「真実の口」1,649 新型コロナウィルス・・・160

前回の続き・・・。

昨日( 23 日)、 10 都府県に出されている緊急事態宣言をめぐり、大阪、兵庫、京都の関西 3 府県の知事及び愛知県の大村知事は 23 日、西村経済再生担当大臣に、来月 7 日までの期限を前倒しして、今月 28 日をめどに解除するよう要請を行った。

これを受けて政府は、今日( 24 日)、厚生労働省の専門家会合で感染状況を分析するほか、菅総理大臣が西村大臣や田村厚生労働大臣らと協議し、関西の 3 府県及び愛知、岐阜の中京 2 県で宣言を解除できるかどうかを見極めることとしている。

その上で、宣言を解除できると判断した場合は、 26 日にも感染症の専門家などでつくる諮問委員会を開いて意見を聴いたうえで、対策本部で正式に決定することとしたようだ。

一方、福岡県については、病床のひっ迫が続いてきたことなどから、慎重に対応を検討することになっている。

また、東京など首都圏の 1 都 3 県については、新規感染者の数が下げ止まり、増えてきているところもあるとして、引き続き不要不急の外出自粛や飲食店への営業時間の短縮、テレワークの徹底の呼びかけを強化することになった。

10 都府県の 2 月 21 日時点の指標を見てみよう。

10 都府県の感染状況を示す各指標( 2 月 21 日時点)

各知事はどのような発言をしているのだろう?

東京都・小池知事:
「とことん協力して進めなければ解除につながらず、今の事態を抜け出すにはもう一段の協力が必要だ。『 3 月 7 日に宣言を終わらせる』という強い決意をみんなで示していく必要がある。」

神奈川県・黒岩知事:
「神奈川県は指標でみればステージ 2 の段階になっているが、新たな感染者は下げ止まりの状況にある。これから暖かくなって人出が増えれば一気に患者が激増する事態にもなりかねず、前倒しなんて冗談じゃない県内では宣言疲れなのか気候の影響もあるのか、最近、人出が増えており再び患者が増えるのではないかと大変心配している。去年の第2波の時にも一度下げ止まってから増えるという経験をしている。ここで前倒しなんてとても言える状況ではないということを 1 都 3 県の共通認識として確認できた意義は大きい。」

埼玉県・大野知事:
「新規陽性者は減少傾向であるが今はリバウンドしないとも言えない状況だ。さらに埼玉県は変異株が 38 人と全国で最も多い。解除後すぐにまた宣言なんてことは絶対にしたくないので、 3 月 7 日まで強い姿勢で取り組む必要ある。」

千葉県・森田知事:
「(一時期は 60% を超えていた重症者用の病床の稼働率が 20% ほどに下がってきたとしながらも)今も医療、マンパワーのひっ迫は間違いなく崖っぷちで、風が吹いたら真っ逆さまに落ちるような状態だ。 3 月 7 日に私たちの手で緊急事態宣言を解除させるため何としてもいい方向にもっていかなくてはならず、 1 都 3 県で連携しましょう。」

愛知県・大村知事:
「西村大臣には県内の入院患者がピークから半分になっていて、客観的にデータを見ると愛知県は緊急事態宣言を解除をしてもらったうえで県独自の規制に移行し、段階を踏んで感染防止対策をとっていくことが適当だという認識に至ったと伝えた。」

岐阜県・古田知事:

「西村大臣には『美濃加茂市の病院で発生したクラスターの収束のめどを立てることと、病床の使用率が 20% を下回ることの 2 つを全力で目指している』と伝え、理解していただけたと思う。緊急事態宣言の解除は最後は国が決めることだ。岐阜県として宣言を解除すべきかどうかという意見は伝えなかった。愛知県と足並みをそろえることは常に基本論としてある。」

大阪府・吉村知事:
「宣言の解除で終わりではなく段階的に対策をとっていく必要があるというのが 3 府県知事の共通認識だ。今週の金曜日には府の対策本部会議を開いて今後の措置を判断したい。」

