前回の続き・・・。
10 日(木)、政府は、記者会見で、群馬、石川、熊本の 3 県の“まん延防止等重点措置”を 13 日で解除することを決定した。
重点措置終了の理由について「感染が県全体に拡大する恐れがなくなった」と説明した。
適用前の 5 月 15 日と今月 10 日を比較すると・・・。
石川県・・・ 45 人➡ 7 人
群馬県・・・ 57 人➡ 8 人
熊本県・・・ 73 人➡ 9 人
3 県の新規感染者数は、発令前から大きく減っていることが分かる。
“緊急事態宣言”が出されている 10 都道府県と、“まん延防止重点措置”が適用されている残るの 5 県については、いずれも 6 月 20 日が期限となっているのだが・・・?
全国の 5 つの指標を見てみよう!
緊急事態宣言下の 10 都道府県では・・・。
◆直近 1 週間の人口 10 万人当たりの感染者数
京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡・・・「感染急増」を示すステージ 3 の基準( 15 人)以下。
北海道、東京都、愛知県・・・「感染急増」を示すステージ 3 に該当。
沖縄県・・・「感染爆発」を示すステージ 4 の基準( 25 人)以上。
◆病床の使用率
東京、京都、大阪、兵庫、岡山、広島・・・「感染急増」を示すステージ 3 ( 20% )に該当。
北海道、愛知、福岡、沖縄・・・「感染爆発」を示すステージ 4 の基準( 50% )以上。
いずれの自治体も依然として高い水準にあるが、下方への改善方向には向かっている。
◆重症病床の使用率
北海道、東京、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡・・・「感染急増」を示すステージ 3 ( 20% )に該当。
愛知、沖縄・・・「感染爆発」を示すステージ 4 の基準( 50% )以上。
特に、沖縄は 81.6% と高止まりが続いている。
感染状況は、全国的に改善方向へ向かってはいるようだが、 専門家は今後の感染状況について楽観はしていない。
9 日に開催された第 38 回新型コロナウィルス感染症対策アドバイザリーボード( AB )では、以下のような資料が提示された。
【東京】
• 前週(宣言 5 週目)に引き続き 4 週連続で繁華街滞留人口が増加(宣言 2 週目に比べ夜 32% 増、昼 26% 増)。宣言延長前後からの滞留人口の増加が目立つ。このまま増加傾向が続くとリバウンドの可能性もあり警戒が必要。
【大阪】
• 前週(宣言 5 週目)に比べ、夜間・昼間滞留人口ともに増加。宣言延長後の昼間滞留人口の増加が顕著。新規感染者数の減少傾向が 6 週以上継続している中で、前回( 2 回目)宣言時最低値ラインより夜間滞留人口は約 10% 低い水準を維持してはいる。
【兵庫】
• 宣言 2 週目以降、 5 週連続で夜間滞留人口は低い水準(前回宣言時最低値ライン以下)を維持している。昼間滞留人口は宣言 3 週目以降、引き続き増加。
【京都】
• 宣言延長後に夜間滞留人口が顕著に増加している。昼間滞留人口は宣言 3 週目以降、引き続き増加。
【愛知】
• 2 週連続で夜間・昼間ともに滞留人口増加(夜間滞留人口は前回宣下時最低値ラインを超える)。
【福岡】
• 宣言以降( 5 月 12 日以降)夜間滞留人口は低い水準を維持しているが直近 1 週間で微増。昼間滞留人口は直近 1 週間で顕著に増加。
【北海道】
• 宣言以降( 5 月 16 日以降)、夜間滞留人口は減少が続いている。宣言 2 週目以降、昼は横ばい。
【岡山】
• 宣言以降( 5 月 16 日以降)、特に夜間および夕刻の滞留人口の減少が顕著( 1 回目宣言中の最低値ラインを下回る水準まで到達)。宣言 2 週目で増加した夜間滞留人口は、 3 週目(直近 1 週間)で再び減少。
【広島】
• 宣言以降( 5 月 16 日以降)、夜・昼ともに滞留人口が減少が続いていたが、宣言3週目に入り、夜間は増加しはじめている。
【沖縄】
• 宣言以降( 5 月 23 日以降)、昼・夜ともに減少継続。特に、酒類提提供自粛により 16 時以降の夕方・夜間の滞留人口の減少が顕著。
“緊急事態宣言”下の 10 都道府県の主要繁華街の滞留人口モニタリングの調査結果である。
序(ついで)に、“まん延防止重重点措置”対象地域の主要繁華街の滞留人口モニタリングの専門家の見解を見てみる(グラフは省略)。
【神奈川】
• GW 以降、夜間滞留人口・昼間滞留人口は、ほぼ横ばいで推移。
【千葉】
• GW 明け 1 週目で昼・夜ともに増加するも 2 週目以降は横ばいを維持。
【埼玉】
• GW 以降、夜間滞留人口は横ばいを維持。昼間滞留人口の増加が顕著となっている。
【岐阜】
• 重点措置適応以降( 5 月 9 日以降)、夜間滞留人口・昼間滞留人口ともに減少し、 2 回目宣言中の最低値ラインを下回る水準に到達。引き続き夜・昼ともに低い水準を維持している。
【三重】
• 重点措置適応 3 週目以降、夜間滞留人口は増加。 4 週目以降は昼間滞留人口も増加している。
【群馬】
• 重点措置適応以降( 5 月 16 日以降)、夜間滞留人口は減少傾向が続く。昼間滞留人口は横ばいで推移。
【石川】
• 重点措置適応以降( 5 月 16 日以降)、夜間滞留人口は減少傾向が続く。昼間滞留人口は横ばいで推移。
【熊本】
• 重点措置適応以降( 5 月 16 日以降)、夜間滞留人口は低い水準で横ばい、昼間滞留人口の増加が目立つ。
【宮城】
• 重点措置解除後 1 週まで昼・夜ともに増加するも解除後 2 週目以降、ほぼ横ばいで推移。解除後も夜間滞留人口を一定程度抑えられている。
【愛媛】
• 重点措置解除後、昼・夜ともにほぼ横ばいで推移していたが、 6 月 1 日の時短解除によって夜間滞留人口は急激に増回している。
人流が増えると、それに合わせるように、実行再戦数が 1 を上回り、感染拡大へと繋がるのが、第 4 波までの流れである。
さて、政府はどのような決断をするのか?
先週前半の感染動向を追ってみる。
次回へ・・・。