「真実の口」2,163 来るべき大地震に備えて ㉖

前回の続き・・・

告知通り、東日本大震災後にまことしやかに語られた前兆現象の数々を紹介する。

【 短期的な前震 】

・ 2 日前の 3 月 9 日 11 時 45 分、宮城県はるか沖の深さ 8km を震源とした M7.2 の地震が発生し、宮城北部で最大震度 5 強が観測され、大船渡で 60cm 、石巻で 50cm の津波も観測された。

・前日、 3 月 10 日 6 時 24 分、三陸沖(牡鹿半島の東、約 130km 付近)で、深さ 9km を震源とした M6.8 の地震が発生した。

東日本大震災の前震

☞ 私の心の声:「残念ながら、緊急地震速報は不発だったそうだけど・・・。後から、あれが前震って言われてもなあ。 M7.3 クラスじゃ、それを本震と思うんじゃない?」

【 長期的な前震 】

・ 2003 年 5 月 26 日・・・宮城県沖地震 M7.1
・ 2003 年 7 月 26 日・・・宮城県北部地震 M6.4
・ 2005 年 8 月 16 日・・・宮城県沖地震 M7.2
・ 2008 年 6 月 14 日・・・岩手宮城内陸地震 M7.2
・ 2008 年 7 月 24 日・・・岩手県沿岸北部地震 M6.8

☞ 私の心の声:「長期的にみると、地震はいつもどこかで発生しているから、その地震が本震と関係があるか否かを事前に判定することは困難じゃないかなあ。」

【 火山・地熱・温泉 】

・福島県の安達太良火山の沼ノ平火口では 1996 年から泥熱水噴出し、 1997年 には有毒火山ガスにより登山者 4 人が死亡。

・更に、 2000 年と 2010 年にも噴気が活発化し、現在も水蒸気噴出続いていたが、 3 月 11 日には、地震による変化はなかった。

・福島県の吾妻山は 2009 年から噴気活動が活発になっており、3 月 11 日の地震後は夜間に火口付近が明るくなる現象が見られるようになった。

・ 2010 年 10 月 17 日、宮城県鬼首火山の地熱発電所で地中から水蒸気と熱水が噴出し 1 人が死亡、 1 人が負傷。

・秋田駒ヶ岳では 2009 年から 2010 年 12 月にかけて地熱域拡大。

・岩手山と秋田駒ケ岳では、 3 月 11 日の地震後、しばらく火山性地震の回数が増加。

☞ 私の心の声:「気象庁の火山情報や新聞報道に基づくと、東北地方のいくつかの火山で 3 月 11 日の地震の 2 年前くらいから地震後にかけて火山活動の活発化が見られたらしいけど関連性は不明なんだって・・・。なんだよそれ!」

ついでに、 2011 年 1 月 26 日から霧島火山の新燃岳が噴火開始し、 189 年ぶりに溶岩ドームが出現し、 2 月中旬には鹿児島の桜島も活動が活発化したらしい。

【 海洋生物関係 】

・ 2010 年 12 月 7 日、仙台港にクジラが迷い込むが、その後発見できず。ただし、松島水族館によると仙台湾周辺では年に数件クジラの目撃例がある。

・ 2010 年 12 月 22 日、サンマ棒受網漁終了するが、前年と比べ女川港 58% 、気仙沼港 77% と不漁。

・ 2011 年 1 月 10 日、南三陸町の秋サケ漁終了、海水温が高い状態が続いたため不漁(前年の
53 ~ 57% )。また、河川に上ってくるサケも不漁。山形県も 2010 年は過去最低の不漁。

・ 2011 年 1 月 14 日、七北田川河口にクジラが迷い込み、 29 日、松島水族館に移して治療。

・ 2011 年 2 月 23 日、牡鹿半島で天然ヒジキ刈り取り解禁。収穫は去年の倍以上で品質もよかった。

☞ 私の心の声:「近年の全体的な漁獲量減を鑑みると、イコール地震に結び付けることは難しいんじゃない?」

【 自然現象 】

・ 2 月 17 日 12 時 2 分、地震雲を観測。山形県山形市から太平洋の方向へ直線的に伸びる帯状の幅の広い雲が 2 列見えたらしい・・・。(ネタ元:You Tube)

☞ 私の心の声:「地震の何日前だよ!」

・ 2 月 28 日 4 時頃、 UFO (?)。(ネタ元:インターネット上)

☞  私の心の声:「よく聞く話だけど・・・。誰でもが見られるものじゃないとなあ・・・。」

・ 3 月 8 日 17 時頃、神奈川県で車から見た沈む夕日が、虹に取り囲まれたような見たこともない太陽だった。(ネタ元:インターネット上)

☞  私の心の声:「地震の前の夕刻に雨が重なり、晴れていないとみられないなあ・・・。」

・ 3 月 10 日夜、宮城県南三陸町の岬の先で光の柱が空に伸びた発光現象を観測。(ネタ元: 4 月 23 日付毎日新聞)

☞  私の心の声:「地震に伴う発光の条件が揃うケースは 0.5% 未満だったっけ?」

・ 3 月 11 日 8 時頃、宮城県塩釜市の御釜神社で、鉄製の「神釜」の水が 4 口の釜のうち奥の 2 口で、いつもはごみやサビで赤褐色に濁る水が澄んでいたのを女性管理人が発見。(ネタ元: 4 月 23 日付毎日新聞)

