「真実の口」1,261 大阪北部地震①

6 月 18 日(月)

いつもと変わらない週の始まりを迎えていた。

朝起きて、新聞に目を通し、家内と末娘と 3 人で、朝の情報番組を見ながら朝食を摂る。

サッカー W 杯が開幕し、西野 JAPAN が、ロシア・サランスクに到着したニュース。

私:「今回は盛り上げるんかなぁ?」

家:「まあ、知っている顔が多いから・・・(笑)。」

私:「ふ~ん。 3 連敗じゃない(笑)。」

昨日( 17 日)、群馬県南部を震源とする地震が発生し、渋川市で震度 5 弱を観測したニュース。

私:「最近、大きいの続いているよなあ?」

家「うん。」

私:「千葉、長野、・・・鹿児島もあったよな?・・・で、群馬か~。いよいよ南海トラフか(笑)。」

家:「気味悪いよね~。」

中国から大阪南港に輸送されたコンテナの中から 2,000 匹以上のヒアリが見つかり、 2 人が刺されたニュース。

家:「去年から続いているけど、阻止出来るんかなぁ?」

私:「オーストラリアみたいに徹底的にやらんと無理じゃない?」

何気ない日常だった。

末娘が朝食を終え、歯磨き等も終え、いつもは 8 時過ぎにようやく出かけるのだが、珍しく 8 時前にランドセルを背負って玄関に向かった。

私:「おっ、今日は早いなぁ。行ってらっしゃい。」

家内が見送りに玄関へ行こうとした瞬間である。

7時58分34.1秒

ド―――(((((∑(°Д° )))))―――ン

突き上げるような揺れを感じた。

私は、玄関に向かおうとする家内と末娘に向かって叫んだ。

私:「外へ出ろ!」

その時、緊急地震速報が鳴り響いた。

一旦、家内と末娘を、道路まで避難させ、返す刀で、家に引き返し、庭を抜け、リビングから家に入り、階段下から、2 階にいる長女と次女に叫ぶ。

私:「急いで外に出ろ!」

娘等:「分かった~!」

私も、再度、道路へと避難する。

末娘は靴も剥がずに連れ出されたらしく・・・。

末:「お父さん、〇〇(末娘の名前)、靴はいてないよ~。」

私:「うん。分かった。」

玄関に戻り、靴を取るついでに、ドアの開け閉めが出来なくならないように、トイレと玄関のドアを開放する。

長女も次女も、すぐに避難してきた。

何せ、築 53 年と私より一歳若いだけの耐震構造も無い家なのだ・・・( ̄▽ ̄;)

近所の人もワラワラと表に出てきた。

私の住む界隈は、高齢者が多く、中には、お一人で暮らされている方も少なくないのだ。

近所の人の情報では、この辺りが震源ということだった。

出勤時間が遅い長女も、専門学校への登校前の次女も、「そろそろ準備しようかな。」と、まだ布団の中でウダウダしていたらしく、シャツに短パンと言う格好だったので、家に入り、私のウィンドブレイカーとパーカーを取りに行って、二人に渡す。

家:「〇〇、学校どうしようか?」

私:「そうやなあ、学校の方が耐震強化しているから安心じゃないか?」

家:「うん。そうね~。避難するにしても学校になるからねぇ。」

末娘に向かい・・・。

家:「〇〇ちゃん、学校に行っといで。お父さんもお母さんもすぐに行けるようにしとくから。」

末:「うん。分かった。」

取り敢えず、末娘を学校へ向かわせる。

家族は道路に残したまま、家の中を確認しに行く。

リビングは、棚から写真やら置物が落ちて散乱し・・・。

キッチンは、食器棚から食器が飛び出し散乱し、冷蔵庫も開いて、中から飛び出していた。

割れたものを踏まないように、取り敢えず、冷蔵庫を閉めに行く。

その後の状況がコレ・・・!

地震直後のキッチン 地震直後のリビング
地震直後の風呂場 地震直後の洗面所

揺れた時間は、多分、5 ~ 10 秒程度じゃなかったろうか?

