前回の続き・・・。
5 月 1 日、日本小児科学会の研究チームは、国内で新型コロナウィルスに感染した子どものうち、発症から 1 ケ月以上たっても続く後遺症がある割合は 3.9% だったとの調査結果を発表した。
’20 年 2 月~ ’23年の 4 月 11 日までに、学会のデータベースに小児科医らから任意で寄せられた 0 ~ 15 歳を中心とした 20 歳未満の感染者 4,606 人の情報を分析した。
症状は発熱やせき、嗅覚障害、倦怠感などが目立ち、入院したり、学校や保育園などを休んだりしたケースもあった。
子どもの後遺症に関して国内でまとまった数のデータが判明するのは初めてである。
大人に比べると少ないが、子どもも一定の割合で後遺症に悩んでいる実態が判明した。
コロナの法的な取り扱いは 5 月 8 日に「 5 類」に引き下げられるが、後遺症の治療、相談体制の整備は今後も課題となる。
研究に関わった聖マリアンナ医大小児感染症学の勝田友博准教授:
「半年後までに良くなることが多いが、気になる症状があれば気軽にかかりつけ医に相談してほしい」
また、神戸新聞の記事では、甲南大学の新入生を対象にした新型コロナウィルスの影響調査で、2022 年度のストレス値が過去 2 年と比べて最悪だったことが、甲南大学全学共通教育センターが報じられている。
調査は新型コロナの流行が始まった ’20 年から毎年 6 月ごろに行い、 20 年度は 1,897 人、 ’21 年度は 1,908 人、 ’22 年度は 1,579 人の入学生が答えた。
「不機嫌・怒り」、「抑うつ・不安」、「無気力」の 3 項目にそれぞれ 6 つの質問を設け、「全く違う」の 0 点から「その通りだ」の 3 点までの数値を平均化した。
筆頭著者として論文にまとめた曽我部晋哉教授:
「『コロナ慣れ』は起きていない。精神的にも大人になる大切な時期に、コミュニケーションの機会を奪われた世代だ。」と心のケアの必要性を訴えた。
コロナ禍が、子供へ与える影響は計り知れないようだ。
先週、後半の感染動向を追う。
次回へ・・・。