前回の続き・・・。
前回、内閣府から発表されている「都道府県別地震被害想定概要集」との中での東南海・南海地震の被害想定を紹介した。
◆ 想定震度: M7.9 ~ 8.6
◆ 想定最大震度: 6 弱
◆ 人的被害:
・死者数:
早朝 5 時・・・ 99 人
昼間 2 時・・・ 84 人
夕刻 6 時・・・ 85 人
・負傷者数:
早朝 5 時・・・ 22,027 人
昼間 2 時・・・ 18,473 人
夕刻 6 時・・・ 18,413 人
◆ 家屋被害:
全壊数(揺れ+液状化)・・・ 22,341 戸
半壊数・・・ 47,838 戸
焼失数・・・ 5 戸
しかし、内閣府が作成した地震津波に関する資料(断層モデル、被害想定等)を基に、大阪府が府域の被害想定を算出しているものもある。
2013 年(平成 25 年)算出なので 9 年前になる。
◆ 人的被害:
・死者数:133,891 人(倒壊: 735 人、津波: 132,967 人、火災: 176 人、急傾斜地: 2 人、その他:11 人)
東日本大震災の後なので、津波による被害想定が見直された結果だと思う。
◆ 家屋被害:
・総数: 179,153 戸( 液状化 71,091 戸、揺れ: 15,375 戸、津波: 31,135 戸、火災: 61,473 戸、急傾斜地: 79 戸)
液状化による全壊の数が想定以上に多くなっている。
上のマップは、地震によりその土地が揺れた場合の液状化の危険(影響)の度合いを地図上に色づけして塗り分けたもので、今回は、250m メッシュを採用しているが、250m 四方の土地を一つのメッシュとして危険度を評価し、地域の液状化の危険性がどの程度のなか目安となるものである。
拡大してみると・・・。
私の住む寝屋川市は、水色で表示される地域が多く ~10 となっている。
この数字は何かというと、PL 値で算出された液状化の危険度判定の数値である。
液状化の危険度を表す指標としては、 FL 法と PL 法の二種類がある。
FL 法とは、調査ボーリングで得られる N 値と粒度試験の結果を用いて液状化の危険度判定を行い、簡便でありながら所定の深度についての危険度予測ができる手法である。
PL 法とは、FL 法が所定深度の危険度を表すのに対して、検討地点の危険度を表す地盤の総合的な液状化の激しさを表すことができる手法である。
グラフを見た方が分かりやいと思う。
PL 値を元にもう少し詳しく見てみると・・・。
これで見ると、寝屋川市は液状化の可能性は高いが、全壊率はそれほど高くないと読めるのだろうか?
次回へ・・・。