前回の続き・・・。
陸前高田市は、大船渡市から車で15分程度の距離である。
市街地(?)へ車を走らせる。
陸前高田市役所・・・。
画像からも解るように、屋上近くまで破壊されていると言うことは、市役所ごと波に呑まれたという感じなのだろう・・・。
街中はこんな感じである。
水が溜まっているところは、本来は陸地だったところである。
それが、地震の影響で地盤沈下し、海水が残されてしまっている状況である。
かつての街中で、車幅一台分の道路を走っていると、反対側から対向車がやってきた。
仕方がないので、ハンドルを切り、舗装された道路から、かつては家が建てられていたであろう空き地へ車を入れて、対向車をやり過ごした。
対向車が通り過ぎて、ギアをバックに入れるが、タイヤが空回りして、車が動かないではないか・・・( ̄ー ̄?)…..??アレ??
車から降りてみると、見事にタイヤがぬかるみに・・・。
引いて駄目なら、押してみな・・・ということで、今度は前進を試みた・・・( ̄ー ̄?)…..??アレ??
タイヤが空転するばかりで、びくともしない・・・アリエナ━━━━川;゚;Д;゚;川━━━━イ!!
車を降りて、タイヤに咬ませるものを探す。
幸い、近くに板が4枚落ちていた。
板をタイヤの後ろに咬ませて、再度、バックを試みるも、板とタイヤが摩擦する音のみで、ビクともしない・・・。
今度は、タイヤの前に咬ませて、前進を試みたが、空しい摩擦音が響くのみ・・・。
仕方がないので、借りていたニッポンレンタカーへ電話してみる。
しかし、近くに営業所がないので、ロードサービスに電話してくださいと言われた。
やれやれ・・・と落ち込んでいるところへ、弊社役員の佐藤女史から電話が・・・?
なんだか用事があって電話したらしいのでが、その用事は後回しにしてもらい、状況を話して、J△Fの電話を調べてもらうことにした。
待つこと数分、電話がかかってきた、J△Fの番号教えてもらい、早速、J△Fに電話してみた。
状況を話すと、近くに営業所がないため、1時間半はかかるという・・・。
その時の時刻が4時、明るいウチに石巻市へ行きたかったのだが、この状況では、仕方がないので、来てもらうことにした。
受け付けをしている女性の、その後の言葉に憤りを感じてしまった。
J△F:「住所を教えてください」
ニュースでご存知かとは思うが、陸前高田市は壊滅状態で、住所表示が書いてある建物や信号など一切無い・・・。
ナビで現在地を押しても、詳しい表示は出てこない・・・。
私:「先ほど言ったように、陸前高田市なので、見回しても住所表示を確認できるものはありませんが・・・」
J:「住所が解らないと救援に行けないのですが・・・。では、何か目印はありますか?」
私:「陸前高田市の状況をニュースで見てませんか?建物という建物は無いんですよ・・・。」
J:「それでは救援に迎えないのですが・・・」
このやりとりに、溜息を漏らしながら、ナビを見ると、少し距離はあるが、○○小学校という表示がある。
私:「では、とりあえず、○○小学校まで来てください。そこから見えると思います。」
J:「解りました。後ほど、担当のものから状況確認の電話が入ると思いますので、電波の入るところでお待ち下さい。」
○○小学校までは距離があるものの、周囲には視界を遮る建物すらないのである。
1時間半もなにをしようかと考えていたら、地元の人がこえをかけてきた。
地元の人:「ぬかるみにはまった?」
私:「はい」
地:「救援呼んだ?」
私:「一応、J△Fを呼んだんですが、1時間半かかるらしいんです・・・。」
地:「私の車は軽だから、無理だけど、そこの瓦礫を監視している人の車なら何とかなると思うから、助けてもらったら・・・?」
私:「ありがとうございます!」
瓦礫の監視(?)と思いながらも、早速、私は、瓦礫置き場に行ってみた。
そこには、4駆の車両の中で、瓦礫を監視している人がいた。
事情を話すと、「牽引でだしてみようか?」と言ってくれた。
車を移動してもらい、ロープを繋ないで、引っ張ってもらった。
難なく、私の車はぬかるみから出ることが出来た。
そこに、J△Fのスタッフから電話が・・・。
J:「状況を確認したいのですが、車両の位置は道路脇ですか?それとも、中に入り込んでますか?」
私:「地元の方に助けてもらったので、救援は不要になりました。ありがとうございます。」
私は、救援していただいた地元の方に、握手を求めてお礼を言ったのだが、大したことをしていないと言う風な感じで、「気をつけていきなよ~」とあしらわれてしまった。
感謝・・・。
感謝・・・。
帰阪して調べたのだが、J△Fには、住所が不明な場合でも、GPS機能付き携帯電話から、メールあるいは電話で、位置情報(緯度経度)を送信して、位置を特定して、救援を依頼することができるらしい・・・ヽ(*`Д´)ノ
J△Fの彼女は、最後まで、位置を確認しようとしただけだった?
怒りはここで忘れて、次回へ・・・。