「真実の口」1,904 新型コロナウィルス・・・392

前回の続き・・・。

6 月 10 日(金)に開催された第 80 回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和 4 年度第 5 回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)における死亡例を報告する。

≪死亡報告事例≫

【ファイザー社製】

1.報告状況

・前回の集計対象期間( 4 月 17 日)以降、コミナティ筋注の副反応疑い報告において、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例が 27 件増加し(うち、 3 回目接種後の事例は 21 件)あり、令和 3 年 2 月 17 日から令和 4 年 5 月 15 日までに報告された死亡事例は計 1,575 件(うち、 3 回目接種後の事例は 134 件)となった。
・なお、上記に加え、令和 4 年 5 月 16 日から令和 4 年 5 月 27 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例が 11 件(うち、 3 回目接種後の事例は 7 件)あった。

(※注 1 ) 2 月 20 日までの調査において同一症例であることが明らかとなった 17 組( No.154 と No.394 、 No.158 と No.215 、 No.367 と No.564 、 No.414 と No.887 、No.468 と No.511 、 No.475 と No.563 、 No.539 と No.753 、 No.569 と No.726 、 No.614 と No.688 、 No.650 と No.781 、 No691 と No.1320 、 No.770 と No.868 、 No.831 と No.1099 、 No.876 と No.907 、 No.1007 と No.1053 、 No.1072 と No.1123 、 No.1426 と No.1444 )については報告内容を統合し、 1 件として計上。また、 29 件(※注 2 )( No.22 、 No.288 、 No.409 、 No.410 、 No.471 、 No.535 、 No.536 、 No.548 、 No.559 、 No.571 、 No.687 、 No.722 、 No.733 、 No.762 、 No.764 、 No.768 、 No.850 、 No.858 、 No.978 、 No. 1186 、 No.1197 、 No.1,200 、 No.1237 、 No.1271 、 No.1292 、 No.1354 、 No.1361 、 No1374 、 NO.1522 )の取り下げがあり、以下に記す症例 No( 1 ~ 1,622 )と報告事例数( 1,575 件)は一致しない。

(※注 2 ) 厚生労働省からは 28 件となっているが、何度、数え直しても 29 件になっている。

毎回断るが、当 Blog では、いたずらにワクチン接種後の死と接種を原因とする死を結びつけるつもりはない。

事実を事実として、認識した上で、自身のワクチン接種の判断材料にして欲しいと思うだけである。

前回までの死亡報告は、以下を参考にして欲しい。

「真実の口」1,692 新型コロナウィルス・・・195
「真実の口」1,695 新型コロナウィルス・・・198
「真実の口」1,707 新型コロナウィルス・・・210
「真実の口」1,714 新型コロナウィルス・・・216
「真実の口」1,720 新型コロナウィルス・・・221
「真実の口」1,723 新型コロナウィルス・・・224
「真実の口」1,735 新型コロナウィルス・・・236
「真実の口」1,741 新型コロナウィルス・・・242
「真実の口」1,750 新型コロナウィルス・・・250
「真実の口」1,759 新型コロナウィルス・・・259
「真実の口」1,770 新型コロナウィルス・・・267
「真実の口」1,779 新型コロナウィルス・・・276
「真実の口」1,793 新型コロナウィルス・・・284
「真実の口」1,809 新型コロナウィルス・・・298
「真実の口」1,858 新型コロナウィルス・・・346
「真実の口」1,874 新型コロナウィルス・・・362
「真実の口」1,890 新型コロナウィルス・・・378

