「真実の口」2,256 サバイバー ⑭

前回の続き・・・。

帰宅。

私は家内を自宅に下ろし、その足で、事務所へと向かった。

ある程度の知識を持って及んだ診察だったが、改めて、知識を得ることにした。

国立がん研究センターがん情報サービスをベースにする。

以下は、口腔・咽頭がんの最新の統計である。

口腔は頭頸部癌の一部であり、口腔癌は頭頸部癌の 31.8% 、口腔・咽頭癌の 47.3% を占め、頭頸部癌に占める口腔癌の割合は最も高頻度である。

口腔癌の中では、舌癌が全体の 59.2% を占め最も多く、歯肉癌が 17.5% 、口底癌が 9.6% 、頬粘膜癌が 7.1% と続く。

このデータを参考にすると、舌がんは口腔・咽頭がんの統計の約 28% 程度ということになる。

1. 統計情報

● 診断数( 2020 年)・・・ 22,052 例(男性: 15,490 例、女性: 6,562 例)
● 死亡数( 2023 年)・・・ 8,587 人(男性: 6,136 例、女性: 2,451 例)
● 5 年相対生存率( 2009 ~ 2011 年)・・・ 63.5% ( 男性: 60.7% 、女性: 69..4% )

人口 10 万人あたりの罹患率は 17.5 例(男性: 25.2 例、女性: 10.1 例)
人口 10 万人あたりの死亡率は7.1 人(男性: 10.4 例、女性: 3.9 例)

女性よりも男性の方が多いのは、喫煙・飲酒を発生要因としているからだろう。

単純に割合を当てはめてみると、舌がんの統計は・・・。

● 診断数( 2020 年)・・・約 6,174 例(男性:約 4,337 例、女性:約 1837 例)
● 死亡数( 2023 年)・・・約 2,404 人(男性:約 1,718 例、女性:約 686 例)

2. 罹患(新たに診断されること)

1 ) ほかのがん種と比べるとどのくらいの頻度か?

部位別がん罹患数
元データ:全国がん登録罹患データ

☞ 口腔・咽頭がんではなく、舌がんで比較すると約 6,174 例(男性:約 4,337 例、女性:約 1837 例)という数字は比較的珍しいということになる。

2 ) どの年齢層で多いか?

年齢階級別罹患率
元データ:全国がん登録罹患データ

☞ 私の年齢では人口 10 万人当たり 44 ~ 45 人というところだろうか?

☞ 舌癌で考えると、人口 10 万人当たり 12 ~ 13 人・・・。

☞ う~ん・・・δ(・ω・`)ウーン…

☞ ちょっと早すぎたか・・・┐( -“-)┌ ヤレヤレ

3. 死亡

1 ) ほかのがん種と比べるとどのくらいの頻度か?

部位別がん死亡数
元データ:人口動態統計がん死亡データ

☞ 冷静にこのデータを見ている自分が怖いのだが・・・(笑)。

☞ 感想はやめておこう・・・。

2 ) どの年齢層で多いか?

年齢階級別死亡率
元データ:人口動態統計がん死亡データ

3 ) どの都道府県で多いか?

都道府県別死亡率

元データ:人口動態統計都道府県別死亡データ

☞ 男性と女性で微妙に違うのは何故だろう?

☞ 男性も女性も九州の色の濃さはアルコールが原因なの・・・?

4. 生存率

1 ) 臨床進行度別生存率

臨床進行度別 5年相対生存率
元データ:地域がん登録生存率データ

☞ 生存率に関しては、カラクリを後で紹介するのでここではデータ紹介だけにする。

2 ) サバイバー生存率

サバイバー5年相対生存率
元データ:地域がん登録生存率データ

☞ 同上、後日寄稿予定。

5. 年次推移

1 ) 罹患数と死亡数

罹患数と死亡数
元データ:地域がん登録罹患データ全国がん登録罹患データ人口動態統計死亡データ

罹患率、死亡率共に増加中・・・。

まあ、高齢化を考えると当たり前か・・・。

2 ) 年齢調整の罹患率と死亡率

年齢調整の罹患数と死亡数

※ 基準人口は昭和 60 年( 1985 年)モデル人口を使用

元データ:高精度地域がん登録罹患データ人口動態統計死亡データ

罹患率は増えているが死亡率は横ばい・・・?

良きこと・・・??

ここまでが口腔・咽頭がんの統計である。

次回へ・・・。