「真実の口」2,275 サバイバー ㉛

前回の続き・・・。

帰ってからセンターで受け取った説明文書を読んでみた。

術名:舌癌に対する舌部分切除術

1. あなたの病名と病態

a. 病名:

・舌癌

b. 病態:

・ 舌に腫瘍が生じ、悪性を示唆する検査結果が認められています。

・ 明らかな頸部リンパ節転移や遠隔転移を示唆する検査結果は認められていません。

声:「へ~っ。医師の説明がそのまま記載されているんだ・・・。」

2. この治療の目的・必要性・有効性

・ 舌癌に対する根治を目指すための表中治療は手術による摘出です。

・ 検査場は明らかな頸部リンパ節転移は認められていませんが、潜在性リンパ節転移(細胞レベルでは存在している)可能性が 10 人に 1 人ぐらいの割合であります。

声:「 一割の確率でリンパ転移か・・・。」

・ 一般的には、この割合では頸部リンパ節を摘出する手術を加えた場合の合併症や後遺症などのデメリットを上回る必要性が乏しいと考えられるため、手術後の経過観察となります。

・ 手術後の病理組織学的検査所見をもとに、追加補助療法の要否については後日お話しします。

3. この治療の内容と性格及び注意事項

a. 今回予定している手術内容

舌部分切除術 : 傾向的にがんの広がりの範囲に応じ、安全性を含めた切除を行います。

b. この手術の性格及び注意事項

・ 切除後の創面は自然治癒を待つ場合と、縫合手閉鎖や特殊シートを添付する場合があります。

声:「縫合閉鎖を考えていると言っていたよなあ・・・。」

・ 切除の部位や大きさにより、翌日から経口摂取が可能になる場合と経鼻経管栄養が必要になる場合とがあります。

声:「最初はお粥からって言っていたけど・・・。」

4. この手術に伴う危険性とその対応

・ 舌部分切除術は定型的な手術で、一般的には危険性の低い手術ですが、他の手術と同様に術中・術後の循環器系、呼吸器系合併症を発症する危険性がわずかながら考えています。

・ また、その中には予測困難な偶発症も含まれ、麻酔によるトラブル、アレルギー、悪性高熱症などが生じる可能性があります。

・ 以下に手術に伴う合併症を挙げます。

手術一般に関して

a. 術中・術後の出血

・ ごくまれに術中の大量出血、止血困難、あるいは術後の手術の出血が掃除る可能性があります。

・ 必要に応じて輸血、特定生物由来製品の使用が必要となることがあります。

・ 術後の出血に対しては再度全身麻酔をかけて止血を行う場合があります。

声:「え~っ。再度の全身麻酔かぁ・・・。」

b. 層部の痛みしびれ感など

・ 創部の痛みや痺れ感は必発ですが、時間経過とともに改善します。

声:「必発かあ・・・。」

c. 創部感染、術後性肺炎

・ まれに創部の感染、膿腫形成を生じたり、肺炎が生じた入りすることがあります。

声:「膿腫形成・・・?調べてみるか・・・??」

“膿腫形成”・・・□_ヾ(・_・ )カタカタ

☞ 皮膚の下に膿がたまったしこり

声:「ふ~ん・・・。」

・通常の抗生物質の効きにくい MRSA や緑膿菌など原因となると、時として生命を脅かすほど重篤な状況となることがあります。

声:「怖っ・・・(||゚Д゚)ヒィィィ!」

d. 創部治癒不全・縫合不全

・まれに、創部感染、皮膚の血行障害(手術、糖尿病、動脈硬化、放射線治療後などによる)などから創部治癒が遅れたり、縫合不全が生じたりすることがあります。

声:「コロナの時もおもっていたが糖尿病ってつくづく怖い病気だわ・・・。」

e. 予測困難な周術期偶発症

・ 項目 5 を参照☟。

舌部分切除術に関して

a. 構音障害(言葉のはっきりさの障害)