(※注) スマートフォンの場合は、死因は右にスライドして確認できる。

No. 年齢 性別 接種日 発生日 接種回数 基礎疾患 死因
1610 61 4/21 4/22 3回目 不詳の内因死
1611 67 2月 4/26 3回目 凝血異常、発熱、
サイトメガロ
ウイルス感染、
肝不全、脳出血
1612 62 2/11 4/9 3回目 皮膚筋炎性間質性肺炎、
低酸素症、1型糖尿病
1613 81 2/24 3/23 3回目 誤嚥性肺炎
1614 75 ’21年8月 不明 2回目 ヘノッホ・
シェーンライン紫斑病
1615 38 2/27 3/3 3回目 不明 急性心不全、不整脈
1616 43 5/7 5/7
(推定)
3回目 心筋炎、心膜炎の疑い
1617 61 2/8 2/19 3回目 心筋炎、心膜炎、
心内膜炎、冠動脈狭窄
1618 74 2/12 2/14 3回目 亜急性心筋梗塞
1619 19 5/1 5/11 3回目 心筋炎、心室細動、脳ヘルニア
1620 83 不明 21/7/2 2回目 不明 不明
1621 80 不明 不明 不明 不明 敗血症
1622 35 2/25 3/29 3回目 くも膜下出血
1623 43 3/17 4/4 3回目 不明
1624 77 5/7 5/9 3回目 急性心不全
1625 69 3/15 4/13 3回目 不明 筋無症候性皮膚筋炎、
間質性肺炎
1626 76 7/6 4/16 2回目 神経痛性筋萎縮症
1627 69 ’21/7/28 ’21/10/12 2回目 肝不全、肝機能障害、
悪性腫瘍
1628 65 2/12 2/20 3回目 重度の慢性腎不全を背景に、何らかの高度炎症が加わったことで心臓・肺を含めた多臓器不全に陥り死亡。不明肺炎炎(急性肺炎疑い、急性心筋炎疑い、管炎の疑い)
1629 52 5/17 5/20 3回目 不明
1630 87 5/26 6/19 1回目 不明 不明
1631 82 1/28 4/8 3回目 不明 間質性肺炎
1632 70 3/8 5月 3回目 脳梗塞
1633 61 不明 接種10日後 不明 不明 劇症型心筋炎

【モデルナ社製】

1.報告状況

・前回の集計対象期間( 4 月 17 日)以降、スパイクバックス筋注の副反応疑い報告において、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告されたて報告された事例が新たに 9 件増加し(うち、 3 回目接種後の事例は 8 件)あり、令和 3 年 5 月 22 日から令和 4 年 5 月 15 日までに報告された死亡事例は計 149 件(うち、 3 回目接種後の事例は 78 件)となった。
・なお、上記に加え、令和 4 年 5 月 16 日から令和 4 年 5 月 27 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例が 6 件(うち、 3 回目接種後の事例は 6 件)あった。

(※注 2 ) 5 月 15 日までの調査において他の新型コロナワクチン(コミナティ筋注)の症例であることが明らかとなった 1 件は除外。症例 No ( No.1~ 150 )と報告事例数( 149 件)は一致しない。

前回までの死亡報告は、以下を参考にして欲しい。

「真実の口」1,779 新型コロナウィルス・・・276
「真実の口」1,793 新型コロナウィルス・・・284
「真実の口」1,809 新型コロナウィルス・・・298
「真実の口」1,858 新型コロナウィルス・・・346
「真実の口」1,874 新型コロナウィルス・・・362
「真実の口」1,890 新型コロナウィルス・・・378

No. 年齢 性別 接種日 発生日 接種回数 基礎疾患 死因
148 74 2/27 2/28 3回目 急性心臓死
149 64 3/25 3/30 3回目 心筋炎、
冠状動脈外膜小血管炎
150 68 3/6 3/17 3回目 不明 くも膜下出血
151 47 4/16 4/18 3回目 急性心不全
152 37 4/6 4/10 3回目 心筋炎
153 70 5/18 5/19 3回目 不明
154 84 2/27 4/11 3回目 びまん性肺胞出血、
呼吸不全、細菌感染、
多臓器不全
155 82 3/24 3/30 3回目 びまん性肺胞出血、
呼吸不全
156 45 5/20 5/21 3回目 発熱、症候性てんかん

【アストラゼネカ社製】

1.報告状況

・前回の集計対象期間( 4 月 17 日)以降、バキスゼブリア筋注の副反応疑い報告において、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告されたて報告されたた事例はなく、令和 3 年 8 月 3 日から令和 4 年 5 月 15 日までに報告された死亡事例は計 1 件となった。
・なお、上記に加え、令和 4 年 5 月 16 日から令和 4 年 5 月 27 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例はなかった。

No. 年齢 性別 接種日 発生日 接種回数 基礎疾患 死因
1 57 11/4 11/4 2回目 不明

報告取り下げ、統合、修正も兼ねて、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社を併せて報告する。

★男女比は・・・。

男性 920 ➡ 980 ➡ 1,037 ➡ 1,058 ➡ 1,075 ( +17 ) 人

女性 645 ➡ 711 ➡ 751 ➡ 774 ➡ 790 ( +16 ) 人

・不明: 17 ➡ 18 ➡ 18 ➡ 18 ➡ 18 (±0) 人

〔考察〕前回から引き続いて、ファイザー社は女性に、モデルナ社は男性に偏ったようだ。接種回数との絡みがあるのだろうか?

