東日本大震災から丸一年が経過した翌日(3月12日)のブログで、瓦礫処理の問題を寄稿した。
野田首相は、11日、全都道府県に文書で受け入れを要請し、しかも、撤去費用に関して、ほぼ全額国庫負担とする方針を打ち出している。
それ以降、瓦礫の受け入れに、各自治体が積極的になるのかと思ったが、残念ながら、そうは簡単にいかないようである。
瓦礫の受け入れを表明した自治体を調べてみた。
山口県防府市、鳥取県、沖縄県那覇市、静岡県島田市、鳥取県米子市、千葉県市川市、新潟県新潟市、山形県山形市、広島県(廿日市市、庄原市、呉市、三原市、安芸太田町)、愛知県。
もしかしたら、これ以外にもあるのかもしれないが・・・、たった、これだけである。
ネットで調べていたら、こんな地図が出てきた。
http://one-world.happy-net.jp/ukeire/img/map.pdf
これは、2012年2月現在の、受け入れ状況らしい。
ただ、この地図は、秋田県大館市で発足された「放射能を拡散させない市民の会」が作ったものである。
つまり、この地図は、受け入れを促進させるためのものでも何でもない。
この会が発足された理由は、以下の通り。
■市民の健康被害や自然破壊につながる可能性が高いから。
■放射性物質は無害化できず、増えるほど危険性が増す。その管理には数百年を要し、将来の責任は誰にも取れないから。
■事故前は違法であった放射性物質の運搬と処分の責任を国が民間や地方自治体押し付けている。これは支援や汚染の根本的解決とは考えられないから。
・・・ということらしい。
3月12日に寄稿した石巻の瓦礫は、放射線量も基準以下である。
瓦礫の受け入れを拒否したり、躊躇したりしている自治体は、決まって、政府の説明不足、あるいは、住民の意思を尊重とこの問題から逃げる。
更に、瓦礫受け入れを表明した自治体には、住民から、多数の抗議の電話、メール、Faxが届くという。
話は変わるが、先日、大阪・毎日放送の情報番組「ちちんぷいぷい」で、お笑い芸人のたむらけんじが、東日本大震災の瓦礫処理について「大阪の瓦礫受け入れを支持したい」と発言したことにより、彼のTwitterが炎上したらしい。
瓦礫受け入れに関することだけでなく、彼が経営する焼肉店の仕入れる肉の安全性までも論(あげつら)われたようである。
何だか、この国は、本当に情けない国に成り下がったのだろうか?
今日、第84回選抜高校野球大会が開会した。
今回の選手宣誓は、どういう因果なのか、21世紀枠で選出された宮城県の石巻工業高校の阿部主将が行った。
その全文を紹介する。
『東日本大震災から1年、日本は復興の真っ最中です。
被災をされた方々の中には苦しくて心の整理が付かず、今も当時のことや亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。
人は誰でも答えのない悲しみを受け入れることは苦しくて、つらいことです。
しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。
だからこそ、日本中に届けます。
感動、勇気、そして、笑顔。
見せましょう、日本の底力、絆を。われわれ高校球児ができること、それは全力で戦い抜き、最後まであきらめないことです。
今野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々プレーすることを誓います。』
如何だろう?
この宣誓は、マネージャーを含めた野球部全員で、案を出しながら、考えたらしい。
高校生がこれだけのことを考えているのである。
自分には関係ない・・・。
自分たちの健康が最優先???
もう少し、しっかりしようよ・・・我々、大人も。
因みに、私の考える瓦礫の処理法については、以前、寄稿しているので、興味があったら読んで欲しい。