「真実の口」682 食の安全に関する再考⑧

前回の続き・・・。

近年、中国はめざましい経済発展を遂げ、2010年には、長い間GDP(実質国内総生産)世界第2位の座を堅持してきた日本を追い抜くまでになった・・・。

そして、後数年で、アメリカも追い抜き、世界第1位の経済大国になると予測されている・・・。

ただし、中国のGDP数値は、国際的機関の調査・発表ではなく、あくまで中国人が算出して発表している数値である・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…

私は、今年初の訪中で、面白い話を耳にした・・・。

詳細を書くと、次回、訪中時に当局から拘束される恐れがあるので避けるが・・・。

要は、中国人でさえ、政府の発表する数字を信用していないというのである・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛

その急速な高度経済成長の陰で、先進国と同じ轍を踏んでしまったのである・・・。

大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、etc・・・。

そう、公害と言う名の環境破壊である・・・( ̄へ ̄|||) ウーム

世界的に有名な公害事件をピックアップしてみよう・・・。

1930年12月、ベルギー・リュージュ付近のミューズ川渓谷において、高気圧に覆. われ、霧が発生したため、数千人の呼吸器病患者が発生し、60人が死亡するという「ミューズ渓谷事件」が起こった・・・。

1945年、アメリカ・カリフォルニア州で、自動車や工場などから排出される大気中の窒素酸化物や炭化水素が、太陽光線(紫外線)を受けて光化学反応を起こすことによって、光化学スモッグが発生し、目やのどに被害を及ぼし、入院者が続出したという人類初の光化学スモッグによる「ロサンゼルス・スモッグ事件」が起こった・・・。

1948年10月、アメリカ・ペンシルヴァニア州ドノラで、大気汚染のため20人が死亡し、住民の43%が病気になるという「ドノラ事件」が起こった・・・。

1952年12月、イギリスにロンドンで、大気汚染が発生し、10,000以上が死亡する史上最悪規模の大気汚染、「ロンドン・ズモッグ事件」が起こった・・・。

1970年代後半、アメリカ・ニューヨーク州ナイアガラ・フォールズ市のラブ・キャナルにおいて、地元の化学薬品会社が、廃棄物を捨てて埋め立て、そこに住宅や小学校が建設されたため、後に、そこの住民に流産、先天異常が多発したという「ラブキャナル事件」が起こり、アメリカでは、この事件を切欠に、1980年、汚染された環境の浄化費用に充てるために「包括的環境対処補償責任法(スーパーファンド法)」が制定され、信託基金が設立された。

1976年7月、イタリア・ロンバルディア州セベソの農薬工場で爆発事故が起き、家禽やウサギなど3,300羽の動物が死亡、また食物連鎖によるTCDDの拡散を防ぐため、生き残った動物も殺処分され、その数は1978年までに約80,000匹となった。皮膚に炎症を起こした15人の子供が病院に運ばれ、TCDD濃度が50μg/m2以上のAゾーンは、8月までフェンスで完全に隔離された。また、1,600人の住民を検診した結果、447人に皮膚損傷あるいはクロロアクネと呼ばれる独特の吹き出物が生じていた。また妊婦には特例として中絶が認められたため、相談所が設けられた。ダイオキシン類の暴露事故としては最大規模で、「セベソ事件」と言われている。

1986年11月、スイス・バーゼル郊外の化学工場から流出した水銀等の有害物質により、ライン河が河口に至るまで汚染され、魚類が大量に死滅したほか、水道水としての取水も一時停止されるなど、ドイツ、フランス、オランダなど下流の国々に深刻な被害を与えた「ライン河汚染事件」が起こった・・・。

日本に目を向けてみよう・・・。

日本の場合は、調べるとすぐ判ると思うので、年代と主な事件だけをWikipediaからピックアップする。

1878~1971年頃、足尾鉱毒事件 – 原因企業:古河鉱業(現古河機械金属)

1910年代~70年代、イタイイタイ病 – 原因企業:三井金属鉱業(四大公害病の一つ)

1942~60年代、水俣病 – 原因企業:チッソ(四大公害病の一つ)

1960~72年、四日市ぜんそく – 原因企業:石原産業、中部電力、昭和四日市石油、三菱油化、三菱化成工業、三菱モンサント化成など(四大公害病の一つ)

1965年、第二水俣病(新潟水俣病) – 原因企業:昭和電工(四大公害病の一つ)

1975年 江戸川区六価クロム廃棄事件

1988年 尼崎公害訴訟] – 1999年企業との間で和解が成立 – 2000年国・道路公団との間で和解が成立

2003年 神栖ヒ素事件 – 茨城県神栖町(現・神栖市)で井戸水を上水道として使用していた家庭でヒ素中毒が発生。当初、旧陸軍の毒ガス剤が原因と思われていたが、環境省の調査により砒素を含むコンクリート塊が1993年頃に不法投棄されたものであるとされた。

2011年~ 福島第一原子力発電所事故による放射能汚染

羅列してみると、日本の場合、非常に長期間にわたって、被害が拡大していっているのが判る・・・。

人の命 < 企業収益=利権という構造が見え見えである・・・(*´Д`)=3ハァ・・・

さて、お隣の国はどうなっているのだろうか?

次回へ・・・。