前回の続き・・・。
政府は 16 日、新型コロナウィルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言を北海道、岡山、広島の 3 道県に発令した。
東京、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡と合わせ、計 9 都道府県に拡大された。
緊急事態の期限は 31 日までとされている。
また、宣言に準じた対策を講じる“まん延防止等重点措置”について、群馬、石川、熊本 3 県を適用対象に追加した。
これに伴い、対象地域は、沖縄県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛媛県、岐阜県、三重県と合わせ、 10 県に拡大。
既に適用中の地域は 31 日が期限だが、新たに追加された 3 県は 6 月 13 日までが期限となる。
緊急事態宣言地域では、酒類やカラオケを提供する飲食店に休業を要請する。
百貨店など大型商業施設には、午後 8 時までの営業時間短縮を要請できるが、知事の判断でより強い措置も可能となる。
また、まん延防止重点措置地域では、飲食店に午後 8 時までの時短営業が求められる。
ここで、全国の感染者及び病床の現状を見てみよう。
変異種の影響で、全国的に感染が拡大し、医療も逼迫してきているのが現状だ。
次に、各地の人出を見てみよう。
残念ながら、行動変容があったようには見えない。
医療崩壊が叫ばれている近畿圏では・・・。
JR 大阪駅周辺では、先週の土曜日と比べて 11% 増加。
兵庫県神戸市の JR 三ノ宮駅周辺では、先週の土曜日と比べて 22.9% 増加。
京都市の阪急京都河原町駅周辺では、先週の土曜日と比べて 11.8% 増加。
現在、日本で猛威を振るう「 N501Y 変異」を持つ英国株の感染力は従来株より 1.3 倍強いとされているが、インド株はさらに強いとされる。
英内閣府ブリーフィングルーム A ( COBRA ) で行われる緊急事態対策委員会に科学的助言を行う緊急時科学的助言グループ( SAGE )からは、インド変異株の感染力が英変異株より 40 ~ 50% 強いと想定した対策に既に入っているようだ。
新型コロナウィルスの感染状況が改善しロックダウン(都市封鎖)を段階的に緩和しているイギリスだが、最近、「インド変異株」による感染者数が急増し、ジョンソン首相は 14 日(現地時間)の会見で緩和スケジュールに影響を及ぼす可能性があるとし、強い危機感をにじませた。
現地メディアによると、インド株による英国全土の感染者は 1 週間で 3 倍に増加。
イングランド北西部やロンドンで拡大している。
ジョンソン首相は、今後さらに緩和する方向である規制について、感染力次第で遅れる可能性に言及し、「深刻な中断」「厳しい選択」などの言葉を用い危機感をあらわにした。
日本にも既に、インド株が市中に出回っている。
行動変容を促す、心に響くメッセージを政府が出せるかどうかにかかっている。
先週前半の感染動向を追ってみる。
次回へ・・・。