「真実の口」337 訪韓記(2011年4月編)②

2日目・・・4月11日。

順天(スンチョン)へ移動。

順天は釜山から、高速を使い約2時間半、南西に行ったところに位置する。

昼からのアポということで、遅目の朝食をとり、順天へ向かった。

目的地は、キィウィを栽培する金さんの農園である。

金さんのキィウィ農園①

韓国人の3分の1は金さんだから、次から次へと金さんが出てくる。

金(農園の方)さん曰く、「キィウィがまだ小さい時に、虫が付いて駄目になることが多いので、その問題を解決したい」とのことである。

金さんのキィウィ農園②

毎度毎度の話だが、全ては土のバランスを取ることから始まるという旨を伝える。

そして、現状、やっていることを聞く。

すると・・・、「肥料としてEMをやっている」と言うのである。

金さんのキィウィ農園③

これは、韓国農協に勧められて、去年からやり始めたとのこと・・・。

金さんのキィウィ農園④

EMは、強い菌だから、常在菌を駆逐して、農地を壊滅状態へ導くことを伝える。

日本でも、一時期流行ったが、継続しているところはない。

その理由は・・・。

1年目は、強い菌により、他の菌を抑制するため、一旦、収穫が増える。

しかし、2年目からは、さほど、収穫が伸びない。

3年目になると、元々、EMは嫌気性のため、メタンを発生し、農地を死滅へと導く。

5年続けたら、普通の方法では、回復不可能になる旨も伝える。

「このような農法が、農家の人に浸透するはずがなく、日本では現在ほとんどやっていない」ということを理解していただき、早速、樹木の周りにある、EM肥料を撤去することを約束していただいた。

後、水タンクと保管庫も抗酸化処理してみるということらしい・・・。

金さんのキィウィ農園⑤ 金さんのキィウィ農園⑥

その後は、金社長と姜さんとで詳しい打ち合わせをしていた。

次に、咸平(ハンピョン)へ移動。

咸平は、順天から西へ1時間弱くらいの距離で、韓国の西の端に位置する。

目的地は、ミニトマトを栽培する尹(ユン)さんの農園である。

尹さんのトマト農園①

既に、えみなを2回撒いているとのこと。

違いを聞いてみたら、茎が力強くなったということである。

尹さんのトマト農園②

日本でもミニトマトの抗酸化栽培を行っているが、収量も増え、味も甘くて評判になっているという事を伝える。

その他、何か気をつけることはないかと聞かれたので、水の処理はしているのかと尋ねてみた。

尹さんのトマト農園③

既に、処理済みとのことなので、規定量を守っていけば、間違いなく、嬉しい結果がついてくるということを伝えて、農園を後にした。

最後に、全州(ジョンジュ)へ移動。

ここは、咸平から北へ2時間ほどの距離にあり、ビビンバで有名なところである。

全州ビビンバ

目的は、全州市の桃栽培組合の農家の方々と会食であった。

我々が現地に着いたのは、19時半を回っており、既に、10人程度の人が集まり、チビチビと酒盛りが始まっていた。

全州市の桃栽培組合の方々と会食

早速、我々も合流して、楽しい会食の予定だったのだが・・・。

メンバーの中のひとりが、「抗酸化溶液とは何だ?訳のわからないものは使えない。」と言い出した。

基本的に、私も会田氏も、“使いたくなければ、使わなければ良い”というのが基本スタンスである。

「使いたくなければ、使わなければ良い。使いたい人だけと話をしましょうよ。」と提案したのだが・・・。

「納得いかないものは使えない。」としつこく絡んでくる。

仕方がないので、「コカ・コーラを飲んだことがあるか?ケンタッキー・フライド・チキンを食べたことがあるか?」と尋ねてみた。

すると、「全く関係ない話をするな」と言うではないか・・・。

私は、単に、コカ・コーラもケンタッキー・フライド・チキンも、成分は機密保持されているが、全世界で愛されているという話をしたかったのだが・・・。

埒があかないので、食事も途中だったが、中座して帰ることにした。

車に乗り込むと、組合長が慌てて、謝りに来て、「私だけは抗酸化農法に取り組みます」と言ってきていただいたので、翌日、組合長の農園を見に行くことを約束して、早々に店を後にした。