前回の続き・・・。
第 8 波もようやく終息に向かってきた日本だが、アメリカでも、感染拡大が続いていたオミクロン株‟ XBB.1.5 ”について、 CDC (アメリカ疾病対策センター)は、国内で新たに感染した人のうち 89.6% がオミクロン株の‟ XBB.1.5 ”に感染しているとする推計を発表した。
前週の 85.4% と比べると、約 4 ポイントの増加となり、去年 12 月以降、感染者に占める割合が上昇し続けている。
一方、アメリカで新たに報告された感染者の数は、今月 1 日の時点で 1 日平均約 32,000 人と、 1 月以降、減少傾向を示している。
また、新たに入院する患者の数は、先月 28 日の時点で 1 日平均約 3,300 人、死者の数は今月 1 日の時点で 1 日平均およそ 330 人で、いずれも 1 月以降、おおむね減少する傾向が続いている。
アメリカ国内の感染状況について、 CDC は、地域ごとに「低い」、「中程度」、「高い」の 3 段階に分類して発表しているが、今月 2 日の時点で約 82% の地域が「低い」に分類され、「高い」に分類された地域は、全体の約 2% にとどまっている。
日本国内でも‟ XBB.1.5 ”の感染確認例が徐々に増えてきている。
第 9 波の主流になるのかどうかは不明だが、以下のような特徴が報告されている。
➡中和抗体からの逃避能が高くなっている。
➡従来の XBB 株よりもヒト細胞への「 hACE2 結合」が強化され、さらに伝搬性が高くなっている。
➡重症化リスクが高くなった証拠はない。
➡既存の中和抗体薬は効果がない可能性が高い。
アメリカでは、‟ XBB.1.5 ”株について、「感染が多い地域でのマスク着用」、「ワクチン接種」、「ブースター接種」の 3 つを対抗策としてあげているそうだが・・・。
日本では、 3 月 13 日以降、マスクの着用が個人の判断に委ねられるようになるが、果たしてどうなるのか?
先週、前半の感染動向を追う。
次回へ・・・。