前回の続き・・・。
前回、“毛のない鶏”と“人間の母乳を出す牛”を紹介した・・・。
しかし、人間の探究心には限りがない・・・ヘ(-′д`-)ゝヤレヤレ
お次は、“遺伝子組換えカイコ”を紹介しよう・・・!
農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所(現、独立行政法人農業生物資源研究所)が、2000年、世界で初めて遺伝子組換え技術を活用して卵に外来遺伝子を顕微注射することにより開発したカイコである。
その後、同研究所は、2008年、緑色蛍光タンパク質(GFP)によって光るシルクを作ることに成功し、それを利用したドレスの試作などを、企業・県・大学との協力によって行っている・・・。
2011年(平成23年) 5月24日、免疫生物研究所・日本製粉が、ヒトフィブリノゲンの生産に成功。
(フィブリノゲンとは、肝臓で作られるたんぱく質で、糊状になって血液を固まらせて出血を止める因子のこと。)
同年、農業生物資源研究所が、光る浜ちりめんを試作。
浜ちりめんとは、100%生糸を使用した絹織物で、300年の歴史を誇る長浜市の伝統地場産業で、染呉服用白生地の最高級品といわれており、「シボ」と呼ばれる、表面に独特な凹凸の模様があるのが特徴らしい・・・。
蛍光繭糸は温度をかけると光らなくなるらしいのだが、逆に、通常、ちりめんは製造過程で高い温度をかけないと完成しない・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
それを、伝統技術よ最新技術の融合によって、克服して完成させたらしい・・・。
更に、海外でも応用され、2012年1月、分子生物学者の、ワイオミング大学のRandy Lewis教授とノートルダム大学のMalcolm Fraser教授が、クモの遺伝子を取り込んだ遺伝子改造カイコを作り出している・・・(;??д??)
これの何が凄いかと言うと、引用になるのだが、紹介しておこう・・・!
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クモの糸は直径が1/1,000mmと人間の髪の毛より細いが、高速で飛来する蜂などを捕獲することもできる強度と、しなやかさがある。クモの糸は軽く、同じ太さの鋼鉄の5倍の強度、ナイロンの2倍の伸縮率があり、人工のクモの糸は、例えば兵器(e.g. 防弾具やパラシュート)や医療用途(e.g. 人工靭帯)に応用範囲は広く期待されている。また、シルクは生分解可能な性質から、医療分野でインプラント薬や生体組織の足場に使えると考えられている。
従来は人工のクモの糸は、遺伝子改造したバクテリアや酵母菌や山羊や牛などから生産していたが、カイコの繭は大量の糸で構成されているため、両氏の技術では効率的な生産が可能だ。GM山羊では、そのミルク1リットル(ヤギ1頭1日の生産量)で約28gのクモの糸の繊維しか抽出できない。クモにすれば100匹分だが、生産効率が高いとは言えない。しかし平均的な生繭重は1個2.0gもとれる。また、既にその繊維は約2kmの1本の糸になっているため、GMカイコでは抽出・精製工程が不要になる。
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いやはや、凄いものである・・・(-公- ;)ウーン
コミックや映画の世界では無いが、スパイダーマンの如く、自分の身体を蜘蛛の糸で支えながら、宙を移動できそうではないか・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
そして、近々、米国ミシガン州に本拠を置くKraig Biocraft Laboratories(KBL)社によって、市場へ流通しようとしている。
期待されている分野は、医療用と軍用らしい・・・。
医療用では、縫合糸や人工靭帯等へ・・・(^д^)スゲー!
軍用では、絹が燃えにくく、燃えた場合でもナイロンのように融けず、皮膚に貼り付かないという点に注目し、更に、絹は繊維が非常に細かいため、砂や塵などの小さな異物の貫通も防ぎ、負傷した場合にも傷口を清潔に保つことができるという利点から軍用アンダーウェアへの応用に期待されている・・・φ(.. ) メモメモ
ただし、これらの分野では、食品医薬品局(FDA)や軍の承認等々、様々なプロセスがあり、商品化には何年もの時間が必要ということらしい・・・。
更に、更に、この遺伝組み換え蚕のメリットとして、生物多様性への影響も少ないと予想されているらしい・・・。
通常、蚕は、完全に家畜化されているので、逃げない→飛ばない→自分でエサを探せない→野外で生存できない・・・らしい。
更に、大量飼育ができるので、特定のタンパク質を大量に合成でき、動物が作るものに近いタンパク質が作れる可能性を秘めている・・・。
ん?
・・・ということは、その先は、食用へ???
次回へ・・・。