前回の続き・・・。
前回、煙草の実験をするにあたり、国際的な基準がある旨はお伝えした。
《“標準的”燃焼法での測定》
◆煙草を1呼吸で吸い込む煙の量:35ml
◆煙草を吸い込む時間:2秒
《“平均的”燃焼法での測定》
◆煙草を1呼吸で吸い込む煙の量:45ml
◆煙草を吸い込む時間:2秒
これがどうにも解せない・・・( ̄へ ̄|||) ウーム
試してほしい・・・。
呼吸を 2 秒間止める・・・。
呼吸を 2 秒間強く吸う・・・。
簡単にできたのではないだろうか・・・?
では、次に、通常の呼吸の 10分の1 程度で 2 秒間呼吸をする。
如何だろう・・・??
意外に難かしいのではないだろうか・・・???
どういう基準で 35 ml・45 ml は出来てきたのだろうか・・・????
私から見れば、消費者に安心感を与えるために、煙草を作る企業側と税を徴収する国の暗黙の了解の元、煙草パッケージの数字を低く表示するための策略ではないかと疑ってしまう・・・ε=┏(; ̄▽ ̄)┛
次の問題へ移ろう・・・。
主流煙と副流煙について、前回提示した厚生労働省から発表されている『平成11-12年度 たばこ煙の成分分析について(概要)』を紐解いてみよう・・・。
ちょっと分かりずらいので見やすいようにまとめてみる。
とりあえず国際基準である“標準的”燃焼法での測定のデータを使う。
主流煙 | 質量 | 吸引回数 | 一酸化炭素 | ニコチン | タール | ベンゾピレン | アンモニア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
mg/本 | 回/本 | mg/本 | mg/本 | mg/本 | ng/本 | μg/本 | |
① | 875 | 6.54 | 2.02 | 0.120 | 1.44 | 2.15 | 2.67 |
② | 921 | 7.30 | 3.81 | 0.302 | 3.19 | 3.72 | 4.80 |
③ | 974 | 7.68 | 6.21 | 0.438 | 5.24 | 5.51 | 7.78 |
④ | 941 | 7.22 | 7.68 | 0.601 | 7.48 | 6.43 | 12.4 |
⑤ | 962 | 7.73 | 10.5 | 0.660 | 8.70 | 8.87 | 12.0 |
⑥ | 982 | 7.39 | 11.6 | 0.958 | 11.8 | 11.40 | 15.5 |
⑦ | 1.003 | 8.24 | 14.7 | 1.440 | 16.3 | 14.60 | 19.4 |
副流煙 |
質量 | 吸引回数 | 一酸化炭素 | ニコチン | タール | ベンゾピレン | アンモニア |
mg/本 | 回/本 | mg/本 | mg/本 | mg/本 | ng/本 | μg/本 | |
① | 875 | 7.60 | 43.2 | 3.54 | 19.1 | 105 | 6850 |
② | 921 | 8.26 | 46.8 | 5.79 | 21.5 | 128 | 7047 |
③ | 974 | 8.75 | 45.5 | 4.48 | 21.7 | 112 | 6923 |
④ | 941 | 8.33 | 46.5 | 4.69 | 24.5 | 114 | 7171 |
⑤ | 962 | 9.04 | 51.1 | 4.74 | 24.0 | 109 | 7602 |
⑥ | 982 | 8.29 | 48.7 | 5.03 | 24.4 | 92 | 6701 |
⑦ | 1.003 | 8.94 | 49.8 | 4.78 | 25.6 | 113 | 5708 |
煙草の銘柄は下に列挙する。
① フロンティアライト
② マイルドセブン・エクストラライト
③ マイルドセブン・スーパーライト
④ マルボロ・メンソールライト
⑤ キャビン・マイルド
⑥ マイルドセブン
⑦ セブンスター
これを見ると、主流煙より副流煙の数値が遥かに高く表示されている・・・〆(・。・〟)フムフム
しかし、ここで国際基準である“標準的”燃焼法での測定方法を思い出してみよう!
