前回の続き・・・。
Google に決別を突き付けられたゼンリン・・・。
しかし、その Google も 2012 年に Apple 社に決別を告げられた経緯があるそうだ(笑)。
元々、 Google に地図提供を受けていた Apple だが、 2012 年 9 月、自社製の地図アプリを搭載した OS (基本ソフト)「 iOS6 」の配布を始めたらしい。
iPhone ユーザーではない私には関係ない話なので、全く知らなかったのだが・・・。
配布直後から・・・。
★ 羽田空港内に大王製紙が!!
★ 駿河湾がフィリピン海に!!
★ 尖閣諸島魚釣島がふたつ存在!!
★ パチンコガンダム駅誕生!
★ マクドナルド駅誕生!
★ 餃子の王将駅誕生!
★ スターバックス駅誕生!
★ バーミヤン駅誕生!
★ ドワンゴ病院誕生!
★ いちがや駅水没!!!!
★ ソビエト復活!!!!!
★ 邪馬台国復活!!!!!!
上記の様な誤りを指摘する声がインターネット上にあふれたらしい。
声:「なかなかユニークではないか・・・。邪馬台国、ムッチャ気になる(笑)。」
これだけであれば笑えるのだが、同年 12 月、オーストラリア南東部で、アップル地図のナビゲーションに従って車を運転していた人が遭難する事故が相次ぎ発生したというのだからゾッとする話だ・・・。
このことから iPhone ユーザーの間で「 Google の地図アプリを使いたい」という声が高まり、同月 13 日、米 Google 社は、 Apple のアプリ配信サイト「 Apple Store 」で地図アプリの提供を始めたらしい・・・。
この時 Google は、我が身の将来を予測していたのだろうか?
ただ、テレビ等で解説を聞いていたら Google のゼンリンとの決別は、デジタル地図の未来をかけての予測できた行動らしいのだ。
デジタル地図はどのようにして作られるのか?
Google マップ、ゼンリンに関しては解説したが・・・。
自治体や国などの公的機関が測量したデータを基に、人手を使ってより細部の情報を調べて作られるのが基本だ。
これにより、地図を作成する企業を“地図調製企業”というらしいのだが・・・。
日本で言えば、最大手のゼンリン、パイオニア子会社のインクリメント P 、昭文社、トヨタグループのトヨタマップマスターの4社がメインというか、殆どのシェアを占める。
世界に目を向けても、アメリカの Here 社、オランダの TOMTOM 社くらいでしかないらしい・・・。
Here 社という名前を聞いたことがある人は少ないと思う。
私も、今回調べていて、初めて知った名前だ。
実は、ドイツの BMW 、 Daimler AG 及び Audi が所有する世界最大の地図メーカーらしいのだ・・・∑( ̄□ ̄ノ)ノ
元々、フィンランドの電気通信機器メーカー・ NOKIA (ノキア)が、ドイツ・ベルリンで創業したベンチャー企業の Gate5 (ゲート 5 )とアメリカの大手地図メーカーの NAVTEQ (ナブテック)を買収し、社内プロジェクトとして次世代型の地図情報サービスの開発を始めたもので、その後 NOKIA の子会社として独立したが、 2015 年に NOKIA よりドイツの自動車メーカー連合に売却された経緯があるようだ。
カーナビゲーションに関する地図では、日本や中国等の一部地域を除き、 Here の世界市場占有率は 8 割以上というのだから、知らなかった私は、いったいどうなるのやら・・・(笑)
声:「まあ、それだけ日本の日本たる所以ともいえるが、大手の影響力あるいは精度が良いということなのだろう。」
Here の売り上げのうち、半分程度が自動車メーカーや自動車部品メーカーへの販売によるもので、 Amazon 、Yahoo! 、 Microsoft にも地図情報を販売しているらしい・・・ヽ((◎д◎ ))ゝ ひょえぇ~
一方、オランダの TOMTOM は簡易型カーナビの PND (パーソナル or ポータブル・ナビゲーション・デバイス)の大手で、 2007 年に地図情報ベンチャーの Tele Atlas (テレアトラス)を買収し、現在は Apple 社の iPhone に地図データを供給しているらしい・・・。
TOMTOM は、 2017 年 10 月 27 日、ゼンリンと日本国内での協業に合意したと発表し、 2018 年には、日本全国の交通情報について API (アプリケーション 6 ・プログラミング・インタフェース)の提供を開始し、今年 1 月 4 日、 自動車部品メーカー Denso と提携を結び、自動運転車向けソフトウェアプラットフォームを共同開発すると発表している。
長々と解説してきたが、この自動運転というキーワードこそが、今回の Google とゼンリンの決別に繋がるらしいのだ。
2008 年、Google 社は、あるプロジェクトを立ち上げたらしい。
Ground Truth Project (グラウンド・トゥルース・プロジェクト)とは、 Google が世界で撮りためた Google ストリートビューや Google Earth などの画像データから地図を自動生成し、さらに、ユーザーが経路検索を行ったデータから地図を自動生成するものである。
「ユーザーが経路検索を行ったデータ」・・・ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…
あなたは自分の知っている道よりも、時間のかかる道や距離のある道を検索されても素直にナビに従うだろうか?
例えば、自動車を運転していて・・・。
「こっちの路地が抜け道だ・・・。」
「この道はこの時間渋滞するから迂回しよう・・・。」
例えば、徒歩で・・・。
「スーパーの中を抜けた方が早い・・・。」
「駐車場を抜ければ早い・・・。」
・・・と、こんな風に自分なりにアレンジして目的地を目指さないだろうか?
そして、 Google の AI はこれらも瞬時にデータとして取り込むのだ・・・キタ━━━━(゚∀゚)━━━━good job
そして、今回のGoogle 劣化に繋がったのだ・・・。
駐車場が道路と認識され・・・。
スーパーマーケットの中が道路だらけになり・・・。
全ては、 Google マップを使ったユーザーの行動が反映されたのだ・・・アワワ (。Д°;三;゜Д°) アワワ
何気なく、検索して、何も考えず、目的地に着いた・・・。
あなたの行動はすべて監視されていたのではないだろうか・・・?
次回へ・・・。