前回まで7回に渡り、「健康診断(医者)が病人を作る」と言うテーマで寄稿した。そろそろ新しいテーマに取りかかろうと思っていたのだが、今朝、届けられた新聞を見て、急遽、このテーマで寄稿する。
その新聞とは産経新聞である。
これを見ていただきたい。
特別紙面と言うことらしいが、新聞そのものを包んだ企画広告らしい。
ここには、こう書かれている。
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日本に約4,000万人いるとされる、高血圧患者の皆様。
5月17日、今日は「高血圧の日」です。
現在、日本には約4,000万人の高血圧患者さんがいると推定され、予備軍を含めると、その数は更に多いと予想されます。
しかし、高血圧は自覚症状がないため気付きにくく、実際に治療を受けているのはわずか2割の約800万人と言われています。
知らないうちに進行してしまう、これが「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ばれるこの病気の恐ろしいことです。
日本人の三大死因のうち二大疾患である脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こす高血圧。
「高血圧の日」である今日を機に、病気に立ち向かうための健康的な毎日を過ごしましょう。
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日本高血圧学会のHPからのデータで書かれたものらしい。
私は、以前はマスコミ志望だったのだが、マス・メディアとは与えられたものをそのまま使うのがマス・メディアの仕事ではないと思う。
疑問や検証を重ねて真実を追究することこそが、マス・メディアの本分だと思っている。
この記事を書いたときに疑問に思わなかったのだろうか?
何故、血圧の正常値が老若男女同じなのだろうか?・・・とか。
日本の人口は、平成21年10月1日現在で約1憶2,751万人である。
その比率としては、年少人口(0~14歳)が13.3%の約1,695万人。
生産人口(15~64歳)が、63.9%の約8,147万人。
老齢人口(65歳以上)が、22.7%の約2,894万人
成人人口は約1憶程度である。
つまり、日本高血圧学会は、日本の働き手の約半分程度は病人であるということを言っているのである。
そのような国であれば、国力がないどころか、滅亡して当然である。
ましてや、産経新聞は、日本高血圧学会のHPを真に受けて、高血圧の人の2割しか治療を受けていないと煽っている。
現在、30兆円を超えている医療費なのに、残りの8割が治療を受けた日には、日本は医療費だけで破滅してしまう。
マスメディアには、もっと自身で検証して、本当にそれだけの患者がいるのか?
日本の働き手の半分も病人にしてしまう審査基準が本当に正しいのかを追求して欲しい。