☞  私の心の声:「世に不思議なことはあるもので・・・。様々な体験をしてきた今、否定も肯定もできない私がいる。」

塩釜神社・四口の釜

余談:御釜神社境内にある「四口の神竈」と呼ばれる鉄製の竈は、元々、「竈の水があふれない。」、「干上がらない。」、「変事が あると竈の水の色が変わる」等々の言い伝えがあり、江戸時代には大きな変化があった場合、仙台藩に届け出ることとなっていた。石の宝殿(兵庫県高砂市)、天逆鉾(宮崎県高原町)と共に日本三奇と言われている。ご覧のように上に屋根があるわけでもないのに水が溢れないし枯れたこともない・・・。

逸話 1 :寛永13 ( 1636 ) 年 2 月に藩主・伊達政宗が病によって逝去した際にも神釜の水が変色し、その予兆を伝えていた。

逸話 2 :仙台藩 4 代藩主の伊達綱村に跡取りが生まれたとき、水の色がもえぎ色に変化した。

【 陸上・陸水生物関係 】

・ 1 月、八戸市内の五戸川で大量のなまずが獲れた。(ネタ元: 3 月 24 日付東奥日報)

・ 2 月 10 日頃から、陸前高田市では、朝夕、カラスの群れが空を覆い、市民の間でちょっとした話題になっていたが、地震数日前から、カラスが消えた。(ネタ元: 4 月 23 日付毎日新聞)

・ 3 月 11 日 1 時 50 分頃、宮城県石巻市湊地区の公園でカラス 50 羽ほどが騒いでいた。(ネタ元: 7 月 2 日付読売新聞)

・ 3 月 11 日 10 時頃、同地区でトンビが数10羽飛びながら鳴き騒いでいた。(ネタ元: 7 月 2 日付読売新聞)

・ 3 月 11 日昼頃、宮城県でカラスの大群が鳴きながら移動していた。(ネタ元:インターネット上)

・ 3 月 11 日 13 時頃、千葉県でいつもは地上で餌を探しているカラスが高い建物の上に多数集まっていた。(ネタ元:インターネット上)

☞  私の心の声:「動物は人間には聞こえない音、感じ取れない重力や地面の動きなど、微妙な環境の変化を感知する能力があると言われているが、確かめようがない(笑)。我が家の猫も阪神大震災の前日に家中を走り回り、普段は上らない食器棚の上にずっといた。アレを経験した後であれば、もう一度、同じ行動を取ったら『やばい!』と思うかもしれないが、今はその猫も病死していない・・・。」

【 海洋生物関係 】

・ 3 月 4 日夜、茨城県鹿嶋市で、体長 2 ~ 3m のカズハゴンドウクジラ 50 頭が浜に打ち上げられた。(ネタ元: 3 月 5 日付読売新聞)

☞ 一般常識:「クジラやイルカが浜に打ち上げられる事件は日本だけでも毎年 100 件以上あり、数 10 頭以上の群れが座礁することも毎年のようにあるが、その度に大地震が起きるわけではない。」

・ 1 ~ 2月頃、紀伊水道周辺でイカの漁獲量が通常の数倍に。(ネタ元: 5 月 1 日付読売新聞)

・数日前から、岩手県久慈市では、タコが異常に獲れ、岩手県野田村では、マダラが岸辺に寄らなかった。(ネタ元: 4 月 23 日付毎日新聞)

・ 3 月 11 日午前、福島県浪江町でアイナメが予想以上に獲れた。(ネタ元:インターネット上)

☞ 認知心理学:「地震が起きた後で、地震より前に深海魚の出現やその他のの不思議な現象を探せば、いくつか見つかるもので、その現象があったから地震が起きたとは限らないが、その現象と地震が関係すると思うことが『錯誤相関』と呼ぶ。

【 電磁気関係 】

・ 3 月 5 ~ 6 日、震源域上空の電離層の乱れが観測されていたことを東京電気通信大学地震電磁気学・早川正士名誉教授が発表。(ネタ元: 5 月 3 日付日経新聞)

☞ 私の心の声:「えっ!この人って 2011 年に株式会社早川地震電磁気研究所なる会社を作って、地震予知が出来るって謳ってる???の電波を使った地震予知技術特許も取ってる(特許第 4867016 号を)?????n何で、それで、東日本大震災以降の地震を予知できていないん(笑)?」

株式会社早川地震電磁気研究所

・ 東日本大震災 40 分前に、震源地上空の電子急増していたことを北大理学研究院地球惑星物理学・日置幸介教授が発表。(ネタ元: 3 月 28 日付北海道新聞)

☞ 私の心の声:「第 68 回サイエンス・カフェ札幌『地震の前に何かが起こる? ―宇宙技術で探る大地のシグナル―』で日置教授が回答しているが、電子数の異常から地震を予知できるのはだいたい 20 分前らしく、  TEC ( Total Electron Content :全電子数)の異常はゆっくり始まるので、ただ見てるだけではなかなか地震前に気付くことは難しいらしい。役に立つのかなあ?」

日置幸介さんから質問への回答をいただきました〜第68回サイエンス・カフェ札幌〜

様々な前兆現象が言い伝えられているようだ(笑)。

次回へ・・・。