前回の続き・・・。
通知通り、2月14(日)の毎日新聞の3面記事を紹介しよう。
タイトルは、『追い込まれる男たち』・・・。
サブタイトルは、『「仕事と同じ」過信し』・・・。
内容は、要約して、時系列を並び替えてある。
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■認知症の妻に暴力をふるっていた兵庫県の80代男性。
男性は、建設会社で定年まで約40年働く。
現場監督として、数十人の部下をまとめていた。
欠陥のない仕事をし、従業員の安全も確保するため、決められた手順を厳守してきた。
2007年、妻がアルツハイマー型認知症と診断される。
トイレにも行けなくなった妻を、男性は一人で介護する。
朝起きると、妻がおむつから便を垂れ流し、部屋中の畳が汚れている。
便で汚れた妻を入浴させようとするが、暴れるように拒む。
妻をひっぱたき、無理やりに浴室へ連れていく。
深夜には、突然起きて奇声を発する妻。
妻の介護の現場でも、仕事のときと同様に、一日の計画や手順を細かく決めて管理しようとする男性。
しかし、介護は思い通りにはいかない・・・。
降ってわいたような出来事に、男性は頭が真っ白になり、落ち込む。
次第に妻にいらだつことが多くなり、いつの間にか手をあげるようになる。
妻が認知症になるまでは、暴力などふるったことはないという・・・。
男性は誰にも相談しなかったが、疲れ切った姿を見かねたケアマネジャーに強く勧められ、妻を施設に入れる。
経済的に余裕があったこともあり、施設が見つかるのにそう時間はかからなかったのだが・・・。
「全てを一人で抱え、自分を追い込んでいた。妻に申し訳ない。」
男性は悔いている。
■脳内出血で倒れた妻を自宅で介護している大阪府大東市の男性W.Yさん(68)。
(紙面では実名が出ていたのだが、イニシャル表示にさせていただく。)
約13年前に脳内出血で妻が倒れる。
約30年勤めた食器販売会社をやめて、スーパーの買い物かごを洗う会社でパートの仕事をしながら一人で妻を介護することを決心。
仕事を終えて、帰宅してからの食事の準備、便で汚れた妻のシーツの洗濯などに追われる日々が続く。
夜中の数度に渡るトイレ介助。
寝不足・・・。
職場で居眠りすることも・・・。
自分の時間がほとんどない暮らしに疲れ切り、次第に妻への口調はきつくなる。
「死んでもいい」と考えることもあったという。
約6年前、ケアマネジャーの勧めで、男性介護者が集う民間の「Hサロン(紙面では実名)」(大東市)に参加。
Wさんは、他の男性も介護や家事に苦労していることを知り、つらさを他人に理解してもらい、気持ちがすっとしたという・・・。
今は旅行などで気分転換し、妻と向き合えているという・・・。
その後、Hサロンの代表になったWさんは、「男性の多くは悩みを相談するのが苦手だ。一人で介護をする男性には仲間と愚痴を言い合う場が必要だ。」と語る。
男性介護者が交流する場は少しずつだが、増えているとされるのだが・・・。
次回へ・・・。