前回の続き・・・。
前回、前々回と西浦教授のインタビューを取り上げたのだが、今回は、西浦教授が出した“エンデミック期”に向けての日本の取るべき行動である。
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A. これはこの研究の著者が、さまざまな高齢国をシミュレーションしてくれたグラフです。灰色のラインが免疫持続期間が 3 ヶ月の場合です。
赤で囲ってあるのが日本ですが、ここで分析している国々の中で最も多い死亡者数になっています。
日本は超高齢国として知られていますが、極めて厳しい状態です。しかもこの状況がずっと持続する。
“エンデミック”化した時の介護の現場がどうなるだろうと想像してみて下さい。コンスタントにクラスターが発生するでしょうし、その機会に利用者の人たちにお迎えが来てしまうでしょう。そういうことを繰り返さざるを得ない社会が来ます。
ハイリスクの場とは言え、面会の制限など極端に厳しい感染予防もどこかで諦められると思います。社会としてコロナを皆さんで受け入れることになるので、感染頻度もこれまでよりも高くなります。
Q. しかし日本では高齢者は予防接種率が非常に高いです。それでもこの死亡者の多さは免れませんか?
A. 実際のところ、“エンデミック”化した中だと、予防接種をして、免疫を忘れて、予防接種をして、免疫を忘れて、ということを自然感染の代わりに繰り返すことになるものと思います。
そのようなブースター接種を何回も繰り返しながら、感受性を持っている後期高齢者を守ることがしばらくは必要なのだと思います。
その中で、リアルタイムで対策を練るための観察データがあれば、即座にリスクを分析して対応できます。
いま進んでいる 4 回目接種やオミクロン株の流行が始まった頃の 3 回目接種を急いだのと同じように、計画的に一気にブースター接種をして、免疫がしっかりある状態を高齢者の中に必死に作りあげる。そのようにして高齢者を流行が起きる時期の直前に守りながら進むことができると思います。
それができるのにやらないのかな、というのが私が一番強く持っている問題意識です。高齢者の感染リスクをもう少し低く推移させつつ、流行が不可避の場合はいち早く予防接種でブースター効果を期待する、ということです。
まとめると、免疫持続期間が感染者数割合を左右しそうで、その時には少なくとも数%の感染者が予想され、季節性インフルエンザと比べると数倍から 10 倍になりそうです。
そして無防備に自然感染させるがままにしていると、“エンデミック”に至るまでの“ミッドターム”でかなりの数の高齢者が死ぬことになります。他の国と比べると、高齢者が多い日本は分が悪いです。
専門家がこれまでやってきたことを思い出してほしいのです。日本は最少の死亡者数で済むように対策を打ち出してきました。しかし今のままで全面緩和してしまうと、世界で賞賛されている死者数の少なさを捨て、ワーストに一気に名乗り出ることになります。
それを打開するためには、長期間免疫を持続するワクチン、またはどんなウィルスにも効果があるようなワクチンが出て、みんながウィルスから守られる状態ができることですが、それはなかなかできないでしょう。
それならば、高齢者の比率が多い国なのですから、感染レベルができるだけ低い状態を保って、監視を続けた方がいい。ミッドタームを無防備に過ごすのではなく、ゆっくりゆっくり“エンデミック”化させることは今の日本ならできます。欧米ではできそうにないですが、日本はそれが実施可能なチャンスを与えられていると思います。
社会の中でだんだん呼びかけが機能しなくなっていますが、向こう 3 ヶ月間は感染者が増えそうだとデータから予測されたなら、重症化リスクの高い人のブースター接種を一気に進めて、後期高齢者を守る。そのやり方なら、日本社会で合意を得られそうだと思うのです。
完全ではないでしょうが社会経済活動も続けながら、感染レベルが低いまま推移して、無駄な死亡を防ぐ。そんな社会を作ることが日本ならできるはずです。
今がラストチャンスなので、皆さん、このままでいいのかまず見つめてほしい。科学に基づいて問題提起をするために、こういう資料を作っています。
(後略)
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結局、ワクチンの追加接種地獄でしか、逃れないと結論付けたようだ。
果たしてそうなのだろうか?
以下の動画は、ワクチンの接種率与新規感染者数の推移である
これを見るとワクチンを打てば打つほど新規感染者がふえているように感じるのは私だけだろうか?
もう少し、細かく見てみると・・・。
【人口100人あたりの追加接種回数】
【人口100万人あたりの新規感染者数(30日間)】
【人口100万人あたりの新規感染者数(60日間)】
【人口100万人あたりの新規感染者数(90日間)】
【人口100万人あたりの新規感染者数(120日間)】
ワクチン接種と新規感染者の因果関係はあなた自身で答えを導き出してほしい!
先週後半の感染動向をリンクで報告する。
次回へ・・・。