12月2日午前8時ごろ、山梨県大月市と甲州市にまたがる中央自動車道上り線の笹子トンネルで崩落事故が起きた。
笹子トンネルは、全長約4.7kmで、崩落は甲州市側から3.2km付近で、コンクリート製の厚さ8cmの天井板(縦1.2m×横5m)が、50~60mに渡って崩れ落ちた。
この事故により、9人の尊い命が犠牲になった。
トンネル等を含む高速道路の点検については、中日本、東日本、西日本の高速道路3社が、前身の日本道路公団から引き継いだものをもとに、2006年の民営化後、共同で点検マニュアルが作成されていたらしい。
点検の方法は、トンネルの覆工などの表面をハンマーでたたき、発生した音によって状態を把握するという打音検査が義務づけられていた。
コンクリートが健全な場合は高い音が、はく離や空洞などがある場合は低い音がするという。
先日、テレビの報道番組内で、打音検査の実験をしていたのだが、テレビの中では、如何にも難しそうに語っていたが、実際には、私の耳でも、違いが解る程度だった
中日本高速道路によれば、天井板の上を歩いてチェックする詳細点検を、5~10年に1回、作業員がトンネル内を徒歩で目視確認する定期検査を、年1回実施、更に、トンネルを走行する車内から路面や照明を確認する点検も、2週間に5回程度していたというのだが・・・。
山梨県警が行なった中日本高速道路と関連会社・中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京の作業員への事情聴取によると、笹子トンネルだけは、例外が適用されていたというのである。
その理由が、笹子トンネルは、「最上部の金属ボルトまで、高さが約5mあって足場を組む必要があり、人手もコストも時間も必要になるので、目視で絞り込んだ方が効率的と考えたため」というのである。
そのため、「目視で異常が確認された場合に限って打音検査をする」としており、コンクリートに異常が見つかった2000年の緊急点検以外は、トンネル最上部のボルトで打音検査をしてこなかったというのだから、呆れて開いた口がふさがらない・・・工エエェェ(´ロ`ノ)ノェェエエ工
日本の国土は、73%が山岳地帯である。
そして、人口の5割が国土の14%ほどの平野に集中している。
基幹道路を作ろうとすると、どうしても山にトンネルを作らねばいけなくなる。
トンネルの換気の方法には、自然換気と機械換気があり、更に、機械換気の中には、縦流換気方式、半横流換気方式、横流換気方式、組合せ換気方式という4種類があるらしい。
興味があれば、以下リンクに換気の構造が解説されているので、見てみるのも良いだろう・・・。
自然換気は、トンネル坑口間の圧力差や車両の走行により生ずる流れ(交通換気)によって、換気する方法らしいのだが、適用可能な長さや交通量に制限があるらしい。
長いトンネルになると、どうしても機械に頼った換気が必要になるのだろう。
皆も一緒と思うのだが、私は、今回の崩落事故が起きるまでトンネルの内部構造がどうなっているのかを知らなかった。
最近のトンネルは、換気用の大型ファンを天井に備え付けた、「縦流換気方式」だが、笹子トンネルは、換気用のダクトを天井板で仕切る、「横流換気方式」だったらしい。
ニュース等で目にしている方も多いとは思うが、他のサイトに断面図が載っていたので、改めて、見てみよう。
トンネル上部には、排気ガスを溜めないように、排気ダクトと送気ダクトが設けられている。
この「横流換気方式」は、古い構造様式で、距離の長いトンネルに多く採用されているらしい。
笹子トンネルと同じ構造のトンネルが12箇所あるというのだが、便利な物で、簡単に検索出来る。
事故を受けて、政府は、吊り天井式のトンネルの緊急検査を要請し、一部では異常が発見されてもいる。
もし、トンネルを作る過程で、抗酸化が採用されたら、どうだろう・・・o(゚ー゚*o)(o*゚ー゚)oワクワク
コンクリートは、排気ガスを分解し、換気のコストも抑えられるのではないだろうか・・・(;`・д・`)ウンウン
コンクリートの劣化によるボルトの腐食等も避けられるのではないだろうか・・・(・0・。) ホホ-ッ
生態系に与える影響も軽減出来うるのではないだろうか・・・w(・0・☆)w あっ
まあ、利権が絡むインフラへの採用など、夢のまた夢かも知れないが・・・_| ̄|○