前回の続き・・・。
熊本城の復興状況を見て回り、駐車場に帰る途中・・・。
二の丸広場にテントが設けられていた。
中を覗くと、国内外から届けられた熊本城応援復興メッセージが展示されていた。
大西熊本市長のメッセージは、日本語はもちろん、英語、韓国語、中国(簡体)語、中国語と5種の表記でなされていた。
私が訪れた時も、欧米人から、中国人、韓国人といろんな国の方が足を運んでいた。
二の丸広場を通り抜け、坂道を下っていると、行きには木々や葉に覆われて見えなかった広場のような一角が目に入った。
広場には、崩落したものと思われる石垣が並べられていた。
よく見ると、記号や番号が書かれてある。
帰って調べてみたら、文化財課が石に通し番号をつけ、元の石垣に修復しているらしいのだ。
何千?何万?という石垣が使われているのか知らないが、気の遠くなる話である。
また、世界広しといえども、これだけの情熱と忍耐を持って、丁寧な仕事ができるのは日本人だけではなかろうか?
「城彩苑(じょうさいえん)」を通り抜け、駐車場へ戻る間に、熊本城を正面から撮ってみた。
まだまだ痛々しい熊本城である。
蒲島知事が薦める「旅行ボランティア」で、熊本城の現状を見てはいかがだろうか?
熊本城を後にした私は、球磨郡のM氏の農園に向かった。
途中の高速道路は、未だ復旧中で、時折、渋滞ではなく停滞することもある。
M氏の農園への来園目的は、樹齢百余年の梨を見ることである。
その際、色々と話したのだが、それはまた別の機会に・・・。
翌15日、『平成28年熊本地震 益城町追悼式』に参列するため再び益城町を訪れた。
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
益城町を襲った熊本地震から1年を迎えようとしています。
町では、熊本地震で犠牲になられた方々へ哀悼の意を表するため、追悼式を行います。
◆日時 平成29年4月15日(土) 午前10時30分~
◆場所 益城町文化会館
◆参列者 ご遺族、県知事、国会議員、県議会議員、関係機関ほか
※一般参列者の席もご用意してあります。(ご参列は平服で構いません)
※献花用の花は町でご用意いたします。
香料、供花、供物などは、ご辞退申し上げておりますので、あらかじめご了承ください。
※車で来場される場合は、役場駐車場を利用されますようお願いします。
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
少し早めに着いた私は、会場周辺を散策してみた。
会場自体がまだまだ修復が出来ていなかった。
会場へ通じる道路もこのような状況だった。
石垣も倒壊危険が・・・。
そして、畑を隔てた道路には、未だに押しつぶされたままの軽乗用車が放置されていた。
開場30分前になったので、会場へ入る。
10時30分、司会のアナウンスで、式典が始まった。
献奏として、弦楽四重奏が奏でられた。
バッハ作曲:「G線上ノアリア」
モーツァルト作曲:「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
続いて、1分間の黙祷。
追悼の辞では、西村博則益城町町長が「町民が心を一つに合わせてこの苦難を乗り越え、新しい町を創造していくことが私たちに課せられた使命です」と語っていた。
抜粋:「悲しみが癒えることはないが、前へと歩き生き抜くことが命を落とした娘や亡くなった人への供養になる」
最後に、参列者全員で、祭壇の前で犠牲者に献花し、手を合わせた。
次回へ・・・。