地震も収まったようなので、取り敢えず、着の身着のままの状態から、いつでもすぐに出られるように、皆を着替えに向かわせ、私も着替えた。

会田氏から電話が鳴る。

(トゥルルル~)・・・p(・o・)・・・(トゥルルル~)

会:「大丈夫かい?」

私:「取り敢えずは、大丈夫です。家は潰れてないんで(笑)。」

会:「被害は?」

私:「今から確認するところですけど、食器が散乱して、物が落ちた程度だと思います。」

会:「そうかい。そうかい。取り敢えずは良かった。何かあったら電話して。」

私:「はい。ありがとうございます。」

着替え終わった家内が・・・。

家:「あれ?学校からメールが来てるわ。」

末娘の学校は、登下校時に門を通過した時点で保護者に連絡が来る“児童見守り安心システムツイタもん”を採用しており、連絡網としてもメールが利用されている。

私:「何て?」

家:「運動場に避難しているから、迎えに来てくださいだって。行ってない子は、そのまま自宅待機だって。」

私:「えっ?そうなん?仕方ないなぁ・・・。学校の方が安心なのになあ。」

ツイタもん①

その時、着替えを済ませた次女が二階から降りてきた。

私:「△△(次女の名前)、悪いけど、〇〇を迎えに行かにゃならんみたいだから、行ってくれるか?」

家:「△△ちゃん、登録してたかなぁ?多分、何かの時にと思って、登録しているとは思うんだけど・・・。」

末娘の学校では、防犯上、迎えの出来る家族は予め、登録されているのだ。

ツイタもん②

私:「うん。多分。成人している子等は登録したと思うけどなぁ。」

家:「うん。多分・・・。」

私:「まあ、良いや。お父さんの免許証持って行って、姉ですって言や、〇〇がお姉ちゃんって分かるから大丈夫じゃろ?」

次:「うん。分かった。」

実は、この前々週の土曜日(6 月 9 日)に授業参観があり、避難時の児童の受け渡し訓練をしていたのだ。

その際には、「佐々田〇〇の父親、共一です。」と自分の身分を名乗り、チェック表でチェックして、初めて引き渡してもらうというシステムだったのだ。

点けっ放しだった TV では、地震の情報が流れていた。

『午前 7 時 58 分ごろ近畿地方で地震がありました
この地震による津波の心配はありません
震源は大阪北部
深さ 10キロ マグニチュード 5.9
【震度 6 弱】
大阪府
大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市
【震度 5 強】
亀岡市、長岡京市、八幡市、大山崎町、久御山町、大阪都島区、大阪東淀川区、大阪淀川区、豊中市、吹田市、寝屋川市、摂津市、交野市、島本町
【震度 5 弱】
大津市、京都西京区、宇治市、城陽市、向日市、京田辺市、南丹市、井手町、精華町、大阪福島区、大阪此花区、大阪生野区、池田市、守口市、大東市、豊能町、能勢町、尼崎市、西宮市、伊丹市、川西市
、大和郡山市、御所市、高取町、広陵町
【震度 4】
高浜町、岐阜市、養老町、安八町、名木屋南区、四日市市、彦根市、長浜市、近江八幡市、草津市、栗東市、甲賀市、野洲市、湖南市、東近江市、米原市、竜王町、京都北区、京都上京区、京都左京区、京都中京区、京都東山区、京都下京区、京都南区、京都右京区、京都山科区、京丹後市、木津川市、宇治田原町、笠置町、南山城村、京丹波町、・・・・・・・・・・・・』

私:「震度 6 弱って、阪神大震災の時より大きいじゃん。」

家:「そうなの?」

私:「ここ辺りは震度 4 位だったと思うわ。」

ツイタもん③

しばらくして、次女と末娘が帰ってきた。

私:「どうだった?」

次:「ん?何も確認されなかったよ。」

声:「おいおい。この前の訓練が活かされてないじゃないか?」

次回へ・・・。