・ 程度の差はあっても避けることは出来ませんが、数ケ月後には日常生活に支障のない程度に回復すると予想されます。

声:「これなんだよね・・・。しゃべるのが商売だからどれくらい影響が出るんかなぁ・・・。」

b. 咀嚼・嚥下障害

・ 程度の差はあっても避けることは出来ませんが、数ケ月後には日常生活に支障のない程度に回復すると予想されます。

声:「これに関してはあまり言ってなかったけど・・・。」

c. 舌の違和感

・ 程度の差はあっても避けることは出来ませんが、多くの場合、気にならない程度になります。

声:「今現在、舌の可動域に違和感があるのがどうなるのかな・・・?」

d. 開口障害

・ まれに、術後に十分に口を開けにくくなり、食事に支障が出る場合がありますが、回復します。

声:「ん?ここだけ言い切っているけど・・・??なっても気にするなってこと・・・(笑)。」

e. 顎下腺炎

・ 口腔底で顎下腺管周囲が手術操作の範囲に含まれた場合に、術後数日、顎下腺からの唾液の流れが滞りやすくなり、顎下腺の腫脹と疼痛が生じることがあります。

・ 一般的な消炎鎮痛剤で対応可能で、手術創部の炎症が消退するにつれ自然に戻ります。

f. 気道狭窄

・ まれに。術後の浮腫や出血などにより、気道狭窄や閉塞が生じる可能性があります。

・ 窒息の危険性が危惧される場合には、気道確保(気管内挿管、気管切開など)が必要になることがあります。

5. 偶発症発生時の対応

・ きわめてまれですが、手術中・後に、心筋梗塞、脳梗塞・脳出血、肺梗塞などの命にかかわる重篤な偶発症や、末梢神経障害、褥瘡など永続する偶発症が生じる可能性があります。

・ 万が一、偶発症が起きた場合には最善の処置を行います。

・ なお、その際の医療は通常の保険診療となります。

声:「いやいや・・・。保険診療とかそういうことじゃないって・・・。お願い、起きないで!!!」

6. 代替可能な治療

a. 放射線治療(外照射):

・ 単独では手術と比較して有効性が劣り、こんちは困難と考えられます。

声:「まあ・・・。切れってことね・・・(笑)。」

・ また、味覚障害や校内乾燥は不可避であり、難治性口腔潰瘍のリスクもあります。

声:「味覚障害って・・・。そんじゃ、絶対、やらん!」

b. 放射線治療(組織内照射):

・ 根治性は手術と同等の場合があります。

声:「えっ!」

・ 特殊な設備が必要なため、当センターでは行っていません。

声:「出来んのか~い!」

・ 味覚障害や難治性口腔潰瘍の晩発生障害のリスクがあります。

声:「結局、味覚障害出るんかい!」

c. 化学療法(抗癌剤治療):

・ 多くの場合、根治は期待できません。

声:「ここも言い切るんやな・・・。」

d. 動注化学療法:

・ 腫瘍の栄養動脈から抗癌剤の投与を行う方法。

・ 放射線治療と併用することで、効果は放射線単独・化学療法単独より期待できますが、不確定要素は大きく、口内炎、味覚障害、口内乾燥等の副作用は避けられませn。

7. 治療を行わ那った場合に予測される結果

・ がんの増大に伴い、将来、出血・痛み・周囲への浸潤症状が出現。憎悪します。

・ 発生や経口摂取が不可能となるだけではなく、致命的な症状が回避できなくなります。

声:「この治療しないという想定の説明はなかったなあ・・・(笑)。」

8. 患者様の具体的な希望

・ 呪術治療に関して具体的な希望があれば申し出てください。

9. 手術の同意を撤回する場合

・ いったん同意書を提出しても、治療が開始されるまでは本治療を受けることを止めることが出来ます。

声:「クーリングオフみたいやなあ・・・(笑)。」

・ 止める場合にはその主旨を下記まで連絡してください。

・ その場合には改めて治療について相談させていただきます。

10. セコンドオピニオンを得る権利

・ あなたの症状や治療について他の医療機関の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くことを希望される場合に必要な資料を提供させていただきます。

11. その他

・ あなたの治療経過、検査結果などの診療情報が、診断治療のための医学研究に使用されることがあります。

・ プライバシーの保護には十分に留意し、特定の個人が識別されることはありません。

12. 連絡先

・ 本手術についての質問がある場合や、手術を受けた後に緊急の事態が発生した場合には、下記までご連絡ください。

住所:大阪市中央区大手前3-1-69
病院:大阪国際がんセンター 頭頚部外科 主治医:◇◇◇◇
電話:06-××××-××××

さあ、後は手術を待つのみである。

もう一つ検査あるけど(笑)

次回へ・・・。