★年齢構成は・・・。

10 代・・・ 6 ➡ 7 ➡ 7 ➡ 7 ➡ 8 (+1) 人

20 代・・・ 30 ➡ 33 ➡ 36 ➡ 38 ➡ 38 ( ±0 ) 人

30 代・・・ 34 ➡ 37 ➡ 39 ➡ 41 ➡ 44 ( +3 ) 人

40 代・・・ 43 ➡ 44 ➡ 49 ➡ 51 ➡ 55 ( +4 ) 人

50 代・・・ 98 ➡ 103 ➡ 112 ➡ 116 ➡ 117 ( +1 ) 人

60 代・・・ 122 ➡ 133 ➡ 139 ➡ 146 ➡ 156 ( +10 ) 人

70 代・・・ 319 ➡ 344 ➡ 375 ➡ 384 ➡ 391 ( +7 ) 人

80 代・・・ 473 ➡ 529 ➡ 560 ➡ 567 ➡ 574 ( +7 ) 人

90 代・・・ 291 ➡ 300 ➡ 308 ➡ 316 ➡ 316 ( ±0 ) 人

100 代・・・ 16 ➡ 17 ➡ 18 ➡ 18 ➡ 18 ( ±0 )人

不明及び高齢者・・・ 18 ➡ 20 ➡ 20 ➡ 21 ➡ 21 ( +1 ) 人

〔考察〕 3 回目接種が進む中、高齢者層から若年層の割合が増えているような気がする。ただ、今頃になって、昨年夏の死亡報告例があがってくるのは如何なものだろうか?

★基礎疾患の有無を見てみると・・・。

・基礎疾患あり: 1,081 ➡ 1,173 ➡ 1,239 ➡ 1,260 ➡ 1,283 ( +23 )人

・基礎疾患なし: 162 ➡ 172 ➡ 181 ➡ 184 ➡ 186 ( +2 )人

・不明: 217 ➡ 242 ➡ 288 ➡ 297 ➡ 305 ( +8 )人

〔考察〕 基礎疾患がある方の方が比較すると多いのは相変わらずである。ただ、数回前からだが、基礎疾患の有無の箇所に死亡までの経過報告が書かれ、基礎疾患の有無の実態が分かりにくくなってきている。統一した報告書式にして欲しいものだ。

★接種回数を見てみると・・・。

・ 1 回目: 756 ➡ 762 ➡ 765 ➡ 765 ➡ 766 (+1) 人

・ 2 回目: 572 ➡ 595 ➡ 607 ➡ 613 ➡ 617 ( +4 )人

・ 3 回目: – ➡ 2 ➡ 93 ➡ 170 ➡ 196 ( +26 )人

・不明: 97 ➡ 99 ➡ 106 ➡ 111 ➡ 113 ➡ 115 ( +2 )人

〔考察〕 3 回目接種が進む中、死亡報告の 8 割弱が 3 回目接種だった。また、前回までは 3 回目接種の方の接種から死亡日までの期間がかなり短かっただのだが、今回はばらつきが出てきたようだ。

新型コロナワクチンにおいて死亡として報告された事例の概要

○ 新型コロナワクチンにおいて、予防接種開始後より今回の審議会までに死亡として報告された事例の概要は以下のとおりであった。

【ファイザー社製】

○ 予防接種開始 2021 年 2 月 17 日から前回の審議会( 2022 年 5 月 15 日時点)までに、副反応疑い報告において死亡として報告された事例は 1,575 件( 100 万回接種あたり 7.4 件)であり、今回の審議会( 2022 年 6 月 12 日時点)までに、死亡として報告された事例は 1,603 件( 100 万回接種あたり 7.4 件)であった。うち、 4 回目接種後の事例は 0 件であった。
○ 症状の概要に記載された死因等は、虚血性心疾患 164 件、心不全 140 件、肺炎 123 件等であった。
○ なお、 2022 年 6 月 13 日から 6 月 24 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例は 6 件(うち、 4 回目接種後の事例は 0 件)であった。

