「真実の口」404 続・己の身は己で守れ②

前回、毛染め剤に入っているパラフェニレジアミン(PPDA)のよって、アレルギー症状を引き起こす可能性があるということを寄稿した。

パラフェニレジアミン(PPDA)には、更に、厄介なことがある。

「毛染め剤のパラフェニレジアミン(PPDA)によって、アレルギー反応が出た場合、パラフェニレジアミン(PPDA)含有の毛染め剤の使用をやめるだけで大丈夫」というわけではない。

例えば、ゴムの劣化防止剤や衣料の染料等も、パラフェニレジアミン(PPDA)と構造の一部が同じなので、パラフェニレジアミン(PPDA)アレルギーの人は、ゴムや染料にもかぶれる可能性があるのである。

こうなると、結構、大変である。

掃除や炊事で手荒れ防止に使っていたゴム手袋が・・・。

熱を下げるために使った氷枕が・・・。

気楽に履いていたサンダルが・・・。

あるいは、お気に入りだった服が・・・。

ある日、急に牙をむくとしたら・・・( ̄□ ̄;)!!

“かぶれ”は、医学的には、“接触性皮膚炎”と呼ばれ、刺激物質やアレルギーを起こしやすい物質が皮膚に接触する事により発症する。

私の子供の頃は、田舎(五島列島)と言う事もあるのだろうが、山や野原が遊び場だった。

親からは、「漆の木に近づいてはいけない」と言われるのだが、子供には、木の種類などよく分からない。

遊び疲れて帰って、何だか皮膚に湿疹が出来、そのうちに凄い痒みに襲われ、夜も眠れなくなる。

これが2日ほど続くのだから、たまった物ではない・・・。

酷ければ、顔がお岩さんのようになることもあるらしい・・・。

かぶれは2~3週間で収まるのだが、こんな経験が、うるしの木の怖さを覚えさせたものである。

しかし、昨今では、普通に生活していて、“かぶれ”が起こるらしい・・・。

例えば、洗剤、シャンプー、化粧品、金属のアクセサリー、ゴム製品、外用薬、etc

・・・。

薬でかぶれちゃ、何のための薬なのか分からなくなってしまう・・・(笑)

話は変わるが、私の事務所の机には、ITOKIのデスクマットが使用されている。

皆のオフィスでも、デスクマットを使用しているところはあるのではないだろうか?

こんな事件があったらしい・・・。

2000年8月まで生産されていたコクヨS&T社の抗菌デスクマットの使用者で、腕などにかゆみや赤く腫れるなどの被害者が相次いだ・・・。

これは、製品評価技術基盤機構の調査で、有機系抗菌剤と断続的に接触した事による皮膚炎だということが分かった。

同社は、2006年から回収しているが、約1,200人(10年7月時点)の被害が報告されたという。

これについては、厚生労働省から、以下のような報告が成されている。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/dl/s1126-7g.pdf

また、一般社団法人・抗菌製品技術協議会というものがあるらしいのだが、コクヨ社の製品に関して、こんなコメントを出している。

http://www.kohkin.net/view/news.html?s=159

さてさて、真実は何処に?

貴方は迂闊に、抗菌製品を使っていませんか?

次回へ・・・。