《“標準的”燃焼法での測定》
◆煙草を吸う間隔:60 秒毎
◆煙草を吸い込む時間:2 秒
つまり、主流煙は 2 秒間吸っている時間で測定し、副流煙は 60 秒間吸っている時間で測定していることになっている。
ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
おかしいなあ・・・( ̄ー ̄)ニヤリ
条件を揃えてみよう・・・!
どちらも 1 秒吸った時間で条件を揃えてみた・・・!!
主流煙 | 質量 | 吸引回数 | 一酸化炭素 | ニコチン | タール | ベンゾピレン | アンモニア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
mg/本 | 回/本 | mg/本 | mg/本 | mg/本 | ng/本 | μg/本 | |
① | 875 | 6.54 | 1.01 | 0.060 | 1.44 | 2.15 | 2.67 |
② | 921 | 7.30 | 1.90 | 0.016 | 3.19 | 3.72 | 4.80 |
③ | 974 | 7.68 | 3.10 | 0.219 | 5.24 | 5.51 | 7.78 |
④ | 941 | 7.22 | 3.84 | 0.030 | 7.48 | 6.43 | 12.4 |
⑤ | 962 | 7.73 | 5.30 | 0.330 | 8.70 | 8.87 | 12.0 |
⑥ | 982 | 7.39 | 5.80 | 0.479 | 11.8 | 11.40 | 15.5 |
⑦ | 1.003 | 8.24 | 7.35 | 0.720 | 16.3 | 14.60 | 19.4 |
副流煙 | 質量 | 吸引回数 | 一酸化炭素 | ニコチン | タール | ベンゾピレン | アンモニア |
mg/本 | 回/本 | mg/本 | mg/本 | mg/本 | ng/本 | μg/本 | |
① | 875 | 7.60 | 43.2 | 0.059 | 0.318 | 1.75 | 114.17 |
② | 921 | 8.26 | 46.8 | 0.097 | 0.035 | 2.13 | 117.45 |
③ | 974 | 8.75 | 45.5 | 0.075 | 0.362 | 1.87 | 115.38 |
④ | 941 | 8.33 | 46.5 | 0.078 | 0.408 | 1.90 | 119.52 |
⑤ | 962 | 9.04 | 51.1 | 0.073 | 0.400 | 1.82 | 126.70 |
⑥ | 982 | 8.29 | 48.7 | 0.084 | 0.407 | 1.53 | 111.68 |
⑦ | 1.003 | 8.94 | 49.8 | 0.079 | 0.427 | 1.88 | 95.13 |
あれ・・・?
アンモニアを除くほとんどの物質において、主流煙の方が、数値が高くなっているではないか・・・??
もひとつ表を見ていて気付くことがないだろうか・・・???
主流煙に含まれる物質の数値は銘柄によって大きく異なっている・・・。
それに比べ、副流煙は銘柄によらずほぼ同等の数値が出ている・・・。
つまり、銘柄により、通風口からはいる空気の量を調節することで、主流煙に含まれる含有量を調節しているのだ・・・。
因みに、何故、セブンスターだけ度の数値も高くなっているのかと疑問に思って調べてみたら・・・□_((ヾ(・ω・*)カタカタ
どうやら、セブンスターには通風孔がないらしい・・・( ̄▽ ̄;)アハハ…
厚生労働省が提示しているデータを上っ面だけで見ると、確かに、危険度を「主流煙<副流煙」と強調することもうなずける・・・。
しかし、冷静に判断すると、全く違う答えが得られることになった・・・。
これを見て・・・
喫煙者は胸を撫でおろすのか・・・?
非喫煙者は愕然とするのか・・・?
私の関知することではないが・・・。
あくまで、これは「主流煙<副流煙」という主張を否定しているにすぎないので悪しからず・・・(´ΘДΘ`)テヘペロッ☆
次回へ・・・。