の木で伐採しなければいけなくなったり、結局、 4 年取り組みましたが、私も彼も負けを認めざるを得ませんでした。」
M :「ああ。残念でしたね。」
私:「ただ、彼は今も別の作物で環境回復農法を続けて、そちらでは成功しているんで、良い勉強になったというところですかね?」
M :「そうなんですね。」
私:「はい、同じエリアで、最初から 4 区画で取り組んだところは、完全無農薬とまではいってないですが、成功していますから・・・(笑)。」
M :「ああ。そうなんですね?」
私:「はい。」
次回へ・・・。