私は、いつものように環境回復農法の現地指導のために農地へ赴いていた・・・。
あぜ道を歩いていると、前方の田んぼの中に、黒い固まりがこちらへ向かって蠢いて来るのが見える・・・。
何だろうと目をこらすと、オタマジャクシやカエルの大群が移動しているようなのである・・・。
まだ、悠長に構えていた私は、会田氏に電話を入れる。
私:「おはようございます。今、環境回復農法の現地指導に来ているんですが、何だか、奇妙なんですよね。オタマジャクシやカエルが大量に移動しているんですよ。」
会:「大丈夫なの?離れた方が良いんじゃない?」
私:「そうですね。そうします。」
私の近くにまで迫ってきたオタマジャクシやカエルは数千・数万の単位で不気味さを増していた・・・。
慌てて逃げようと思って、後ろを向いたが時既に遅し・・・。
声:「駄目だ・・・。」
・・・と思った瞬間、オタマジャクシやカエルたちは私を追い越し、高台へと向かって行った・・・。
良く見ると、色んな生物が、我先にと移動しているではないか・・・?
これはただごとではないと、私も色んな生物に囲まれながら、走って行った・・・。
その瞬間、後ろから、激しい波音が聞こえた・・・。
振り返ってみると、波が色んなものを飲み込んでいくのが見えた・・・。
声「津波・・・?これはまずい!」
全速力で、坂を駆け上がった・・・。
高台へ逃げると、そこには大勢の人が・・・。
一部のパニックになった人は、更に、断崖から反対側の断崖に掛けられた橋(?)を渡っていたようだった・・・。
声:「まあ、ここまで、高ければ大丈夫だろう。」
後ろを振り返ると、眼下は凄まじい状況になっていた・・・。
他の人に話しかけるが、茫然自失で皆声を失っていた・・・。
情報を得たかった私は、仕方なく、高台から別の町へ行く道へと向かった。
その時である・・・!
私の行く手を邪魔するかのように、私の前に、藪から一筋の濁流が・・・!
声:「えっ!?ここまではあがってくるはずは無いんだけど・・・??」
慌てて、来た道を引き返す私・・・!
すると、そこにも、藪から行く手を邪魔する一筋の濁流が・・・!
前後を濁流で阻まれた私・・・!
声:「俺、狙われてる?」
前後を阻まれた私は、自ずと、断崖へ向かうしかなかった・・・。
断崖と断崖の幅は2mくらいだった・・・。
掛けられていたのは、10cmほどの鉄筋だった・・・。
既に、何人かの人が転落しているようだった・・・。
しかし、押し迫り来る濁流に私も鉄筋へ歩を進めるしかなかった・・・。
何とか渡りきった私は、先を急ごうとしたのだが、私の後に渡っていた男性が、強風に煽られバランスを崩し、鉄筋から足を滑らせてしまった・・・。
しかし、男性は、何とか崖にしがみつき宙づりの状態で崖にぶら下がることが出来た・・・。
私は慌てて駆け寄り、引き上げようとするのだが、ぶら下がった人間を引き上げるのは並大抵のものではない・・・。
他の人に加勢を求めるのだが、渡り切った人々は、三々五々に逃げていくばかりで振り向きもしない・・・。
そんな中、一人の女性が駆け寄ってきて加勢してくれた・・・。
声:「女性で大丈夫かなあ?」
・・・と思いつつも、男性を力一杯引き上げた。
すると、以外にもあっさりと男性を引き上げることが出来た。
命拾いをして、しきりに礼を言う男性だったが、迫り来る得体の知れないものに、私は先を急いだ・・・。
ここまで読んで、「コイツ、とうとう来たか?」と思った人もいるだろうし、「はは~ん。」と薄々気付いた人もいるだろう・・・。
そう、これは私の初夢である・・・。
何かを暗示しているのか、凄くリアルでスペクタル巨編だったので2回に渡ってお届けする・・・。
次回へ・・・。