「真実の口」414 命のちから(リアル入院編)・・・その七

前回の続き・・・。

私は、病院の可動式ベッドで、レントゲン室に連れて行かれることになった。

ふと気付くと、診察室のドア付近に、先ほどの救急隊員がまだいらっしゃるではないか!?

救急隊員は、医師に最終的な診療の方向を確認し、何やら、連絡票っぽいものに書き込んで、医師と看護師に別れを告げていた。

私も可動式ベッドで運ばれながら、お礼を伝えた。

救急隊員は、急患を病院に運べば、それで仕事は終わりだと思っていたのだが・・・。

私が運び込まれて、結構な時間が掛かっていたと思うのだが、最終的な診療の方向を確認するまでいなければいけないと思うと、大変な仕事だと改めて実感した。

レントゲン室に移動した私には、再び、試練がやってきた。

ベッドからレントゲン台に移動しなければいけないのである。

身体を動かそうとするのだが、腰がいうことをきかないため、うんともすんとも動けないのである。

レントゲン技師(以下:技)が、大男が動けないことに見かねたのか、「身体を少し浮かせることは出来ますか?」と聞いてきた。

私:「その程度なら・・・。」

何とか、左側を少し浮かせると、そこにプラスチックの板状のものが差し込まれた。

技:「力を入れなくていいですからね~。」

私:「はい・・・?」

技師が私の腕を掴んでレントゲン台の引っ張り、看護師が背中を押すと、私の身体は、スルリとレントゲン台の上に滑り移ったのである。

声:「こんなに簡単に移動できる方法があるのなら、何故、ストレッチャーからの移動の時に使わなかったんだ?」

しかし、レントゲン台はベッドと違い、クッションがないため、ダイレクトに台の堅さが腰に伝わり、言いようのない痛みが押し寄せてくる。

技:「横を向けますか?」

私:「・・・時間をかければ。」

技:「ゆっくりで良いですからね~。」

私:「はい・・・。」

時間は掛かったが、横向き、斜め、正面と数枚のレントゲン撮影を、どうにか終えることが出来た。

そして、撮影が終われば、当然のことだが、再び、レントゲン台から可動式ベッドへ移らねばならない。

先ほどは、高いベッドから低いレントゲン台へ滑り落ちるだけだったのだが、今度は、高い方へ移動しなければいけない・・・。

声:「移動できるのか、俺・・・?」

そう思っているところへ、レントゲン技師から救いの言葉が・・・。

技:「動かなくていいですよ~。」

技師は、先ほど使ったプラスチック板を私の身体の下に差し込むと、看護師が腕を掴んで、技師が背中を押して、あっという間に、ベッドへ移動することが出来た。

この時は、技師が神様かのごとく見えてしまった・・・(笑)

レントゲン撮影が終わった私は、レントゲン室から運び出された。

しかし、レントゲン映像が出来るまでは、しばし、時間がかかるということで、私はそのまま通路に放置されることになってしまった。

余り・・・傍目の良いものではない。

待つこと数分、ようやくレントゲン映像が出来たらしく、再び、私は診察室に運び込まれた。

医:「レントゲンを見る限りは、大きな問題はなさそうです。」

私:「・・・。」

医:「痛みが取れれば、動けると思いますので、座薬を使いましょう・・・。」

私:「はい・・・。」

声:「その程度で帰れるのか・・・。良かった・・・。ん?待てよ、今、座薬と言ったよな・・・(||゚Д゚)ヒィィィ!」

座薬も初体験である・・・。

そんな私の動揺を無視するかのように、看護師の無情な言葉が・・・

看:「横向いてくださいね~。」

私:「はい・・・・゚・(ノД`;)・゚・」

腰の痛みを抑えつつ、何とか横向きになった私に、看護師の非常な言葉が・・・。

看:「下着ずらしますね~。」

私:「はい・・・(o;ω;o)ウゥ・・・」

手慣れたもので、いとも簡単に私の臀部はひん剥かれてしまった・・・。

看:「力を抜いて、絶対、お尻の穴に力を入れないで下さいね~。」

声:「何でも言うこと聞くから、この恥ずかしい状況を終わりにしてくれ・・・(*>ω<)人」

看:「はい。入れますよ~。力を入れないでくださいね~。」

ん?・・・と、違和感を感じたと思ったら、どうやら終わったらしい・・・。

看:「はい。終わりました。下着上げますね~。20~30分で、効いてきますので、しばらく向こうで待ちましょうね~。」

・・・と、私は別室に連れて行かれ、痛みが取れるのを待つことになった。

次回へ・・・。