★ 5 ~ 11 歳において

○ 予防接種開始 2022 年 2 月 21 日から前回の審議会( 5 月 15 日時点)までに、死亡として報告された事例が 1 件( 100 万回接種あたり 0.5 件)、 今回の審議会( 6 月 12 日時点)までに、死亡として報告された事例が 1 件( 100 万回接種あたり 0.4 件)であった。
○ 症状の概要に記載された死因等は、呼吸不全等であった。
○ なお、上記に加え、 2022 年 6 月 13 日から 2022 年 6 月 24 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例はなかった。

【モデルナ社製】

○ 予防接種開始 2021 年 5 月 22 日から前回の審議会( 2022 年 5 月 15 日時点)までに、副反応疑い報告において死亡として報告された事例は 149 件 ( 100 万回接種あたり 2.4 件)であり、今回の審議会( 2022 年 6 月 12 日時点)までに、死亡として報告された事例は 157 件( 100 万回接種あたり 2.4 件)であった。うち、 4 回目接種後の事例は 0 件であった。
○ 症状の概要に記載された死因等は、虚血性心疾患 18 件、不整脈 14 件、出血性脳卒中 12 件等であった。
○ なお、 2022 年 6 月 13 日から 6 月 24 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例は 3 件(うち 4 回目接種後の事例は 0 件)であった。

【アストラゼネカ社製】

○ 予防接種開始 2021 年 8 月 3 日から前回の審議会( 2022 年 5 月 15 日時点)までに、副反応疑い報告において死亡として報告された事例は 1 件であり、今回の審議会( 2022 年 6 月 12 日時点)までに、死亡として報告された事例も 1 件であった。
○ なお、 2022 年 6 月 13 日から 6 月 24 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例はなかった。

【ノババックス社製】

○ 予防接種開始 2022 年 5 月 25 日から今回の審議会( 2022 年 6 月 12 日時点)までに、副反応疑い報告において死亡として報告された事例はなかった。
○ なお、上記に加え、 2022 年 6 月 13 日から 2022 年 6 月 24 日までに、医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例もなかった。

死亡例に関する考え方(副反応疑い報告の状況に関するまとめ)

【最新の死亡例の報告状況の整理・合同部会】

○ 副反応疑い報告制度において、 2022 年 6 月 12 日までにワクチン接種後の死亡例として報告されたものは、以下のとおりであった。
・ファイザー社ワクチン
1,603 件( 100 万回接種あたり 7.4 件) うち 4 回目 0 件( 100 万回接種あたり 0 件)
・武田/モデルナ社ワクチン
157 件( 100 万回接種あたり 2.4 件) うち 4 回目 0 件( 100 万回接種あたり 0 件)
・アストラゼネカ社ワクチン
1 件( 100 万回接種あたり 8.5 件)
・武田社ワクチン(ノババックス)
0 件( 100 万回接種あたり 0 件)

○ 報告された症状等は虚血性心疾患、心不全、肺炎であった。
○ 専門家による評価は以下のとおりであった。
・ファイザー社ワクチン
α : 0 件、 β : 10 件、 γ : 1,593 件
・武田/モデルナ社ワクチン
α : 0 件、 β : 1 件、 γ : 156 件
・アストラゼネカ社ワクチン
α : 0 件、 β : 0 件、 γ : 1 件
・武田社ワクチン(ノババックス)
α : 0 件、 β : 0 件、 γ : 0 件

【死亡例に関する論点のまとめ・合同部会】
○ 現時点においては、個々の死亡事例について新型コロナワクチンとの因果関係があると結論づけることのできた事例は認めない。
○ 死亡例の報告に関しては、現時点においては、4回目接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない。

【私の見解】
呆れたことに、今回からは 3 回目接種での死亡例よりも、まだ接種例が少ない 4 回目接種例にウェートを置いた報告形式に変えている。 4 回目接種では、 6 月 27 日にファイザー社製ワクチンを接種した 98 歳の女性が死亡したことが報告されている。女性は、関連する病歴、併用薬の報告はなく、施設で暮らしていて、翌朝、職員が巡回したところ亡くなっていたということらしい。家族から解剖などの希望がなかったため、死因は不明で、接種と死亡との因果関係は現時点で評価できないとしているのはいつものことだが、拙速な 4 回目接種の推奨は危険を伴うことを意識したほうが良いと思う。

次回へ・・・。