兵庫県・井戸知事:
「西村大臣も大変迷っているという印象を受けたが、早く国としての対応を示してほしい。緊急事態宣言が解除されたとしても、次のステージとしてコロナ対策は引き続き行っていくことになり、県民に協力をお願いしていかざるをえないことはしっかりと強調したい。」

京都府・西脇知事:
「要請の段階で 3 府県の足並みをそろえるため解除を求める時期を 2 月 28 日と決めた。宣言が解除されても飲食への対策は必要だ。飲食店などへの時短要請については、いま上限としている午後 8 時から午後 9 時に変えるのが 1 つのラインだと思っているが対象地域や業種は今後、決めていきたい。」

福岡県・小川知事:

「福岡県知事の小川洋です。本日、県知事を辞任する決意をし、県議会議長にその旨をお伝えいたしました。今般、私は、原発性肺腺癌と診断され、早期復帰を果たすべく、九州大学病院で治療を受けてまいりましたが、思うように効果が上がらず、引き続き入院加療が必要となり、退院復帰の見通しが更に不透明になってしまいました。現在、本県は、新型コロナウィルスの緊急事態宣言下にあり、リモートなどを通じて服部副知事以下と協議し、指揮をしてきましたが、このほかにも課題が山積している今、現場で自ら先頭に立って指揮をしていくことがかなわない状態が続けば、県民の皆様に御迷惑をおかけすることになり、それは私の本意とするところではありません。多くの県民の皆様が早期復帰を信じ、励まして下さっています。それにも拘わらず、病状と体力を考えると、これまでのように知事としての責任と役割を果たせないため、断腸の思いでこの決断にいたりました。皆様には大変申し訳なく、私自身、とても悔しく、残念でなりません。県議会の皆様におかれましては、これまで多大のお力添えを賜ってまいりました。心からお礼を申し上げます。今後も、県政を着実に進めるため、私が手掛けた最後の予算であります今回の予算案を、是非とも服部副知事の下で成立させていただきますようお願い申し上げます。県民の皆様、私は、平成 23 年に当選して以来、ふるさと福岡県の発展のために全力を尽くしてまいりました。度重なる自然災害や新型コロナウィルスの感染拡大など、厳しい局面も多々ありましたが、それまで以上に福岡県ははるかに元気に発展してきました。これは、ひとえに県民の皆様の御理解と御協力、御支援、御尽力のお陰であります。改めて感謝申し上げます。これから先、治療に専念し、また新しい形で福岡県の発展にいささかなりとも貢献できればと考えております。皆様、本当にお世話になり、有難うございました。そして、道半ばにして辞任せざるを得なくなったことを心からお詫びを申し上げます。」

福岡県新型コロナウィルス対策本部・佐野正課長:
「病床の使用率も減少傾向になり、近日中に基準を下回ることが見込まれる。専門家の意見を踏まえ、段階的な対策の解除なども検討した上で、国に宣言の解除を要請するか判断したい」

政府も各知事も、随所で決断を迫られる・・・。

大変な仕事とは思うのだが・・・。

ただ、人間の心理は、「ようやく、解除になるんだ・・・。」と、解除宣言よりも前に気が緩むのが現実だ。

市中のコメントを見ても、慎重な意見が多く聞こえるような気がする。

「個人的には(解除は)してほしくない。友達と遊びに行くとか、みんな外に出るじゃないですか。そうすると、感染者数が増える。」

「危ないんじゃないかな、あまり早くすると。元に戻ったら何にもならない。せっかく、みんな辛抱してきているのに。」

「ちょうどいい時期かなと思う。経済の方も活性化させていかないといけないので。」

「ちょっと早いかな。また第 4 波とかくるかな。」

先週後半の感染動向を追ってみる。

2 月 18 日(木曜日)

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2 月 21 日(日曜日)

次回へ・・・。