2009年09月16日、健康指向の消費者に衝撃が走った。
“花王”が、トクホである「エコナ」の関連製品の販売を一時的に自粛するとともに、消費者に対する相談窓口を設置したからである。
前月の食品安全委員会において、エコナクッキングオイルに「発がん可能性成分が他の精製植物油より多く含まれている」という提案を受けての措置である。
しかし、花王「エコナ」に関しては、元々、色んな噂があった。
2003年、厚生労働省が行った厚生労働科学特別研究において、ジアシルグリセロールを与えた雄の遺伝子組み換えラットの舌に発がんプロモーション作用が示唆された。
食品安全委員会は、厚生労働省から依頼を受け、食品健康影響評価の追加試験を行っている。
厚生労働省では、特定保健用食品の許可にあたっての安全性の審査は妥当であり、健康上の問題はないとしている・・・のである。
2009年5月7日に日本の国立医薬品食品衛生研究所が、ドイツ連邦リスクアセスメント研究所の調査を元に、「パーム油に最も高濃度に含まれている“グリシドール脂肪酸エステル”を消化する過程で、発がん性物質の“グリシドール”が遊離する可能性がある」ということを発表している。
ちなみに、花王「エコナ」に含まれる“グリシドール脂肪酸エステル”は、パーム油の100倍と予測された・・・。
それでも、花王は、「安全性への懸念を明確に示す報告安全性への懸念を明確に示す報告はありません」とし、販売を続けるのである。
2009年8月24日に開催された「食品安全委員会新開発食品・添加物合同専門調査会」でも、“グリシドール脂肪酸エステル”については、緊急に健康影響について調査すべきであるとされている。
更に、面白いのは、昨年このエコナ問題が大きくなる前には、厚生労働省のホームページにエコナに含まれる「ジアシルグリセロール」自体についてQ&Aがあったのだが、何故か現在は削除されていて見ることが出来ない。
責任回避か???
アチコチ検索して、公式発表文書を見つけたので少し見ていただきたい。
2005年9月21日のものである。
2003年の“厚生労働省が行った厚生労働科学特別研究において、ジアシルグリセロールを与えた雄の遺伝子組み換えラットの舌に発がんプロモーション作用が示唆された”ということは一切触れられていない???
少しエコナについて検索してみると、面白いものがでてきた。
真偽は解らないが皆で判断すればいいと思う。
“エコナ、自社研究でもガン促進を示唆 花王はデータ公開拒否”
http://www.mynewsjapan.com/reports/412
以下は、毎日新聞がエコナの安全性を問うた記事への花王の反論である。
http://www.kao.co.jp/econa/050920/index_05.html
花王も厚生労働省も“臭いものに蓋をする”かのごとく、騒ぎが収まれば事なかれで済まそうと思ったのであろうが・・・
2009.9.11、主婦連合会が《健康エコナクッキングオイルなど「高濃度にジアシルグリセロールを含む食品」の特定保健用食品としての認可取り消しと一時販売停止の要望》として、厚生労働大臣、食品安全委員会委員長、消費者庁長官、消費者委員会委員長宛に以下のような要望書を提出した為、さすがに官民ともに動かざるを得なくなって、販売自粛という運びに至ったのである。
如何だろう???
トクホを取り扱うメーカー、それを許認可する国の対応がこれである。
本当に信頼に値するのか?
油はどう取り扱おうが、所詮、酸化しやすい物であることは変わりがない。
そこに健康を求める方が可笑しいのである。
では、油をどう扱うか?
簡単である・・・
容器に虹の栞を放り込めば酸化しにくい・身体に悪さをしない油に早変わり!