前回の続き・・・。
前回、栄養ドリンク内のアルコール及びカフェインについて寄稿した。
ただ単にカフェインと言う表現をした・・・。
カフェインは、 1820 年に科学者であるフリードリープ・フェルディナント・ルンゲ(Friedlieb Ferdinand Runge)によって、コーヒー豆から初めて取り出された。
原料から抽出されたカフェインや、合成されたカフェインの結晶は水分子( H2O )を含んでおり、カフェイン水和物と呼ばれる。
これを乾燥し、水分子を除去したものは、無水カフェインと呼ばれる。
両者に作用や効果面で大きな違いはない。
では、栄養ドリンクの成分表示では・・・?
因みに、いくつかピックアップしてよよう!
★ユンケル皇帝液・・・《第2類医薬品》
・反鼻チンキ(マムシの皮と内臓を除いて乾燥させたもの)・・・100mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・シベットチンキ(ジャコウネコの腺分泌物)・・・250mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ゴオウチンキ(ウシの胆のう中に生じた結石)・・・250mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ニンジン乾燥エキス(オタネニンジンの根)・・・10mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・西洋サンザシエキス(西洋サンザシの花)・・・3mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ジオウ乾燥エキス(アカヤジオウの根)・・・30mg
➡それぞれの生薬から抽出されたもので、滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ローヤルゼリー・・・100mg
➡ミツバチの咽頭腺でつくられる乳状物で、滋養強壮に効果をあらわします。
・ビタミンB1硝酸塩・・・10mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ビタミンB2リン酸エステル・・・5mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ビタミンB6・・・10mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ビタミンB12・・・50μg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ビタミンE酢酸エステル・・・10mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・ニコチン酸アミド・・・5mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・パンテノール・・・10mg
➡身体の働きに欠かせないビタミン類で滋養強壮、肉体疲労・発熱性消耗性疾患時の栄養補給に効果をあらわします。
・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム・・・120mg
➡滋養強壮に効果をあらわします。
・無水カフェイン・・・50mg
➡中枢神経に働いて効果をあらわします。
添加物として、安息香酸Na、dL-リンゴ酸、白糖、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、パラベン、カラメル、pH調整剤、香料、アルコール( 0.9ml 以下)を含有します。
流石に医薬品だけあって、原材料の由来と何に効果があるのか事細かく説明されていた・・・。
折角なので、全部列挙してみた・・・(笑)。
★エスカップ C1000・・・《医薬部外品》
タウリン・・・1000mg
ビタミンC・・・500mg
イノシトール・・・100mg
カルニチン塩化物・・・50mg
パンテノール・・・15mg
ニコチン酸アミド・・・15mg
ビタミンB6・・・5mg
カフェイン水和物・・・50mg
添加物:白糖、ハチミツ、アルコール、グリセリン、クエン酸Na、メタリン酸Na、安息香酸Na、パラベン、カラメル、dl-リンゴ酸、dl-リンゴ酸Na、香料
前回、清涼飲料水部門としてタフマンとアルギンZを紹介したが、タフマンはノン・カフェインで、アルギンZは既に廃版になっていたので、エナジードリンクとしてメジャーなものを紹介する。
★Red Bull(レッドブル)・・・《清涼飲料水》
砂糖、ぶどう糖、酸味料、L-アルギニン、カフェイン、イノシトール、ナイアシン、パントテン酸Ca、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンB12、香料、着色料(カラメル)
因みにRd Bull のカフェイン含有量は・・・。
180ml 缶・・・80mg
250ml 缶・・・80mg
330ml 缶・ボトル・・・105.6mg
★オロナミン C・・・《炭酸飲料》
糖類〔砂糖(国内製造)、ぶどう糖果糖液糖〕、ハチミツ、食塩/炭酸、香料、ビタミンC、クエン酸、カフェイン、ナイアシンアミド、ビタミンB₆ 、ビタミンB₂ 、溶性ビタミンP、イソロイシン、トレオニン、フェニルアラニン、グルタミン酸Na
因みにオロナミン C のカフェイン含有量は、1本( 120ml )あたり 18mg らしい・・・。
清涼飲料水である Red Bull や炭酸飲料であるオロナミンC は普通のカフェインが入っているようだが・・・?
カフェインと無水カフェインの違いはというと、取り立てて無い・・・(笑)
ただ、医薬品の多くには水分子を含まない無水カフェインが使用されている。
そりゃ、水を含むより、含まない方が配合しやすいのだから当然である・・・!
カフェインの医薬的な目的は、中枢神経を刺激することによって、頭重感(※注 1 )をやわらげる作用などがある。
(※注 1 ) 読み方:ずおもかん。何となく頭が重苦しい感覚のこと。頭重い感覚のこと。
頭痛、発熱、のどや筋肉の痛み、咳、くしゃみ、鼻水・鼻づまりといったいわゆるかぜ症候群(普通感冒)の諸症状に対する、解熱剤(解熱鎮痛剤)、鎮咳去痰薬、抗ヒスタミン剤としての総合感冒薬に処方されている。
某サイトの総合感冒薬ランキング上位を見てみると・・・。
★パブロンゴールドA微粒・・・( 1 包中のカフェイン含有量・・・ 25mg )
【用法】
15 才以上: 1 包: 1 日 3 回
12 才~ 14 才: 2/3 包: 1 日 3 回
12 才未満:服用しないこと
★コルゲンコーワIB錠TXα ・・・( 3 錠中のカフェイン含有量・・・ 25mg )
【用法】
15 歳以上: 3 錠: 1 日 3回
15 歳未満:服用しないこと
★新ルル-A錠s・・・( 3 錠中のカフェイン含有量・・・ 25mg )
【用法】
15 才以上: 3 錠: 1 日 3 回
12 才~ 14 才: 2 錠: 1 日 3 回
12 才未満:服用しないこと
★エスエスブロン錠・・・( 4 錠中のカフェイン含有量・・・ 30mg )
【用法】
15 才以上: 4 錠: 1 日 3 回
12 才~ 14 才: 2 錠: 1 日 3 回
12 才未満:服用しないこと
★パイロンPL顆粒・・・( 1 包中のカフェイン含有量・・・ 48mg )
【用法】
15 歳以上: 1 包: 1 日 3 回
15 歳未満:服用しないこと
★エスタック総合感冒・・・( 3 錠中のカフェイン含有量・・・ 25mg )
【用法】
15 才以上: 3 錠: 1 日 3 回
11 才~ 14 才: 2 錠: 1 日 3 回
5 才~ 10 才: 1 錠: 1 日 3 回
5 才未満:服用しないこと
★プレコール持続性カプセル・・・( 2 カプセル中のカフェイン含有量・・・ 37.25mg )
【用法】
15 歳以上: 2 カプセル: 1 日 2 回(朝夕)
15 歳未満:服用しないこと
並べてみると、一度は聞いたことがある薬品名ではないだろうか?
ここで比較してみたいのは、 1 回あたりに摂取するだろうカフェイン含有量である・・・!
平均的に見ると、含有量 25mg が多く、最も多いパイロンPL顆粒が 48mg となっている。
ここで思い出してほしいのは、栄養ドリンクのカフェイン含有量である・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
殆どが、 100ml 程度の小容量にも関わらず、 50mg だったではないか・・・!
凄くない・・・(笑)?
次回へ・・・。