原生林を歩き回って気がついたことが他にもある。
まず、我々が普段見るような雑草が無いと言うことである。
大方は、倒木や枯葉等で覆われている。
これは一つの仮説にしか過ぎないが、長い時間をかけて、その土地での優位性が取れた場合、それに対するバクテリアが増えて、雑草の類が劣位になり、成長しなくなるのでは・・・?
こう考えると、農地を作って、その作物を自然に合わせて、時間をかけて優位な立場にすると、雑草のない農地が出来るのでは・・・?
次に、光合成に対する疑問である。
木々や草花は光合成をするために光の当たりやすいように育つ、あるいは背を高くすると考えられている。
原生林で上は木々が密集して、下部にはなかなか光が当たらない。
それにも関わらず、根に近いところから青々とした枝を出しているのである。
これは、近くの公園でも確認したのだが、根から数cmの所から、新しい枝を出している。
光合成が目的であれば、上の光が当たりやすいところから枝を伸ばせば良いのではないだろうか?
次に、数カ所で土を掘ってみたときのことである。
結構、掘ったにも関わらずミミズを見なかったことである。
農業にとってミミズは欠かせない存在と言うことになっている。
進化論で著名なダーウィンも以下のようにミミズの有用性を説いている。
1. たがやす(耕転):土壌中にトンネルを掘って土を動かすこと。土壌表層からいろいろな有機物を地中に持ち込み、地中深くの土壌を地表へ持ち出す。
2. 土の物理性の改良:ミミズが摂食した土壌粒子がミミズの消化管内を通過する際の摩擦によって破砕される。ミミズの移動によって、土壌の通気性、透水性があがる。
3. 土の化学性を変化させる:ミミズは炭酸カルシウムを含む分泌液を出すため、ミミズの糞はふつう生息している土壌よりも中性に近い。ミミズの糞には、置換性カルシウム、マグネシウム、カリウムおよび可給態リン酸などの無機物や微生物が多く含まれる。
4. 有機物を細かくし、混ぜ合わせる:ミミズの消化率・同化率は非常に悪いので、枯死植物や根、動物の糞などを食べて粉砕・混合するはたらきをしている。
しかし、原生林では見ることが出来なかった。
湿気を伴っているのだから、地表にいても良いはずなのにいないし、前述したように地中にもいない。
これはどういうことだろう?
もしかしたら、それは不自然なエサ場になっているからいるのではないだろうか?
我々が肥料をやったりすることによって集まるのではないだろうか?
大自然の大きなサイクルの中でバクテリアとミミズやその他の生物が土を作り上げていく過程で、バクテリアだけでバランスを整えるようになった土地にはミミズがいなくなるのではないだろうか?
ダーウィンに反論を唱える気は毛頭ないのだが、疑問に思ったのでしたためてみた。
次回へ。