前回の続き・・・。

私：｢乾燥室はどこですか？｣

社：｢奥になっています。｣

私：｢抗酸化で、食品を乾燥させる実績は、結構あるんで、応用できれば良いんですけどねぇ。｣

我々は、更に、奥へと進んでいく・・・。

社：｢この機械で乾燥させていくんですけど・・・。｣

私：｢機械自体を処理することは無理がありそうですねぇ。｣

社：｢そうですか・・・。｣

私：｢将来的に、成功したら、この部屋自体を処理するということで、現段階では、出来ることだけをしてみましょうか？｣

社：｢そうですね。｣

私：｢乾燥するときに、空気の流れはありますか？｣

社：｢外気を入れて、乾燥させていくんで、基本的に空気は流れていますけど・・・。｣

私：｢それならば話が早い。セラミックを余分に送りますので、〇cm間隔で敷き詰めてみて下さい。｣

社：｢そんなんで変わるんですか？｣

私：｢変わりますよ。試しに、私が送ったセラミックの上に、コップを置いて、ビールか炭酸を注いで、10数えて飲んでみて下さい。何かが変わりますから・・・(笑)。どことかのセラミックと違うことが、すぐに体感できますから・・・。｣

社：｢凄いですねぇ・・・。｣

私：｢前回の徳島の海苔業者の時は、まだまだ試していないことが沢山あったんですよ・・・。｣

社：｢そうなんですか・・・？｣

私：｢競りで、初摘みから6枚目まで、最高値で落札されるくらいに成功した時に、『この養殖法を徳島で広めて下さいね』とお願いしたんですよ。しかし、そこの社長は、｣これを周りに言ったら、自分の所の価値が下がるから嫌だ』って断られたんですよ。｣

社：｢・・・。｣

私：｢私が色んなアイデアを提供するのは、美味しい海苔を作ってもらい成功して欲しいという気持ちもあるんですけど、強酸を撒いたり、海苔の栄養不足のためにエサを撒いて、海を汚すことを止めてもらいたいということが本音にあるんですよ。｣

社：｢そうなんですね・・・。判りました。私はこれで成功したら、知人に教えて、広めたいと思います。｣

私：｢そう言って頂けると、助かります・・・。｣

社：｢いや。僕ら海苔養殖・加工業者もジリ貧で、何とか、新しい試みをしていかなくちゃいけないという危機感を持っているんですよ。｣

私：｢因みに、養殖に使う網の業者とは懇意にされていますか？｣

社：｢はい。｣

私：｢網を特殊加工したりっていう話しを持って行ったり出来ますかね？｣

社：｢実は、我々の仲間も廃業してどんどん減っていっているんです。その為に、網のメーカーも売る先が減っていって、困っているんですよね・・・。そんな状況なんで、特殊な商品が作られるのであれば、試したいみたいですよ・・・。｣

私：｢もし、網を処理することが出来たら、半端なじゃないですよ。｣

社：｢そうですね。種付け前から、処理できていたら、私たちも手間が省けて良いですよね。｣

私：｢そんな網が日本中の養殖筏に利用されたら、それだけ、海がキレイになって、温暖化対策にもなるかもしれませんよ・・・。｣

社：｢取りあえず、これが成功したら、メーカーに話してみましょうね・・・！｣

私：｢新しい展開が見えてきそうですね。｣

社：｢はい。｣

私：｢とりあえず、工場の処理の仕方と養殖筏での処理の仕方を書いて送りますので、実践してみて下さい。｣

社：｢ありがとうございます。｣

私：｢頑張って下さいね！｣

社：｢とりあえず、これが今作っている海苔なんで、試食してみて下さい。｣

私は、お礼を言い、工場を辞去した。

さあ、どうなるか？？？

久しぶりに、楽しみな案件に出会った・・・o(ﾟｰﾟ*o)(o*ﾟｰﾟ)oﾜｸﾜｸ