日本全国で梅毒が急増と言われて久しいのだが・・・。
2022 年は、梅毒感染者数は 12,966 人にのぼり、2021 年の 7,875 人から 1.6 倍も急増した。
そして、 2023 年第 27 週( 7/3 ~ 7/9 )では、累積 7,758 人が報告されている。
既に、 2021 年の累積報告数に及ぶ勢いである。
2022 年は、第 2 四半期(第 1 週~第 26 週)までで、 4,553 人だった。
しかし、 2023 年は、第 2 四半期(第 1 週~第 26 週)までで、 7,437 人と既に1.6 倍の患者数を数えている。
昨年と今年の比較のグラフを見てみよう!
第一週目を除き、常に 2023 年の方が感染者が多くなっている。
フラフを見て、ふと気づいたのは、第 28 週だけ、 2022 年も 2023 年も極端に減少している・・・?
何故だろうと思ったが、何のことはない、 GW で病院が休みなだけだった(笑)
現在の方法で統計をとり始めた 1999 年以降で、 2022 年は過去最多となったわけだが、今年はそれ以上に患者数が増えそうだ。
そもそも、 2012 年からの 10 年で 15 倍と急増しているのだ。
それ以外にも、クラミジアや淋病などの性感染症も、近年若い世代を中心に増加傾向にあり、性感染症の拡大が懸念されている。
2022 年に関して見てみると・・・。
【2022年梅毒患者都道府県別ワースト 10 】
東京都・・・ 3,630 人
大阪府・・・ 1,747 人
愛知県・・・ 847 人
北海道・・・ 595 人
福岡県・・・ 561 人
神奈川県・・・ 514 人
埼玉県・・・ 467 人
広島県・・・ 440 人
兵庫県・・・ 391 人
千葉県・・・ 331 人
大都市に集中しているのがわかるが、名立たる歓楽街を有している都道府県が多いようだ。
【男性の年齢別分布】
男性は 20 ~ 50 代まで満遍なく多い。
一方、女性は 20 代が突出している。
20 代の中でも 20 ~ 24 歳にズポットを当ててみると、男性より女性の方が多いのである。
男性・・・ 832 人
女性・・・ 1,586 人
約 2 倍ほど多い!!
ついでに、 25 ~ 29 歳を見てみると・・・。
男性・・・ 1,112 人
女性・・・ 966 人
拮抗している。
一般社団法人日本家族計画協会会長で産婦人科医でもある北村邦夫医師は以下のように語っている。
「実は、梅毒の症例数の増加は今に始まったことではなく、ずっと話題になっていました。梅毒の症例数が増え始めたのは 2014 ~ 2015 年ころで、その後、症例数は増加の一途をたどりました。それが 2019 年頃から減少に転じたため、このまま減っていくのかと思っていたのですが、 2021 年にグンと増えてしまった。」
2021 年と言えば新型コロナ感染症の拡大期である。
これがどのように影響したのだろうか?
次回へ・・・。