「真実の口」758 死

2014年11月10日、俳優・高倉健さんが、悪性リンパ腫のため死去した。

83歳だった。

健さん(敢えてこう呼ばせていただきます)の遺志で、近親者によって密葬が執り行われ、我々がその死を知ったのは、同月18日、高倉プロモーションからのFAX発表だった・・・。

Faxには、「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」の言葉が添えられたという。

これは、健さんの座右の銘だったらしいのだが・・・。

調べてみると、法蔵菩薩(阿弥陀仏の修行時の名前)が誓われた言葉らしく、大無量寿経(だいむりょうじゅきょう)という経の歎佛偈(たんぶつげ)の中に、出てくる言葉ということである。

正確には・・・。

假令身止 諸苦毒中

我行精進 忍終不悔

「たとえどんな過酷な状況に身を置こうとも、自分の進むべき道、人生を精進し、必ず訪れる死を忍び、後悔のない最期をむかえる」

因みに、健さんは、この座右の銘に諭されるが如く、監督からのオファーがあったものの一度は出演を断った南極物語への出演を決めたらしい・・・。

南極物語について、ここで詳しく書くことは避けるが、まるっきりの余談をひとつ・・・。

南極物語の公開は、1983年・・・。

その年、私は福岡のとある大学に通っていた・・・。

そして、福岡では知らない人はいない百貨店・岩田屋でアルバイトをしていた・・・゚*。(・∀・)゚*。

ある日、南極物語のキャンペーンの一環である“タロとジロ”に触れ合うというイベントがあり、そのアルバイトの話が舞い込んできた。

私は根っからの犬嫌いなのだが、健さんファンと言うこともあり、一も二もなく引き受けた!

しかし、予想以上に大変な思いをした・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

会場は屋上なのだが・・・。

昔のデパートの屋上と言えば、遊具を置いてあり、ちょっとした遊園地みたいなところである・・・。

当然、子供が大勢いる・・・。

そして、鳩も・・・。

タロとジロのどちらかは忘れてしまったのだが、撮影の為に、鳥を襲うシーンの特訓をされていたのか、鳩を見つけると猛突進していくのである・・・オイオイ・・ (;´д`)ノ

それも、子供達にはお構い無しにである・・・(;^_^A アセアセ・・・

数時間に一度のショーで、小屋から出す度にこれをやられるのである・・・┐( -_-)┌ ヤレヤレ

実際のタロとジロは樺太犬だが、制作当時にはすでに希少犬種となっていたため、出演した犬の犬種はすべて、南極観測に多く用いられているエスキモー犬だったのだが・・・。

流石に、ソリを引くだけあって、力が強い・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

どれだけ、引きずり回されたことか・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

そして、彼らの食事がまた凄い・・・( ̄¬ ̄)

食事の時間になると、地下の食品売り場に生肉を取りに行くのだが・・・。

それが、ナント、グラム〇〇〇円から〇〇〇〇円の肉なのである・・・!

当時、社員食堂で400円前後の日替わり定食を食べていた私にとっては、垂涎ものであったことは言うまでもない・・・Σ(°д°lll)ガーン

脱線しすぎたかな・・・???

健さんの死が日本中を悲しみに包んでいた12月1日に、俳優・菅原文太さんの訃報が飛び込んできた・・・( ゚ Д ゚!)・・・・マヂカッァァァ

11月28日、転移性肝がんによる肝不全によるものだった・・・。

81歳だった・・・。

日本を代表する名優二人が我々に遺していったものは、量ることが出来ない

しかし、人は死ぬものである・・・。

実は、最近、“死”について考えることがあった。

人は誰でも、死に向かって生きている・・・。

これは、どんな人間でも同じである・・・。

自分の生にどういう意味を持たせるのかは本人次第である・・・。

因みに、私の座右の銘は、“世の人はわれをなにともゆはゞいへ わがなすことはわれのみぞしる”である・・・。

知る人ぞ知る、坂本龍馬の遺した和歌である。

私の人生は、この言葉通りである・・・ψ(*`ー´)ψ ゥヶヶ

不老長寿・・・?

不老不死・・・?

臨死・・・?

まだ、ボンヤリとして掴めないのだが、どうやら、抗酸化の世界も新しいステージに入った様な気がする・・・???