前回のつづき・・・。
ぬかるみから抜け出した私は、気仙沼へと車を走らせようとした。
そこで、陸前高田市へ来た大切な目的の一つを、ぬかるみ事件の動揺で、すっかり忘れていたことに気付いた。
“奇跡の一本松”として、マスコミにも取り上げられていた松のことである。
この松の観察を続けている財団法人「日本緑化センター」によって、昨年10月に根腐れし、枯れ死したと判断されているようである。
更に、同センターは、一本松に防腐剤を注入したり、表面に塗ったりして、立てたまま保存する案を市に提案しているという。
抗酸化であれば、松の復活と保存は可能だと判断した私は、先に、自分の目で一本松の状況を確認した後に、市役所に電話をして、時間の都合が付くのであれば、市の担当者にアイデアを提案しようとしていたのである・・・。
しかし、ぬかるみ事件の影響で、時刻は既に、4時40分である。
事前に調べていた越前高田市の仮庁舎は、海岸部からかなり離れた高台に作られている。
一本松を見に行って、松を観察した後に、アポを取って、担当者に会いに行くには、無理があると判断し、とりあえず、一本松を見に行くことだけにした。
しかし、残念ながら、近づくことが出来なかった。
この奥に奇跡の一本松がある。
対岸から撮影した奇跡の一本松。
また、近いうちに、来ることを心に秘めて、陸前高田市を後にした。
陸前高田市を流れる気仙川の両岸には、瓦礫の山がいくつもあった。
この気仙川では、今年2月7日に、震災の行方不明者と見られるご遺体が発見されている。
県警によると、東日本大震災の行方不明者の遺体発見は昨年12月21日、釜石市の大槌湾の海底で見つかって以来、途絶えているという。
本日現在、岩手県の震災行方不明者は1,223人。
因みに陸前高田市の瓦礫処理の状況は・・・。
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2012/4/9時点の震災瓦礫処理状況(環境省公表資料より)
瓦礫推計量:101万6千トン
※ うち建物解体に伴う瓦礫発生推計量:9万トン
解体を除いた瓦礫推計量に対する撤去率:100%
解体を含んだ瓦礫推計量に対する撤去率:92%
※ 撤去は仮置き場への搬入のこと。
処理・処分量:10万6千トン
処理・処分割合:10.4%
※ 破砕・選別等により有価売却、原燃料利用、焼却やセメント焼成、埋立処分等により処理・処分された量。
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少しばかり妙な話をしても良いだろうか・・・。
実は、ぬかるみにはまった際に、救援まで時間がかかると思い、何枚か写真を撮った。
その現場から10数メートルの高台から、陸前高田市の町並みを見下ろした写真・・・。
(この状況でJ△Fのスタッフは住所を言えと言っていたのである)
10数メートルの高台まで、津波で押し上げられ放置された乗用車・・・。
私を救援してくれた方達のいた瓦礫処理場・・・。
これら、10数枚のショット。
本来は、前回のブログでUPしようと思っていたのだが、月曜日にブログを書いている際は、誤って削除したのかと思っていた。
しかし、陸前高田市に着いて、陸前高田市役所を撮って、以降の二時間弱くらいの画像と、それ以降に撮った気仙沼市の順番が入れ替わっていたことに、今日のブログを書いてる時に気付いたのである。
デジカメを撮影して、PCに取り込んだことのある方なら解ると思うが、画像には撮影し日時も記録されている。
どういうわけか、陸前高田市役所を撮った次の写真は、気仙川の瓦礫なのだが、時間が1分しか経過していない、そして、その後に20分程度して、気仙沼の画像が続くである・・・(´へ `;) う~~ん
陸前高田市から気仙沼市までは20分くらいだから、時系列的にもおかしくないのだが・・・。
デジカメで撮影した画像は、日時と共に、任意の番号で整理されるようになっている。
その番号もランダムになることなく、時系列が相前後しているに関わらず、続き番号になっている。
私は、被災地を、巡るときには、犠牲になられた方の魂を鎮めるために、携帯電話にダウンロードしている般若心経を常に流している。
ぬかるみで足を止められたことといい、画像が入れ替わっていることといい、もっと、魂を鎮めることを望まれていたのかも知れない・・・。
妙な話だが、気に留めない方はスルーしていただいて結構である。
少し、脱線したので、次回へ・・・。